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フェルメール 「真珠の耳飾り...」より好きなのは

上野の森美術館で2月まで開催されていたフェルメール展、人混みが嫌いなので、見に行きたい気持ちがあっても腰が重く、娘の受験期にインフルエンザ拾っちゃうのも心配だし... などと迷っているうちに終わってしまいました。

オランダに住んでいた頃、アムステルダム国立美術館とハーグのマウリッツハイス美術館で見たフェルメールの作品の中で、私がいちばん気に入ったのは「デルフトの眺望」。

この絵を見た瞬間鳥肌が立って、しばらく動けませんでした。なんとも言えない、心が洗われたような清々しい気持ちになったのを鮮明に覚えています。風景画を見て感動するという体験をあまりしたことがなかったので自分でも驚きました。

川と空の奥行きや広がりを感じるのに、全体的には引き締まっている印象で、大きな絵なので、まるでそこで生の風景を見ているような独特の臨場感があって、ほんとうに鳥肌ものです!

そして、その後この絵について調べていて知ったのは、マルセル・プルーストも『失われた時を求めて』の中でこの絵について述べているということ。最初にこの作品を見た時、彼は次のように発言しているそうです。「ハーグの美術館で《デルフト眺望》を見て以来、世界で最も美しい絵を見たと自覚している」

プルーストも同じ絵を見て感動したと知って、まるで感動を共有したようで嬉しくなってしまいました。

「デルフトの眺望」





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