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「何をするかより誰とするか」を20代にお勧めしない理由

キャリア形成の観点で言えば、「何をするかより誰とするか」で会社選びをすることはまったくお勧めしたくないです。

この言い回しがされる場合の「誰」とは、憧れの一つだとか、刺激をくれる人だとか、優しい人だとかを指すことが多いように思います。

ただこれからキャリアを作っていく、特に新卒や20代にとっては、そんな環境で培った憧れや刺激は今後のキャリアにはあまり役に立ちません。

キャリアにおいては「どんな経験をしたか」がすべてです。

憧れの人の近くで働いていたとしても、その年月が自身のキャリアにとって有益なスキルや経験が身につくものでなければ、いざ憧れの人から離れたときに大変です。
着実に望む経験を積み重ねた人と、憧れや刺激を優先して過ごしてきた人との差は大きいです。

私が「誰とするか」で会社選びをお勧めしないのは、このように経験の蓄積がおろそかになるからです。

一方で、30代以降なら「誰とするか」で会社選びもアリでしょう。なぜならもうすでに一定の経験値はある上で、新たな機会や可能性を求めている場面だからです。

こうした場面においては、憧れや刺激を求めていくと、予期していない方向性と出会うことがあり得ます。意図的に偶然にぶつかりにいくのは、プランドハップンスタンスセオリーにも適っています。

ただ繰り返しになりますが、30代以降だとすでに一定の経験値を持っているから、たとえ外れてもつぶしがきくからアリなわけです。
新卒から何の経験値や方向性もなしに、素敵な偶然に期待するのは、残念ながらただの無計画です。

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