見出し画像

【実体験】高熱の夜、いつも見る同じ夢

これは、実際に私が今でも体験している、私の「夢」の話です。


熱を出した夜、決まって同じ夢を見ます。

頭がぼうっとして体がだるい。布団の中で汗をかきながら目を閉じると、いつの間にか夢が始まるのだ。まるで、誰かに引きずり込まれるように。

そして夢の中で私は、毎回「ある場所」へたどり着く。


夢の中、私はいつも奇妙な場所にいる。

古びた道路がどこまでも続いていて、周りには誰もいない。
そして、必ず目の前に現れるのは、何かに抉られたように穴が無数に開いたガードレール。
その穴が動いている。まるで生き物のように。

よく見ると、ガードレールそのものが蛇のようににゅるにゅると回転しているのだ。硬いはずの金属が柔らかい皮膚のように波打ち、穴が回転しながら私をじっと見ている気がする。
足を動かしたくても動かない。ガードレールの近くでずっと立ち尽くしていると、急に視界が歪んで、別の場所へ引きずられる。

気づけば私は、真っ暗な地下にいる。

目の前にはどこまでも続く大きな黒い川。

水の色は深い闇のようで、触れたら引きずり込まれそうなほどの重い存在感を放っている。

川の真ん中には小さな黒い船が浮かんでいる。なぜか私は、その船に乗らなければならない気がして、無意識に足を踏み出していた。
船は何も言わず、どこからか流れてくる力で勝手に動き始めた。

どんぶらどんぶらと川を下るうちに、だんだん自分が「どこか取り返しのつかない場所」へ向かっている気がしてならない。
けれど、何もできない。ただ船に身を任せ、流れに揺られ続ける。

どんどん川の奥へ進んでいくと、遠くに何かが見えてきた。

闇の中から現れたのは、巨大な建物のような何か。それを見た瞬間、心臓が締め付けられるような恐怖を覚えた。

「見てはいけない」
理由も分からないが、そう感じた瞬間、視界が真っ白に弾けた。


次に目を開けると、私は自分の布団の中にいた。

目が覚めてもしばらく心臓がバクバクしていた。
布団の中で震えながら、夢だったんだと自分を落ち着かせ、また眠りにつく…

ここでお話は終わりです。

あなたには、繰り返し見る夢はありますか?

いいなと思ったら応援しよう!