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南米にもジョッキーベイビーズ的なレースはあるか?

10月8日に東京競馬場でジョッキーベイビーズの決勝戦が行なわれます。乗馬を頑張っている子供たちや、将来騎手になりたい子供たちのために、とても大切な舞台だと思います。競馬界を盛り上げるという意味でも素晴らしい取り組みです。

1つ苦言を呈するなら、せっかくならダービーか天皇賞秋かジャパンカップの日に開催してあげればいいのに……。彼らは国の宝物なわけですから、ケチらずに最高の舞台を用意してあげたいなぁ、なんて思っています。

ところで、南米の競馬界でもジョッキーベイビーズ的なイベントは行なわれているのでしょうか?

答えはイエスです。

たとえばブラジルでは、4月16日のGⅠクルゼイロ・ド・スル(ブラジル・ダービー)の開催日に2つのポニー競走が行なわれました。

https://jcb.com.br/home/noticias/386067/pareos-de-poneis-movimentam-o-domingo-de-derby-day-na-gavea/

レース自体は日本のジョッキーベイビーズとまったく同じです。しかし、大きく異なる点があります。それは参加する子供の年齢です。

日本のジョッキーベイビーズでは参加資格が「小学4年生から中学1年生」です。一方、ブラジルのポニー競走に参加するのは小学校低学年です。上記のどちらのレースでも、勝利したのは8歳の女の子でした。

アルゼンチンやブラジルでは、年齢が2桁に達しているのにポニーに乗るというのは、少し不思議な感覚なのではないかと推測します。なぜなら、10歳にもなれば、ポニーではなくてクォーターホースかサラブレッドに乗るからです。

というわけで、下の動画をご覧ください。

最初の動画は、アルゼンチンの有名なお祭りの映像です。ドラム缶を馬でジグザグに走るこの競技は、『デストレーサス(Destrezas)』という南米伝統の馬術競技です。小さな子供から大人まで参加します。現地では、競馬といえばこれを想像する人もいます。

2つ目の動画はブラジルでの映像です。アルゼンチンやブラジルでは、クォーターホースを使った一騎打ちの直線短距離競馬が非常に盛んです(たぶんサラブレッドの競馬よりも人気です)。スペイン語では『クアドレーラス(Cuadreras)』、ポルトガル語では『ペンカ(Penca)』と言います。

ご覧のように、アルゼンチンやブラジルでは、小学校に上がったときにはすでに通常サイズの馬に跨ります。南米大陸の大西洋側にはパンパという肥沃で広大な草原地帯があり、牧畜業が盛んで、馬文化が世界でもっとも発達しています。そのため、馬に乗る年齢も自然と低年齢化します。

イメージとしては、日本人が自転車を漕げるようになるときに、アルゼンチン人やブラジル人は馬に乗れるようになるという感じです。まぁ、2つ目の動画のように、小学生くらいの子供がノーヘルで鞭連打は猪突猛進すぎて何も言えねぇ……。

日本にジョッキーベイビーズがあるように、南米にもジョッキーベイビーズがあります。どちらも同じポニー競走ですが、参加する子供の年齢が異なるというのが大きな違いです。

また、動画で紹介した2つの競技も、ある意味ではジョッキーベイビーズと言えるのではないでしょうか。


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木下 昂也(Koya Kinoshita)
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