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伊藤杯 NC


3/9
世間が流れる季節の真ん中を感じる日
我々は戦う3連戦の真ん中伊藤杯を迎える。

前半ジャンプ

宮様の日とうって変わって快晴微風。
朝は-5℃付近まで冷えたが日差しが暖かい。
絶好の試合日和。

ジャンプ台はゆるい追い風。その割に低めのゲート設定。
実力差がはっきりと出る条件。
こういう日にこそウィンドファクター(※1)の力が発揮されると思う。

(※1:風の向きや強弱によってポイントを加減点するシステム。条件による不公平をなくす為)

そんな中、K点に少し届かず87.5m
細かいミスが誤魔化しの効かない条件の中で飛距離に影響した。

そんな難しい条件の中、小林選手(慶應大)が素晴らしいジャンプをして前半首位に立つ。彼との差78秒。
前半5番手。

「まあ追い付いて引き離せるだろう」

この時はそう考えていた。




後半スタートまで

スタート90分ほど前までに試合で使うスキーを決める。
事前に絞っていた4台から選ぶ。
今回これがなかなか難しかった。
気温は高いが雪温が低い。寒めのスキーか暖かめのスキーか。
悩んだ結果無難にオールラウンド用に落ち着く。


後半クロスカントリー

6秒前にスタートした#3 曽根原選手をキャッチし、共に先頭を追う。
前を追いつつ、15秒後ろのチームメイト傳田選手から逃げながら。追い付かせて3人パックにしても良かったのかもだが、追い付かせず2人で協調して逃げる方が得策。1周目終わった時点のタイム差でそう判断。前を追う。

photo:swix 生越さん


5kmで25秒差まで詰まったが3周目の前半はほとんど詰まらず。その周半分ほど前を引いてくれた曽根原選手に疲れが見える。そして、後ろに傳田選手が迫る。すこし回復させたかったが“行くしかない”と前を追う。曽根原選手は少し離れる。

約8.5km地点で先頭小林選手に追い付く。
(バテているだろう)という読みの元、後ろに付かずそのまま追い抜く。
引き離せず付いてくる。少し嫌な展開。

細かいアタックも効かず、スタジアムに戻って来るまでピッタリと。

photo:swix 生越さん


ゴールストレートでスプリント勝負、あっさり抜かれる。後ろで完全に貯められてた。向かい風もボディブローのように効いた。

結果 準優勝

読みが甘かったのか
勝負に徹する事が出来なかったのか

ハイレベルな試合、キツいラストに前を引き続けて勝てるほど勝負は甘くない。

リザルト


だけど、アイツなら

“年上だから”とかいう変なプライドを捨てよう

そう思いかけてた。

だけど、
きっとアイツなら
あの先輩なら

そのまま前を引いてても勝ってるだろう

そう思ったら、自分の力不足だったなと素直に思えた。
まだまだだなと。

ここまで2試合とも2位。
明日の全日本こそ!

心に誓う


づつく


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小山 祐
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