ニンジャスレイヤーTRPG:シナリオ案『眠らぬ街の狩り』第2版対応改訂版
◇自作記事総合インデックス
1.始めに
このシナリオは「ニンジャスレイヤーTRPG」第2版のプラグイン環境に対応したシナリオである。超えた『成長の壁』の数が1~2個程度のPC3人での挑戦を想定している。想定される所要時間は2~3時間程度。初版のデータは以下を参照。
NM向け記号解説
:「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」
のような「:」から太字の文章が続く形になっている文は、シナリオの進行に合わせてNMが読み上げる文であることを意味する。「:」の前に発言者の名前や、読み上げるにあたっての条件が書かれていることもある。通常の太さの説明文の中に、太字の「セリフ」が挿入されることもあり、その場合は前後の文章を見てその「セリフ」を、いつ、だれが発するべきなのか判断すること。
「イヤーッ!」(命中判定)「グワーッ!」
のように、内部に判定や条件が書かれた()で文章が区切られている場合、判定が成功するか、シチュエーションが条件に合致していないと、それに続く文章は読み上げられない。
<DKKが最も高いキャラクター>の前に、赤黒い影が現れた。
といった「条件」が<>で囲まれている箇所が出現した場合は、そこにその条件に適合するキャラクターの名前を入れる。
※NMの情報:この部屋にはニンジャスレイヤーが潜んでいる。
のように『※NMの情報』から始まる文が枠に覆われている場合その枠内の情報はPLに開示することが想定されていない情報であることを意味する。
これらの文にはNMの判断により、自由に修正を加えて構わないが、重要な情報が失われないように注意すること。
2.募集用テンプレート
第2版セッション:眠らぬ街の狩り
シナリオの方向性:『PC次第』
日時:
想定時間:2~3時間程度。
募集人数:3人
募集条件:超えた『成長の壁』の数が1~2個程度のソウカイヤに協力的なPC。
危険度:★★(キャラロスト可能性あり)
開催場所:
その他:マップとキャラシートにGoogleスプレッドシートの使用を想定。
参加表明:
備考:『カルマロンダリング可能』
概要:このシナリオにおいて、PCたちにはニンジャがヘッドを務める
暴走族クラン『デッドリーモンスター・レンゴウ』の殲滅任務が与えられる。
深夜に公道を走り回り、他のバイク乗りを囲んで棒で叩くデッドリーモンスター・レンゴウを
誘い出すため、ソウカイヤが所有するニンジャ向けのマシンを貸し出されたPCたちは、
無事にその暴走を止め、ヘッドのニンジャをソウカイヤにスカウトすることができるのか?
3.導入
:あなたたちはソウカイ・シックスゲイツの1人、ソニックブームの呼び出しによってソウカイヤが所有するビルのブリーフィングルームへと集められていた。見知った顔がいるかもしれないし、お互いに知らない顔ばかりかもしれない。何はともあれ、これから同じミッションを与えられるもの同士、まずはアイサツを済ませておくべきだろう。
※NMの情報:ここでNMはアイサツや自己紹介を行うための時間を設けること。メンバー固定のキャンペイグンでプレイしている場合など自己紹介が必要ない場合は既にその場にソニックブームがいる状態で始めアイサツが終わり次第ミッション解説に移ってもよい。
ソニックブーム:「おう、集まってるな?ドーモ、ソニックブームです」
ソニックブーム:「突然だが、お前ら、近頃この辺でヤンチャしてる暴走族クラン『デッドリーモンスター・レンゴウ』のことは知ってるか?」
ソニックブーム:「つい最近までは、ここのヤクザクランがしっかり首輪をつけてシンジケートの邪魔にならねえようにしていたんだが、どうもクランのボスがニンジャになっちまったみてえでな。この世の王にでもなったつもりか、やりたい放題暴れてやがる」
ソニックブーム:「なんでも、ド深夜に大勢で公道を走り回っては、バイクに乗ってるやつを見つけ次第、片っ端から叩きのめして病院送りにしてるんだとよ」
ソニックブーム:「ずいぶんとガキくせえやり口だな。だが、どうしようもねえサンシタというわけでもねえ。お前らに声をかける少し前、ニュービーにスカウトに向かわせたんだが、見事に返り討ちにあいやがった」
ソニックブーム:「そこまでやられちゃあ、黙っちゃいられねえよな?それで、お前たちにも声をかけて、本式に『わからせて』やることにしたってわけだ」
ソニックブーム:「連中は夜中にこの辺でバイクを乗り回してりゃ勝手にノコノコやってくる。そこでお前らにはニンジャ用のマシンを、シンジケートから特別に貸し出してやる。ありがたく思えよ?エエッ!?」
:ここでPC達は以下のビークルを1人1機まで借りてもよい。
名称 脚力 全力移動 その他のルール
モンスターバイク 12 D3 轢殺攻撃1、操縦者は『ダメージ軽減1』を得る。
操縦中も【脚力】を判定に使用するものを除いた
『戦闘スタイル/射撃スタイル』が使用可能。
