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【不動産所有者必見】あなたの不動産登記簿は大丈夫?

この数年のうちに、不動産の登記について法改正の可能性があります。

今のうちから、あなたが所有する不動産の登記簿を、改めて確認してみてはいかがでしょうか?

不動産の登記簿をチェックしてみよう

☑登記簿チェックポイント:権利部(甲区)

甲区チェックポイント

1・不動産の所有者はあなたの名前?結婚などで氏名が変わっていたとした
  ら、現在の氏名か?
2.住所は今の住民票と同じ住所?引っ越しや、住所変更があっていない 
  か?

もし、現在の事項と異なる場合は、今後のためにも速やかに現在事項と同一情報となるように、申請をしてくだいね。

不動産登記簿見本
登記事項証明書(不動産登記)の様式(法務省)より引用
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji162.html

法改正??どう変わる可能性があるの?

法制審議会(法務大臣の諮問に応じて,民事法,刑事法その他法務に関する基本的な事項を調査審議すること)で、相続が発生した場合には【相続登記】を義務付ける案、住所変更や氏名変更後2年以内に申請しなければ過料という案が出ています。

どうして義務化や過料の案がでているの?

所有者不明の土地が日本では増えてきています

地図

「所有者不明土地問題研究会」の2016年時点での推計によると、
全国の所有者不明率は20.3%、所有者不明の土地面積では約410万haに相当…
九州の土地面積が約368万haとされていますから、所有者不明の土地面積が相当な広さであるということはお分かりになるのではないでしょうか。

また、このまま、なにも取り組みを行わない場合、2040年には約720万haに広がると試算されています。北海道本島の土地面積が約780万haとされているので、政府もこのまま放っておくわけにはいかず、法改正の案がでてきました。

▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽出典:一般財団法人国土計画協会▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽

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不動産の所有者になる=不動産登記

不動産は、購入したり、贈与(無償で与えること)されたり、相続することで取得します。

登記というのは、所有する権利を守るために行いますので、購入したり、贈与する(される)ときにおいて、第三者への対抗要件として必要となる登記を入れ忘れることはなかなかないでしょう。
(それに、不動産の贈与の場合、贈与契約をした日ではなく、登記をした日をもって贈与日とされるので、登記をすることは不可欠です。)

このように、不動産の登記をするというのは、この不動産は自分のもの=目に見えない権利を、第三者にもわかるようにするためです。簡単に言い換えるならば、不動産に名札を付けるということですね。

名札

所有者不明の土地が増えている原因は、相続登記がされていないから?

土地の所有者が不明になる原因は、おおむね、【相続】が原因とされています。

現在の法律では、不動産の所有者に、相続が発生した場合、遺言や遺産分割によって不動産を所有する人が決まったとしても、【相続登記をする義務】まではありません

また、登記を行うためには費用もかかることから、相続により資産性が低い不動産を取得したとしても、登記を入れるメリットもなく、登記義務もないことから、そもそも相続登記をしようと思わないと考えられます。

相続登記がされないまま、不動産を相続した人も亡くなり、更にその不動産を相続する人が決まったとしても、相続登記をしないまま放置されていくことで、どんどん相続関係が複雑になったり、亡くなられた方が実は不動産の権利者であることを相続人が把握していない・できなくなっていきます。

所有者不明の土地の問題はなに?

所有者不明

所有者不明の土地が問題になっている理由として、不動産(空き家・荒地)の処分を誰も行うことができないからです。

放置されている不動産により、地域の景観や安全を損ない、隣接地の地価までもが下がることもあり、社会的な問題が増えてきています。

また、所有者が不明であると、土地の円滑・適正な利用に支障がでてきます。土地活用にはその土地の所有者の同意が必要となりますが、その所有者を探すのに膨大な時間と費用が必要になります。

▼▽▼▽▼▽▼▽所有者不明土地に係る支障例等について▼▽▼▽▼▽▼▽

 出典:国土交通省ホームページ(https://www.mlit.go.jp/common/001213389.pdf
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最後に

法改正に向けて、政府は動いています。

不動産登記は、不動産の名札の役割をしています。今一度内容を確認しておくことをおススメします。

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