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転職エージェントの私が、いま転職活動をするとしたらこう動く

転職エージェントは転職に携わる仕事なので、友人と話していても、私が転職するのが上手いかのように持ち上げられることが時々あります。

自分ではそんな自覚は全くないのですが、とはいえ私は業界のナカの人なので、業界の外の人から見たら意外なノウハウや観点も持っているのかもしれません。そこで、もし自分が転職活動するとしたら、を書いてみます。


まず登録するのは、ビズリーチです。
なぜなら良い求人や良い転職エージェントが集まっているから。他のリクルートやdodaに比べても頭一つ抜けている印象です。

そして次に、登録後に届くスカウトメールの内容や文面から、付き合いたい転職エージェントを決めます。

付き合いたいと判断する観点は2つです。これは万能な判断基準というわけではなく、私と相性が良いかなという程度のものです。

1つは、紹介求人の情報精度が高いこと。具体的には、組織情報などのアナログな情報が含まれているか、企業の責任者とつながっているか、企業とのリレーションが深そうか、などです。

もし私に明確に転職したい企業があったなら、その企業の情報を持っている転職エージェントと付き合いたいです。
なぜそのポジションを採用するのか、何を求めているのか、一緒に働くのはどんな人か、面接官はどんな人か、などなど知りたいことはたくさんあります。そうした情報は、どのようにアピールしたら企業に響きやすいかを練る材料になります。

もう1つの観点は、私に合わせたメッセージを送っていること。
私の経験や希望などの登録情報をある程度読みこんだ上でスカウトを送っていることが伝わると、安心できます。たとえ実際にそこまで深く読み込むことはしていなかったとしても、読み込んだ姿勢が伝わるような文面にしてくれているだけで、丁寧な仕事ぶりだなと感じます。信頼が持てそうな期待感があります。

紹介求人は別に希望に完全に合致していなくてもいいんです。世の中の全ての仕事を知った上で希望を書いているわけではないですから。「ご希望の〇〇とは少し異なりますが」とか一言添えてあれば、それだけで登録情報を読んでくれていることは伝わりますし、加えてそれでもお勧めしたい要素があっての提案なのだと受け止められますし。好感が持てます。

スカウトの返信率なんて、私の肌感覚で1%〜3%程度の媒体がほとんどで、相当高いビズリーチで10%程度というところです。
だから、あまり登録情報も見ないで、数打ちゃ当たる式にスカウトメールを乱発する転職エージェントもゴロゴロいます。

乱発スカウトのほうが送る側はもしかしたら効率的なのかもしれませんが、受け取る側はあまり気分はよくないですよね。
スカウト一つ、配慮ある仕事の姿勢を持った人に、私は転職活動を手伝って欲しいです。


そうして、付き合う転職エージェントAさんを決めると、その後はなるべくすべてそのAさん経由で応募します。

一般に、転職エージェントが一番嫌がるのは、他社エージェント会社での転職決定です。どんなにサポートしても自社取り扱い求人で転職決定しなければ売り上げゼロですから。

だから、他経路から求人情報をもらっても、「〇〇社でこんな求人があるみたいなんですけど、御社で取り扱いありますか?」と聞いて、なるべくAさん経由で応募します。

こうすると、転職エージェントAさんの立場としては、「こやとさんの転職成功は自身にかかっている」という責任感と、「転職決定しさえすれば必ず売上になる」という安心感を持って、前のめり気味に頑張ってくれる。はずです。

とは言え、転職エージェントAさんの会社では取り扱えない求人、付き合いのない企業も当然あります。過去にクレームがあって取引停止とか、外資グローバルの方針で日本国内での取引エージェント会社が限定されているとか。
たとえ転職エージェント個人がいくら優秀であっても、会社単位では不可能なものは不可能です。

そういうときは、仕方ないので他社エージェント会社から応募したり、あるいは直接企業に応募したりします。


書いてみると、応募前の段階で、いろいろと自分なりの観点があるものだと気付かされます。

応募後のポイントは今はさほど思い当たらないので、まとめてみるのはまたの機会にしようと思います。

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