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23/24 シーズン後半 分析②


前編→“23/24 シーズン後半 分析①”


原因追及

ここではワックスに関しては触れない。
それ以外の部分で原因を探っていく。

原因1,技術?

まず始めに疑ったのはテクニック。気づかないうちに変わっている可能性がある。

1月の怪我が影響していると考えた。改善部分をレースで試す。
若干の改善が見られた試合もあったが大きくは変化しなかった。

原因2、 ピーキング/コンディショニング?

次に目を向けたのが試合当日の状態やそこまでの流れ。
適切なトレーニングが出来ていなかったか、トレーニングの強度や量の過不足が原因なのか。
トレーニングドキュメントを見返してみる。
COCから帰ってきてそのままユースオリンピックのスタッフとして10日間韓国へ行った。その期間のトレーニングは皆無。WAXテストでスキーに乗った程度のトレーニング量。これが影響していたか?

大きな原因だとは思えない。
COCで2週間6試合とかなりのハードスケジュールであり、かなり疲労した。
それの回復期間と考えればむしろ適切なリカバリー期間だったと感じる。
また、その後のトレーニングは強度・量共に過不足はなかったと感じる。
むしろ10日間トレーニングできていないと焦って急激に量を増やすのは愚策である。

ここであることに気づく。
普段からInterbals.icuを使用してFitness,Fatigue,Formの推移を見ているが、グラフの範囲を1シーズンにして昨シーズンと比較すると、全く異なる推移をしていた。

22/23シーズン
23/24シーズン

普段とは全く異なる流れのシーズンだったことがグラフからも良く分かる。
ここに何かヒントがありそうだ。
そう思いもう一度じっくりトレーニングドキュメントを見返す。過去数年分。もう10年以上毎日記録してきた甲斐がある笑
ここでひとつ発見があった。

ストレングストレーニングの不足が原因か?

年明けから3月まで、例年に比べストレングス(ウェイト)トレーニングが圧倒的に少なくなっていた。約2か月とかなり長期間。
量でいうと1/5。
更に怪我の影響で高重量を扱えず、影響のない軽い重量でトレーニングしていた。

やれなかったのか、やらなかったのか

両方だ。
今季、久々にコンチネンタルカップを転戦した。毎週試合が続くスケジュールで、ストレングストレーニングを上手く組み込めなかった。
オフシーズンは週2回ほど、例年シーズン中でも週1は必ず実施していた。

走れなかった原因とストレングス不足が頭の中で結び付く。
「もしかしてこれが原因か?」

裏付ける

私の悪い癖で、“これだ”と思うと妄信的にとことん思い込む。
果たして本当にこれが原因か?

ディトレーニングの影響

この記事では4週間のディトレーニングで筋機能はトレーニング開始前に戻るとされている。
筋機能低下は少なからずあったと思われる。

しかし私の走りはそもそも筋力あってこそのテクニックだったのかと、少し疑問に感じた。

次に見たのが、いつも参考にさせてもらってるS&Cコーチ河森さんのブログ。その中の記事2つ。

やはりクロカンスキーにはストレングストレーニングは必須だと再確認。

シーズン中、私のストレングストレーニングは低負荷になり、更に低レップになっていた。低負荷でジャンプの為の技術的な動作トレーニングに偏っていた。
それにより筋機能(最大筋力や筋力)も低下していたと考えられる。
その2つが高い状態であることを前提にクロカンスキー走っていたのでイメージと実際の動作のギャップが大きくなったのではないか。
そして、そのギャップが大きいにも関わらず良い時の動作を追い求め再現しようとしすぎて無理が生じたのではないか、という仮説。

改めて、現時点ではストレングストレーニングは必須だと考えている。
少なくともクロスカントリースキーで良いパフォーマンスを発揮するためには。

しかし、色々と調べていくうちにこんな論文も発見した。

超要約すると、“数週間であればストレングストレーニングを中断してもさほどマイナス影響は少ない”とある。
被験者の年齢が分からなかったが、20代と30代では状況も違うだろう。
私の場合は約8週間。どの程度影響があったかは図れない。

もしかしたら、それほど影響はなかった可能性もあり得る。
そうなると別の原因を探る必要がある。それか、これが限界なのか。
そんな事を考えてたらオフが終わりそうだ。


雪が解ける前に、実験してみる。
ストレングストレーニングを再開して、走りにどう影響し変化するか。

こんな時間が毎回楽しい。

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小山 祐
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