M3-2022春に参加した話
こやみです。M3-2022春にサークル参加してきましたので、体験記を書いていこうと思います。初参加でしたが結果的には大満足に終わりました!
今回頒布したアルバムはDL版を現在販売中です。500円です、ぜひどうぞ!
https://koyami416.booth.pm/items/3813308
参加のきっかけ
まず、「今回のM3はもともと出ない予定でした」と言わなくてはなりません。
妖精さんコンピ2に参加していたからです。
しかし、転機が訪れます。
年末。所属サークルのTech-nation Recordsの忘年会で、先輩であるカシワデさんとリキッドさんからこんな一言をいただきました。
「申し込んだら、アルバムは出るよ」
これが私の運命を大きく変えることになります。1月頭には締切が来ていた春M3へ、参加費7000円を支払い申し込みました。
1~2月
いざ申し込んだものの、曲は全然用意できていません。前述のTech-nation Records(以下テクネ)のコンピに過去に出した3曲が手元にありますが、これをそのまま出す、というわけにはいきません。
M3の申し込みフォームには頒布する作品のタイトルや頒布数を書かなければならないので、ぼやっと決まっていたコンセプト「生と死」をふくらませて、「甦生」というタイトルを付けました。頒布数は先輩たちの話を聞いたりネットで調べたりして、20としました。
ここまでの話の流れからすれば、1~2月は制作にいそしんでいたように思えるでしょう。しかし、現実はそうではありません。
所属していたテクネのほかに、とあるオーケストラサークルに12月から入っていたのです。打楽器で。オーケストラを軸に曲を作るにあたり、オーケストラの実態を知りたいと思い入部を決めました。
ここがもう、本当に忙しい。学期末だろうが冬休みだろうが春休みだろうが休みはありません。週3回の活動に参加するほか、打楽器の運搬を部員が行うため活動の翌日朝に大学に行く必要があります。制作にまわせる気力も体力も、ほとんど残っていませんでした。本末転倒ですよね。
2月にあったコンサートが終了した後、気合で妖精さんコンピの曲を提出しました。今考えればもう少し中身を詰められたような気がしますが、提出できたことが何より大きいと私は思います。
では2月はなにをしたのか。なんとか、アートワークを依頼しました。今回はハコさん(@hacononakano)に依頼し、壮大な世界観を表現していただくことをお願いしました。
そんなこんなで2月まで終わってしまいました。
3月
さあ3月。大学も春休みに突入し、いよいよ制作に取り掛かります。この時点でアルバムは7曲構成のつもりでしたが、6曲構成に変更します。出すことが大事なのです。
3月、アルバム1曲目にあたる『俗世』の制作が終わりました。
……なんとこの曲に1か月近く費やしてしまいました。ボツになった曲が数曲残っていたのみで、進捗はかなり怪しくなっていました。ジャケットイラストは完成していたので、おのれの作業の遅さが余計に際立ってしまいました。
4月
4月。もう20日近くしか残っていません。焦りを感じてきました。
まず、オーケストラサークルを休部しました。これで時間ができたことは間違いありません。しかし、新学期が始まったことで制作にばかり時間を割いてもいられません。極限の状況の中、主に深夜の制作が続きました。以下、制作時のポイントを書いていきます。
制作のポイント
入稿が必要な部分から仕上げていきます。まずはジャケット。「プリントライ」さんにお願いし、高クオリティな印刷をしていただきました。20枚で1370円。
次はCD表面のレーベル印刷。「マツダプリント」さんは少部数でも安く、早いとのことだったのでお願いしました。結果としては送料1100円がやや高く感じましたが、初回登録でもらえた2000ポイントのおかげで価格は抑えられたと思います。スリムケース20枚880円込みで、20部3940円でした。
