【231130日記】『The Unanswered Question : Six Talk at Harverd』Disc 4 他
・『The Unanswered Question : Six Talk at Harverd』Disc 4
Disc 4は曖昧さの喜びと危険というチャプター
今までは言語学との比較の話があったので文章にはしやすかったと思うのですがこの回から劇的に音楽の話になります。
なので文章にするのは大変です。
でもせっかくなので少しだけ試してみます。
音韻論にせよ統語論にせよ意味論にせよ行きつくのは音楽の曖昧さについてでした。
モーツァルトは全音階の中に半音階を持ち込みました。
どちらも倍音列から生じるものですが半音階の方がよほど曖昧です。
ベートーヴェンの『田園』の小鳥の鳴き声も小川のせせらぎも曖昧なものでした。
今回は時代を進めて半音階ということによりフォーカスしていく内容です。
シューマンやショパンはモーツァルト以上に半音階を多用します。
響きは複雑になり多様な進行を見せます。
これは彼らがモーツァルトより優れた音楽家であることを意味するでしょうか?
「全く意味のない議論だ」とバーンスタインは言います。
単に詩のジャンルの話なのだと。
異論はないでしょう。
直接的な表現を避け、より音を楽しむような詩の表現。韻を踏むような表現が半音階だと力説しています。
一方で失われるものもあります。
明快な語彙は失われます。
ベルリオーズの『ロメオとジュリエット』より"ロメオひとりとキャピュレット邸の大舞踏会"の演奏を聴きます。
その後話はワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』へと移ります。
話の導入はこの曲の前奏曲のベルリオーズとの類似性に始まります。
この曲は音楽史を語る上で調性崩壊の分岐点として語られる曲で、バーンスタインも詳細な分析とともに語ります。
いくつかの具体例をあげるのであればなかなかしない終止の初めての終止が同種調の六度への偽終止であることと、最初の終止までに使われるすべての音を取り出すと12音が全て揃うこと、さらにその中で複数回使用される音は4つだけで、その4つの音で減七の和音を構成することができることを挙げていました。
このあたりは音楽理論の専門知識が無いと解像度高く理解するのは難しいかもしれませんが、本題は曖昧性です。
曖昧性の進化を望む音楽家たちの取り組みが半音階主義を加速させだという潮流の話です。
この時代、このような動きはあらゆる芸術分野で同時多発的に起き、互いに干渉し合いました。
最後に演奏を聴くのはドビュッシーの『牧神の午後への前奏曲』です。
この曲も音楽史の中で重要な曲でホ長調とそこから生じる増四度の音程。
さらにそこから生じる全音音階によって主調であるはずのホ長調を曖昧にします。
この講義は1973年のもので演奏はバーンスタイン指揮のボストン交響楽団が行っているのですが、その70年前、ボストン交響楽団がこの曲を初演した際に、聴衆は「狂った現代音楽」と評したそうです。
演奏を聴き終わった後バーンスタインは問います。「狂っていましたか」
ホ長調に至る過程が長く曖昧で、聴いたことがない響きですが、ベートーヴェンの『田園』と同じです。
田園はヘ長調なだけです。と。
次の講義ではタイトルの『答えのない質問』に迫ります。
・楽天ポイントが切れそうだったので
なんか期間限定ポイント?が今日までで切れそうだったので仕方ないから大戸屋でご飯食べた。
カキフライになっちゃうんだよな。
どうしても。
・壁
今日は久しぶりに東京方面へ。
相当頑張ったとは思う。
・ホルモン
脂。
それは至福の時。
脂。
それすなわちハイボール
以上です。
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