ソニックブーム:「ニンジャは生け捕りにしてきてもいいが、他のメンバーごと皆殺しにしちまっても構わねえ。どっちにしろ、連中を潰してくれりゃあ、しっかり報酬は出す」
ソニックブーム:「他に質問はあるか?」
ソニックブーム:「他には何もねえか?ないならボサっとしてねえで、さっさと行ってこい」
4.事前調査
:ここで代表者1人は『調査判定:HARD』で敵の情報を探ることができる。出目【6,6】と出目【6,6,6】でボーナス。
有効な知識スキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『ビークル』『ストリートの流儀』『公僕の流儀』
次に適した知識スキル(+1):『ファッション』『犯罪』『ヤクザの流儀』『現代的アート』
成功:モータル構成員は粗悪なショットガンや釘バットを主な武器にしているようだ。全員が『緊急回避ダイス』を2個獲得する。
【6,6】:ヘッドのニンジャは女性であり『ルーメン』を名乗っているようだ。得られる『緊急回避ダイス』が2個ではなく3個になる。
【6,6,6】:ルーメンは自身のジツで01の炎に包んだサイバー・ナギナタを武器として用いているようだ。得られる『緊急回避ダイス』が2個ではなく4個になる。
5.デッドリーモンスター・レンゴウ
:夜のネオサイタマへと走り出したあなた達は、すぐにクラクションを鳴らしながら交差点を塞ぐように蛇行運転を繰り返している2人の暴走ヤンクを見つけることができた。
:周囲からは他にもいくつか激しいエンジン音が聞こえる。
:「ヒャハァ!また来やがった!」
:「運が悪かったなァ!ここは俺たちデッドリーモンスター・レンゴウのナワバリだぜェ!?」
◆暴走ヤンク(種別:モータル)アイコン:暴
カラテ 2 体力 2
ニューロン 1 精神力 1
ワザマエ 2 脚力 6
ジツ – 万札 0
攻撃/射撃/機先/電脳 2/2/1/1
◇装備や特記事項
釘バット:近接武器、基礎ダメージ1、『●戦闘スタイル:スマッシュ』
粗悪ショットガン:銃器、基礎ダメージ2、基本射撃難易度:HARD
『●歩道通行不可』『◉轢殺攻撃1』
:この2人を利用すれば目的のニンジャに近づけるかもしれない。どうするべきだろうか?
:この場面での基本選択肢は以下のようになる。判定は基本的に代表者1人が行う。他の選択肢を取りたい場合はNMとPLで相談すること。
・攻撃する:『カラテ判定:NORMAL』
・威圧する:『交渉判定:HARD』
有効な交渉/知識スキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した交渉スキル(+2):『威圧』『超然』
次に適した交渉スキル(+1):『理路整然』『欺き』
最も適した知識スキル(+2):『ストリートの流儀』『ファッション』『悪趣味な服』
次に適した知識スキル(+1):『ビークル』『公僕の流儀』『ヤクザの流儀』『犯罪』
失敗:全員の【精神力】が1減少した状態でボスが出現し戦闘に進む。
成功:ボスが出現し戦闘に進む。
【6,6】:周囲で様子を伺っていた暴走族の士気を下げることに成功し『即応ダイス』を2個得る。
【6,6,6】:得られる『即応ダイス』が2個から3個になる。
成功:遠巻きに眺めていた暴走ヤンクたちがざわめきだす。
:「こ、こいつら......ニンジャ!」「だ、大丈夫だ......この前だって......」「ア、アイエエエ!姉御!タスケテ!」
ルーメン:「ウロタエルナー!」
ルーメン
:メンポの上からスポーツキャップを被った女ニンジャがバイクに乗って脇道から飛び出した。肩にはトゲの付いたパットを当てており、その長髪と、昆虫めいたメンポの奥から覗く瞳は蒼い、燃えるような輝きを帯びている。
ルーメン:「ドーモ、ルーメンです。そのエンブレム、アンタらもソウカイヤってとこのニンジャだね?」
◆ルーメン(種別:ニンジャ)初期装備:素手&スリケン アイコン:ル
カラテ 9 体力 10
ニューロン 5 精神力 10
ワザマエ 7 脚力 5/N
ジツ 5 万札 12
近接/射撃/機先/電脳 10/8/5/5
回避/精密/側転/発動 9/8/6/10
緊急回避ダイス 4
即応ダイス 4
◇装備や特記事項
サイバー・ナギナタ(カタナ×2)
『●連続攻撃2』『●連射2』
『◉◉グレーター級ソウルの力』『◉回転斬撃強化』『◉回転斬撃習熟』『◉ニンジャソウルの闇』
『☆カトン・ジツ』『★カトン・エンハンス』『★カトン・スリケン』
『◉回転斬撃習熟』:『◉回転斬撃強化』の出目【6,6】の効果が出目に関わらず発動する。
ヒトバシラ騎乗時:
ルーメンは基本的に「ヒトバシラ」を『操縦』した状態でマップに配置される。
【脚力】 12、『轢殺攻撃4』、操縦による行動難易度の増加なし。
移動スタイル、射撃スタイルは使用不可のままだが戦闘スタイルは使用可能となる。
戦闘描写案
ルーメン:「もう誰にもアタイ達を舐めさせはしねェーッ!」
カトン・ウェポン:ルーメンの薙刀が01の焔を纏い蒼く輝きだす!