クロスフェード動画の作成もかなり時間がかかりました。大した編集をしていないのですが、音源が未完成の中クロスフェードの音声を作ったり、文字の色を曲が変わるときに変えたりという作業が初めてでしたからこれもギリギリになってしまいました。ソフトはAviutlでいいと思います。フリーソフトで、導入はやや面倒ですが解説サイトも多く詰まることはないと思います。
あと、100均に寄っておくといいと思います。値札・テーブルクロス・小銭入れ・OPP袋(CDを入れるプラの袋)を調達しました。私は先輩に借りましたが、CDを立てるスタンドがあるとよりいいと思います。スケッチブックも効果的でした。目を引きますし、随時書き換えられます。ポスタースタンドはポスターを用意したい方には必須の品ですが、残念ながら100均にはありません。Amazonで900円ほどでした。ポスターは、前日の夜中に20分で作りました。当日ローソンのコンビニ印刷で仕上げました。A4、光沢紙で120円です。キレイに仕上がりました。設営の様子とともに添付しておきます。
音源はかなりギリギリでした。5曲目の『光明』と3曲目の『天上』の制作は波乱万丈でした。『光明』は当初アコースティックドラムを入れたアップテンポめな曲になる予定でしたが、アルバム全体をオーケストラ調にすると決めたことでボツになりました。『天上』は当初リファレンス曲としていた壺中の天地を変更し、弦楽器とハープのしっとりとした曲になりました。
1週間前。まだこの2曲は完成していませんでした。深夜4時まで作業していることもありました。自分でコーラスを入れてみたり、使う楽器を逆に絞ってみたりと、ギリギリだからこそのアイデアも生まれてきました。
肝心のCDは、手焼きで作ることにしていました。『光明』の完成が前日夜の20時。そこから焼き始めて、なんとか深夜に終わらせられました。mp3をそのまま焼くという失態を犯してしまいましたが。どうやらmp3プレイヤーで再生するには専用の形式に変換する必要があるようで、私がそれを知らなかったばかりに「CDなのに、CDプレイヤーで聴けない」ものを生み出してしまいました。当日スケッチブックを持ち込んで、そこに謝罪文を書いておきました……PCで取り込む方が多くてほっとしております。
M3当日
睡眠時間3時間。絶望的コンディションで迎えた当日。ネガティブな気持ちで、10枚売れればいい方だと思いつつ20枚の在庫を持ち込み流通センターへ。売り子にはテクネの先輩が来てくれました。
9時入場、設営。左隣の「谷岡久美とオオフジツボ」さんに挨拶、今回とても親切にしていただきました。ありがとうございます。
10時30分開場。入場の列が私のスペースの正面を通ってくるのですごく視線を感じました。ここでもう少し目を引けるものが用意できていればよかったな。
初手で「れーめん」さんがスペースに来てくださり、初めてお会いしたにもかかわらず差し入れをいただきました、本当にありがとうございます……!
知り合いの方がまずスペースに来てくださいましたが、初の方も何人か来ていただけました。中には「試聴して、好きだったから来ました」と嬉しいお話をしてくださる方もいました!
オオフジツボさんの新譜を私の新譜と交換していただき、あとは参加した妖精さんコンピ2を受け取り、いくつかサークルにお邪魔して終了。
結局、1部交換し、残り19部は完売。ラスト2分で買ってくださる方がいて、完売の瞬間には「谷岡久美とオオフジツボ」の方々も、テクネの先輩方も拍手していただいて……感無量でした。
絶対次も参加します。M3も50回目らしいですしね。
総括
持ち込んだCD20枚は、時間ギリギリに売り切れることになりました。初参加の方で、多くのフォロワーが買ってくれそうだという状況でもない方は、20枚程度が推奨されるように思います。
今回参加するにあたり、とにかくわからない点が多かったです。いちいち調べていると、申し込みから当日までかなり時間も労力も必要です。
「申し込んだら、アルバムは出るよ」は本当ですが、楽な道のりではありません。
しかしながら、自分の作品を買ってくれる人がいて、創作が形に残る喜びは唯一無二です。みなさんもぜひ、M3に出てみてください!
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