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数百万の差がでる(かもしれない)住宅ローンの世界 | 図解わかる住宅ロ-ン 浅井 秀一 (著) | #塚本本棚

宅建士の実務講習で講師の方が薦めていたので読んでみました。ほんの少しの知識差が、長期でならせば数百万の差になることを踏まえれば、勉強しておいて損はない本かなと思います。とはいえ、僕ら経営者はそもそも審査が厳しかったりするので、サラリーマン向けかもしれません。

今日は「図解わかる住宅ロ-ン( https://amzn.to/3tzUgCI )」 浅井 秀一 (著) #塚本本棚

【紹介文】
住宅ローンはどうなるのか?2021年度の最新制度に基づき、住宅ローンの基本から応用までを、図表やグラフを使ってわかりやすく解説。
◆繰上げ返済の有効な活用方法を事例つきでアドバイス
◆住宅ローン控除の利用方法をやさしく解説
◆資金計画の立て方、住宅ローン組み方のモデルケース、自己資金の上手な貯め方、住宅金融公庫を利用する、年金住宅融資を利用する、財形住宅融資および自治体融資を利用する、民間ローンを利用する、住宅購入の実務知識、実例で考える実践的住宅ローンの組み方 以上の項目について詳しく解説
・最新の金利に基づいた住宅ローンの組み方の豊富な事例を解説
・一般の人も利用できるのになかなか気づかない低金利の住宅ローン事例も紹介
・住宅ローン控除制度の延長について解説


【書評】
当たり前ですが、宅建士向けというよりこれから具体的に物件を選んで購入する人のためのローンの指南書という立ち位置で、具体的に物件が決まっていればいるほど参考になる書籍かなと思います。銀行などで一方的にローンのメリットを伝えられても、本当にそれを信じていいのか素人ではなかなかわかりませんが、本書の内容を頭に入れておけば審美眼はかなり磨かれると感じます。

また、やはり住宅ローンは日常のCFを大きく拘束するばかりでなく、場所も固定されるので経営者には不利かなーと思いました。逆に優良企業の本社に長く務める事などが決まっているサラリーマンなどは、(事業投資などの資金用途もなく)住宅を取得しローンを組むという選択肢もあるなと感じます。


【本を読んで考えた・メモ】
・ローンは金利差だけではなく、店頭で申し込むかネットで申し込むかの違いだけでも長期でならせば100万円以上の違いになる事がある

・変動金利は0.3%台の商品もあるが、今後これ以上の低金利が考えにくく徐々に上がっていくことを考えれば、ライフプランニング上はフラット35などがやはり計画しやすいか

・頭金はできれば総額の20%を準備。その他、諸費用は住宅価格で新築2~5%中古5~8%を想定し、購入価格の25~30%程度準備できれば理想的な自己資金と言える

・コロナ禍でWeb申し込みが一気に普及した。今後は手数料が割安な融資手数料型ネット住宅ローンが主流になるのではないか

・フラット35では借入金額の割合が9割を超えると金利が上がるので、借り入れは9割以内がおすすめ

・諸費用=土地建物の取得費(=印紙税、不動産取得税、仲介手数料、登録免許税、司法書士報酬、その他修繕積立一時金や上下水道等負担金、清算金など)+住宅ローン借入費用(印紙税、登録免許税、司法書士報酬、保証料、融資事務手数料、火災・地震保険料など)

・直系尊属からの住宅取得等資金の贈与時の非課税制度をうまく使う

・一般的に自営業者や中小企業の経営者に対するローン審査は厳しい

・完済目途は60歳、遅くとも65歳までを目標にしたいとの事だが、これは終身雇用のサラリーマンを想定しているようだ

・超低金利下では元利均等払いも元金均等払いも、返済総額の差は小さい。一般的には元利均等がセオリー

・ペアローンの場合、フラット35なら連帯債務型として夫婦双方住宅ローン控除が得られるが、民間の住宅ローンの場合は連帯保証型で一方は住宅ローン控除が得られないなどのデメリットがある

・民間住宅ローンは基本的に事前審査が通れば本審査も通るが、フラット35は事前審査は取扱機関の審査で本審査は住宅金融支援機構による審査なので、事前審査が通ったからと言って本審査が通るとは限らないし、どの金融機関でも審査基準は最終的には同じという事になる

・民間ローンは物件自体よりも、本人の年齢に加え”安定した収入”があるかどうかが重視される。属性さえよければ、民間ローンの中にはフラット35と同等かそれ以上の条件のものも増えている

・手続きも便利で、融資金利も低いことがあるネット住宅ローンだが、欠点は審査から融資実行まで1ヶ月半〜2ヶ月程度かかる場合があるということ。この点を勘案すると、時間的な余裕のある”借り換え”の際にこそ、最も真価を発揮するローンと言える

・ネット住宅ローンは一般的に審査が厳しく自営業者に厳しい

・フラット35を収入合算で借りる場合は夫婦連生団信なども検討

・ローンの事前審査申し込みは、3~4つくらいの金融機関候補に日を開けずに(他行が照会した履歴が残るので日にちが空いていると不承認となった可能性を疑われる為)一気に行う

・マイホームが欲しいと考え始めた時から住宅ローンの勉強を始めよう

・著者曰く”マイホームを取得した後は、他のどの支払よりも住宅ローンの返済を優先させなければならない”。なぜなら延滞損害金が加算され、与信が傷つき、借り換えも難しくなり、最悪の場合はマイホームを手放すことになる

・購入時、時間がなかったり無知だったりで、業者から条件の悪いローンを紹介された等あったとしても、その後も借り換えという手段がある。(その際今度は時間があるのだから)しっかり比較し借り換えを検討しよう

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