回転斬撃:「イイイヤァーッ!」タックルから間髪入れず高速スピン!焔を纏ったナギナタにニンジャのカラテと遠心力の力が加わり、周囲に竜巻めいた死の斬撃が解き放たれる!
災い運び
※NMの情報:このシナリオで『Wasshoi!』判定が成功した場合『ニンジャスレイヤー』は『アイアンオトメ』に騎乗した状態でマップに配置される。アイアンオトメ騎乗時のニンジャスレイヤーには以下のデータを用いることができる。
◆ニンジャスレイヤー:アイアンオトメ騎乗時(種別:ニンジャ)
カラテ 16 体力 16/-1
ニューロン 10 精神力 12
ワザマエ 12 脚力 8/N
ジツ 0 万札 10
攻撃/射撃/機先/電脳 16/12/10/10
回避/精密/側転/発動 17/12/12/10
◇装備や特記事項
家族の写真、パーソナルメンポ、伝統的ニンジャ装束、アイアンオトメ
『●連続攻撃3』『●連射2』『●時間差』『●マルチターゲット』
『◉◉タツジン:ジュージツ』『◉スリケンの見切り』『◉鉄拳』『◉ヒサツ:ワザ・ポン・パンチ』
『◉チャドー呼吸』『◉◉憎悪:ニンジャソウルの闇』『◉憎悪:ソウカイヤ』『◉憎悪:ザイバツ』
『◉憎悪:アマクダリ』『◉ナラク・ウィズイン』『◉即死耐性』
アイアンオトメ騎乗時:
このシナリオでニンジャスレイヤーは「アイアンオトメ」を『操縦』した状態で
マップに配置される。【脚力】 18、『ダメージ軽減1』、『轢殺攻撃4』、ナナメ移動可、
操縦による行動難易度の増加や各種スタイルの制限は通常通り。
スカウト
:ルーメンを『気絶状態』にした場合は彼女のスカウトを試みることができる。その場合は代表者1人が『交渉判定:U-HARD』を行うこと。これに成功した場合は彼女をソウカイヤにスカウトできる。失敗した場合はルーメンはセプクまたはカイシャクにより死亡する。どちらになるかはPCが決められる。
有効な交渉/知識スキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した交渉スキル(+2):『共感』『超然』
次に適した交渉スキル(+1):『鼓舞』『駆け引き』
最も適した知識スキル(+2):『ストリートの流儀』『ファッション』『悪趣味な服』
次に適した知識スキル(+1):『ビークル』『現代的アート』『ヤクザの流儀』『犯罪』
6.結末と報酬
以上の処理を終え〆のロールプレイを行った時点でこのシナリオは終了である。成功度の基準と得られる報酬は以下の通り。
A+:ルーメンのスカウトに成功した:【万札】プール+72
全員の【名声】が+3される。
A:ルーメンを倒した:【万札】プール+60
全員の【名声】が+2される。
B:モータルの暴走族を全滅させたがルーメンは倒せなかった:【万札】プール+48
全員の【名声】が+1される。
C:モータルの暴走族もルーメンも健在だがルーメンの体力を半分以下にした:【万札】プール+36
【名声】は変動なし。
D:モータルの暴走族を全滅させることもルーメンの体力を半分以下に削ることもできなかった:報酬無し
全員の【名声】が-1される。
余暇日数:4日
セッション用Googleスプレッドシート
おまけ.ニンジャ名鑑と簡易ロールプレイガイド
◆忍◆ニンジャ名鑑#XXXX【ルーメン】◆卓◆
暴走族クラン『デッドリーモンスター・レンゴウ』の女総長にして、ヒグルマ・ニンジャクランのソウルを宿すニンジャ。モータルネームはコウバミ・メイ。モータル時代から自身を取り巻く世界に対する強い不満と絶望から自身の破滅も厭わない刹那的な暴走行為を繰り返していたが、ニンジャ化に伴いその行動はさらに過激化。ついにはソウカイ・シンジケートにとってさえ看過しがたい存在となった。
一人称:「アタイ」敵対:「お前」味方:「アンタ」
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参考資料:「ソウルワイヤード」ダイハードテイルズ