遊戯王マスターデュエル:マスター帯到達記念構築記事【征竜ローズほぼモン】
始めに
初めましての方は初めまして。古矢沢(コヤザワ)と申します。この度は遊戯王マスターデュエルで『雪花の光』採用型の【征竜】デッキを用い、自分にとって初めてのダイヤ帯とマスター帯への到達を実現したので記念に構築記事を書いてみることにしました。遊戯王の構築記事を書くのは初めてであり遊戯王のファンコミュニティにも疎いため拙い点もあるかもしれませんが、ご一読いただければ幸いです。
構築
【メインデッキ】
【エクストラデッキ】
デッキコード(遊戯王ニューロン)
コンセプトと構築の流れ
先行基本展開
ロクスローズ型展開
シンクロ型ルート1。止められても余り痛くないロクスローズ・ドラゴンの効果が妨害を誘う形になりやすいのが嬉しい。
レッドローズ型展開
シンクロ型ルート2。親征竜を展開する手段が不足していると誘発で出力が大きく落ちやすい点には注意。5体召喚、特殊召喚する前の段階で自然にバロネスを出せるので原始生命態ニビルに強い。
ランク7型展開
シンクロ型より先行での妨害性能が低めなため先行ではチューナーの調達が難しい場合や誘発効果持ちのチューナーを手札に温存したい場合に用いるプランとなる。
後攻展開
先行基本展開の項も参考とし臨機応変に。EXモンスターゾーンにシンクロ召喚したヴルガータをグラビティ・コントローラーに変換することで全体除外した敵モンスターが戻ってこれないようにするコンボや、覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン-オーバーロードの攻撃力3000で3回攻撃した上で4素材アーゼウスに繋ぐ動きが強力。
戦線維持
このデッキにおいてメインデッキのカードは汎用の誘発含め一枚の例外もなく全て墓地リソースとなる。EXデッキのカードも15枚中10枚が種族か属性が征竜のコストに対応している。それもあり親征竜をデッキから集めた上で順調に墓地を肥やしていければエクシーズ素材を4つ持つアーゼウスの真正面からの突破が可能な程の出力も実現可能である。
除外時の効果を使用した親征竜を機を見てディス・パテルの効果でデッキに戻す、展開する征竜に複数の選択肢がある場合はコストとして使える目途が立っているモンスターに多い属性を持つ征竜の優先度を上げる、などの工夫をしていくのもよい。
カード紹介
親征竜
このデッキの中心となるカード群。貴重な手札からの破壊効果持ちで攻撃力も高いブラスター、コストにできるカードが多く蘇生効果も優秀なレドックスは2枚採用。デッキに1枚しか入っていない状態で同属性の子征竜と一緒に手札に来てもサーチや墓地送りからの展開が可能なテンペストとタイダルは1枚採用。
子征竜
このデッキのメインエンジンに当たるカード群。効果が優秀な上にコストとしても便利なため全種3枚採用。状況によっては通常召喚して天球の聖刻印に繋げたりも可能。細かな点だが地征竜-リアクタンは地味に攻撃力1800と同属性の親征竜より高火力だったりする。
雪花の光
所謂【ほぼモン】デッキの頼れる味方。墓地に魔法・罠が存在すると①の効果を発動できないが、ポンと2枚ドローできるカードに墓地で発動できるオマケとして1枚の手札交換がついてくるのは破格。手札アドバンテージに繋がるのは勿論、単純計算でこのカード1枚でデッキを3枚掘り進めることができるため欲しいカードが手札に集まる確率を大幅に上げてくれる。
天球の聖刻印
緩い条件で妨害を構えられる上にリクルート効果で中~長期戦に備えたリソース確保も行える便利なカード。自身もドラゴン族であるためロクスローズ・ドラゴンをリクルートしてくればロクスローズ・ドラゴンのサーチしたレッドローズ・ドラゴンも併せ3枚分のドラゴン族リソースとして扱える。『選んで持ち主の手札に戻す』効果も勿論強力。増殖するGを相手に打たれた場合に特殊召喚を2回に抑えつつ妨害と次への準備を行える札として用いることも。
ローズ・ドラゴン
いわゆる『征竜ローズ』デッキのチューナー代表。後続を確保する効果が優秀なのは勿論、ドラゴン族であるため征竜にとって万能のコストとなり、闇属性であるためディス・パテルでの蘇生が行える点がデッキの動きとマッチしている。使う機会は他の効果と比べて少ないが、天球の聖刻印の効果でリクルートした「ローズ・ドラゴン」モンスターがフィールドで破壊されたことをトリガーにロクスローズ・ドラゴンを②の効果で手札に回収する動きも意識しておくと継戦能力が上昇する。
汎用誘発
特に何の変哲もない汎用カード群だが『構築の流れ』でも触れた通りデッキ構築のきっかけでもある。先述の通り『灰流うらら』『屋敷わらし』『朔夜しぐれ』はレベル3のチューナーであるため当デッキでは予備のチューナーとしても活躍でき、またそれぞれ炎属性、地属性、風属性であるため征竜のコストとしても扱える。『増殖するG』にも地属性征竜のコストという役割が加わる。
グラビティ・コントローラー
