ビュー「99」に驚いた――noteで読まれるコンテンツって、どんなものなんだろう?
え! と思った。午前中、noteのダッシュボードを見ると、昨夜に投稿した記事「731の『ビュー』と113の『スキ』――noteをはじめて感じたこと」のビューが、99になっていた。これまでの最高は10回に分けて投稿した自作小説「Ten Years Ago 1985」の97だ(連載初回)。2週間ほどかけて積み重ねたビューが、たった一晩で追い抜かれたのである。
正直、戸惑った。いや、もちろん、多くの方に読んでいただいたことは、ものすごくうれしい。一生懸命書いたし、推敲も重ねた。とはいえ、中身はタイトルのとおり、note初心者の私が、2週間余り投稿を続け、得られたビューとスキについて、思ったことを綴ったまでだ。何かを必死に調べたり、創作のように修辞を懲らしたりしたわけでもない。というか、内容的には、ほとんどストレートに自分の気持ちを表現しただけの文章だった。
「小山あざみ」はペンネーム(ハンドルネームというのでしょうか?)である。あまり深く考えずに決めてしまい、あとからグーグルで検索すると、昔のドラマの登場人物として、同名のアダルト女優が上位に表示された。うかつな自分に、苦笑いするしかない。今さら変えるわけにもいかず、ええい、アダルト女優を検索したくて、私の記事が引っかかれば、それもまたよし、と腹をくくった。こういう「戦略不足」は、長く文章で食べさせてもらってきたのに、ちっとも直らない。
というわけで、得体の知れない、架空のアダルト女優と同じ名前の書き手が「感じたこと」なんて、誰が興味があるんだろうと考えながら、きのうは書いた。noteをはじめた頃の気持ちを残しておきたかったし、何より、読んでいただいた方に、感謝を伝えたかったからだ。それで、ビュー99。ううむ。改めてだけれども、自分は創作には向いておらず、読者のニーズをキャッチするアンテナが、決定的にイカれているのかもしれない。
もちろん、noteには、一日で何百(何千?)ものビューを獲得する凄腕の書き手もいらっしゃるようなので、100にも満たない数でおろおろするのは、きっと、滑稽なことなのだろう。とはいえ、初心者にとって、謎はやっぱり謎なのだ。ハッシュタグを増やしたわけでも、狙って投稿時間を決めたわけでもない。思いを綴り、文章からハッシュタグに使う単語を選んで、全体の手直しを済ませ、そのまま投稿ボタンを押した。同名のツイッターアカウントにリンクを貼って、シェアしたのもいつもの通り。そのツイッターは、お恥ずかしいことに、ほとんどフォロワーさんがいない。当然、バズることもあり得ない。
謎は深まるばかりである。
ほとんどリアルタイムでこうした反応が得られるnoteは、紙媒体よりスリリングだ。だからこそ、楽しくもある。これまで、ウェブ媒体の記事についた「いいね」は、筆者である私への「いいね」にも感じられたけれど、その何割かは、確実に媒体力によるものだ。noteは巨大なプラットフォームで、集客力もすごいから、ここでも私はまったく素足のはずはなく、何らかの下駄を履かせてもらっている。それでも、既存の紙やウェブ媒体より、自分の名前で勝負できているような感じがする。いえ、この先も、ぜんぜん「勝てる」気はしていないのですが……。
きのうと同じ結論だけど、やっぱりnoteは楽しい。謎解きにもチャレンジしたいので、皆さんの投稿もたくさん拝読しながら、少しでも書き続けられるよう頑張りたいな、と思っている。