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看護の日 ナイチンゲール・デイ
令和3年5月12日の日記
緊急事態宣言の期間はもともと昨日まででした。5月10日の上毛新聞『三山春秋』に、群馬と新潟の県境にまたがる標高1967mの巻機山の山頂に立てなかった人の話が書いていました。山頂の手前にある「ニセ巻機」を頂上と勘違いして、気づかずに下山したり、気持ちが折れて引き返したりしてしまうそうです。「目の前にある斜面の上は山頂かと期待し、やっと登りきると目的地ははるか遠くと知ってがっかりすることがある。偽ピークといい、登山ではよくある体験だ」。
4月末から昨日までの期間はいったい何だったのでしょうか。
昨日の佐賀新聞『有明抄』にはサッカーの「アディショナルタイム」のことが書かれていました。アディショナルは「追加の、さらに」というような意味ですが、以前は「ロスタイム」と呼ばれていました。プレーが中断した分の数分間が追加されるわけですが、今回のロスタイムは長すぎます。13日間の緊急事態措置に対して今日から5月31日まで、実に20日間の追加ですから、ロスタイムのほうが長い。「時は金なり」、時も金も無駄にするのね。
今日の長崎新聞『水や空』に寺山修司の散文のような詩のような一編が紹介されていました。「肖像画に まちがって髭を描いてしまったので ほんとに 髭を生やすことにした」「門番を まちがって雇ってしまったので ほんとに 門を作ることにした」。間違いを正当化するために腐心する人のことが滑稽に描かれていますが、これ、現実にそれも国がやっちゃったりするのだとすれば笑うに笑えませんね。
今日5月12日はフローレンス・ナイチンゲールの誕生日にちなみ、「看護の日」です。クリミア戦争で敵味方の分け隔てなく負傷兵を勇気づけ「クリミアの天使」と称されたと書いているのは本日の福島民報『あぶくま抄』。ほか、「クリミア戦争で従軍し、野戦病院で献身的な看護、衛生環境の改善に尽くした。」(下野新聞『雷鳴抄』)など、全国各紙のWebで無料で読めるコラム記事の多くが今日の「看護の日」にちなんで、ナイチンゲールのことを書いたうえで、看護士さんや医療従事者の皆さんの奮闘に敬意を表しておりました。去年の5月12日にも同じ敬意がありました。状況は悪化しているといわざるをえません。
山頂はどこにあるのでしょう。あと、どれだけロスタイムを積み重ねるのでしょう。政策を間違ってしまったから、間違っていなかったことにすることだけはしないでほしい。ここまでハードルを下げてしまわないと、なかなか未来を見据えられないのが悲しい。
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