このデッキにおける縁の下の力持ち的存在。『リンクモンスター以外のEXモンスターゾーンのモンスター1体』を素材にリンク召喚できる特性から、スターシップ・ギャラクシー・トマホーク経由でのアポロウーサ展開にも、時械神祖ヴルガータをリンク召喚で場から取り除き除外したモンスターが場に戻ってこれなくするコンボにも活用できる。地味にメインモンスターゾーンのモンスターに戦闘破壊されずEXモンスターゾーンのモンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に自身と相手をバウンスする効果も持つ。
覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン-オーバーロード
このデッキにおける切り札的存在。名前と文章が長い。レベル7ドラゴン族を2体並べる→覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンをエクシーズ召喚する→覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン-オーバーロードを重ねるという工程を踏むだけで攻撃力3000での3回攻撃が可能となる。覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンの特殊召喚から3回攻撃までに効果の発動を挟まないのも魅力であり相手の妨害も突破しやすい。
攻撃が終わったらそのままエクシーズ素材を4つ持ったアーゼウスに繋がる点も強力。また、ここまで攻撃性能が高いと時械神祖ヴルガータの全体除外効果のデメリットである与ダメージ半減を受けた上で相手のLPを削り切れる盤面を築くことにも一役買える。エクシーズ召喚の過程で征竜のリソースとなるドラゴン族カードが2枚増えるのもありがたい。
フルール・ド・バロネス
レベル10シンクロを出せるデッキの頼れる味方。このデッキでは万能無効&万能破壊共に貴重であり切り込み隊長として大いに活躍してくれる。スタンバイフェイズの蘇生効果も無効効果を使い終わった後にロクスローズ・ドラゴンを蘇生してアドバンテージを稼ぎつつ自身をエクストラデッキに戻す、などの使い方をすると地味に便利。風属性なのも高相性。
相剣大公-承影
レベル10シンクロの選択肢として優秀。耐性持ち高打点への対処がやや大変な当デッキにおいて自身と敵の攻撃力を変動させる効果は頼もしい。除外を多用するデッキに対して強く出られる点もありがたい。
No.11 ビッグ・アイ
ランク7エクシーズの選択肢として優秀。コントロール奪取の選択肢自体が大きな意味を持つのは勿論、単体で機能するカードかつ相手にとって『止めざるを得ない一手』になりやすいため墓地が肥え大量展開が容易になった中盤以降で妨害を使わせ本命を通すための札として使うこともできる。
深淵の神獣ディス・パテル
このデッキの潤滑油的存在。展開、妨害、火力、コスト、除外カード回収と様々な役割をソツなくこなす。とにかく征竜やローズ・ドラゴンとの相性がよく、当デッキの成立はこのカードあってこそと言える。
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン
マスター到達への最後の一押しとなったピース。ドラゴン族が自身のフィールドにいれば簡単に出せる軽さとドラゴン族を手札・墓地から展開する使いやすい展開効果を併せ持ち、展開に組み込めれば出力を底上げすることができる。ディス・パテルとは相互に蘇生を行うことができ、ディス・パテル経由でのダークネスメタル蘇生、またはその逆の動きを行うことができれば勝利がグッと近づく。攻撃力が2800と高いのも魅力。ドラゴン族であるためコストとしても優秀。
追記:記事公開後のデッキ調整について
記事公開後、普段使いしている征竜デッキをどのように調整したのかの記録です。当記事の主題はマスター帯到達時のデッキであるためデッキレシピ自体には反映されていません。
上記の調整が加わったデッキではデュエリストカップ2024SEPの2nd STAGE進出までは行えています。
終わりに
本気でマスター帯を目指して戦っていくのは元々プラチナ帯までしか昇格したことがなかった自分にとって新鮮な経験でした。環境では余り見かけないテーマながらも、デッキ自体に十分なパワーと選択肢の豊富さがあったため『相手のデッキに合わせて行動を変える』ようなプレイングもしやすく、プレイングの勉強としてもこれまでにない程の手ごたえがあったと感じています。デッキに入っているカードも『なんとなく入っているカード』が一枚もない状態まで煮詰められたので満足感が高いです。
当デッキは負けが込む時と勝ち続けられる時の差が激しかったのですが、その原因が自分のプレイングにあると認め、改善していけたのも良い経験でした。やること自体は王道なデッキなのもプレイ体験の質に貢献していたと思います。特定のカテゴリーに縛られるデッキでないためエクストラデッキに入れるカードの候補が多岐に渡る形となるのも楽しかったです。総評として今回の挑戦は自分にとって良いものだったと言えるでしょう。
自分からは以上です。この構築記事が皆さんにとって【征竜】で現代環境を戦い抜く一助や【征竜】に興味を持つきっかけ、あるいは楽しい読み物となったのであれば幸いです。
ヘッダー画像に利用した素材の出典:『Unsplash』『いらすとや』