記憶喪失になった話

私、実は昔‪

”‬記憶喪失‪” ‬ になったことがあるんです。

‪”‬なった‪”‬

っていうか…正確に言うと

‪気付いたらなってた‪

が、正しいかもしれないです。


最初に異変に気付いたのは中学1年の時でした。

ある日、理科の時間に先生が
「課題のプリント集めるぞ」って言ったんです。

……私そんなものもらった覚えなかったんです。

でも、自分のクリアファイル見てみたらなぜか入ってて。

(もちろんプリントの存在すら知らなかった訳ですから空欄ばっか)

だから渋々｢やるの忘れました｣って言いに行って、軽く怒られたんです。

クラスに一定数いる

‪”‬課題を忘れがちなちょっとだらしない子‪”‬

っているじゃないですか。

私そういうキャラではないんです。

自分の言うのもなんですが真面目大人しめキャラなんです。

なのに新学期早々そんな感じになっちゃって、ほんと最悪のスタートだったんです。

いやー、屈辱的でした。

最初のイメージって結構印象残りますし。
てかそもそも記憶にないことを怒られたんですから。私何も悪くないのに…。みたいな気持ち。

怒られた事にも腹が立ったし、なぜか記憶がない自分にも腹が立ったのでとりあえず授業終わってから友達に｢ねぇ、あんなプリントいつもらった？｣って聞いたんです。

どうやら先週もらったみたいで。

だからますます訳分かんなくて。

え、そん時うち教室おった？って疑問に思ったけど私、無遅刻無欠席でここまで来てるのでまぁ、いたんですよ。多分。(っていうかクリアファイルにガッツリ入ってますし)


で。そのこと以外にもみんなは知ってるのに私だけ知らない、ってことがそれからも度々あって。

流石におかしいと思って。母に言ったんです。

｢なんかうち二重人格か記憶喪失っぽいんだよね｣

って。(この頃は二重人格も視野に入れてました)

でも｢何言ってるんだろ、この子｣って。
不思議ちゃん扱いされただけだったんです。

結局。

なんでだろ、って思いながら数年過ごしてたんですけど、あるタイミングでその真相が分かったんです。

……今となってはどうやってそれが判明したかよく覚えてないんですけど、

マジでただ、人の話を聞いてなかっただけ

だったんです。

こう……、耳には入ってるけど頭には入ってない、って感じ。

思い返せば授業中とか……、HRは特に、私よく他のこと考えてたんで、

それで、でした。