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【無料】イクイノックスはすでに3冠馬を輩出した?
写真:Hipódromo V Centenario
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「イクイノックスはすでに3冠馬を輩出しています!」
なんてのはバカげた話です。イクイノックスが種牡馬入りしたのは2024年のことで、まだ初年度産駒すら産まれていないのですから。
では、未来予知の話?
いいえ、実はイクイノックスはすでに3冠馬を輩出しています。
馬名はだいたい外国語の英単語や短文で構成されます。そのため、一般的な英単語が名前に選ばれた場合は、世界中で馬名被りが生じます。
イクイノックス(Equinox)はそんな馬名被り馬の代表です。筆者が見つけたかぎりでは、世界中に約30頭ものイクイノックスが存在しました。
1998年5月9日、アメリカのケンタッキー州でアンブライドルズソング産駒の牡馬が誕生しました。この馬がイクイノックス(Equinox)と名づけられます。
アメリカのイクイノックスは2001年1月27日にデビューし、2戦目で初勝利をあげました。現役時代は25戦6勝。重賞を勝つなどの活躍はできませんでした。
2003年10月19日のレースを最後に現役を引退。2011年11月のミックスセールに上場され、ロドルフォ・リンコン・マルティネス氏によってわずか1,500ドルで落札されます。
このロドルフォ・リンコン・マルティネスという人物はドミニカ共和国の生産者であり、ドミニカ生産者協会の会長です。リンコン氏はイクイノックスをドミニカに送り、2012年から種牡馬入りさせました。
2013年に2頭のイクイノックス初年度産駒が誕生しました。そのうちの1頭であるインペカブレ(Impecable)は、2015年にドミニカ最優秀内国産2歳牝馬を、2016年にドミニカ最優秀内国産3歳牝馬と最優秀短距離牝馬を受賞する活躍を見せました。
翌2014年には4頭のイクイノックス産駒が産まれました。その中の1頭にインメンソ(Inmenso)という馬がいました。
インメンソは、2017年にGⅠマティアス・ラモン・メージャ(ダート1700m - 3歳内国)、GⅠフランシスコ・デル・ロサリオ・サンチェス(ダート1800m - 3歳内国)、GⅠフアン・パブロ・ドゥアルテ(ダート2000m - 3歳内国)を優勝し、史上14頭目となるドミニカ共和国3冠を達成しました。
インメンソは、その年のドミニカ年度代表馬と最優秀内国産3歳牡馬に選出されました。3冠馬を輩出したイクイノックスにも、ドミニカ最優秀種牡馬のタイトルが贈られました。
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https://www.studbook.com.do/wp-content/uploads/2020/12/Campeones-2017.pdf
ドミニカ・スタッドブックによると、イクイノックスは2022年まで種牡馬として供用されていました。しかし、イクイノックスの2023年産馬はおらず、2023年には種牡馬のリストから名前が消えています。そのため、種牡馬として実際に稼働したのは2021年が最後であり、2022年に産まれた4頭がラストクロップと考えられます。
もし日本のイクイノックスからも3冠馬が誕生すれば、2頭の同名種牡馬が異なる国で3冠馬を輩出したという、非常に珍しい出来事が発生することになります。期待しましょう。
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