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Steve Jobs の命日に思いを新たにする

今日は、アップルの創業者・スティーブ・ジョブスの命日。彼が亡くなってから、ちょうど10年です。

今朝は久しぶりに、彼がスタンフォード大学の卒業式に寄せたスピーチを聴きました。

もうかれこれ100回以上、それこそ暗記するぐらい聴いていますが、何度聴いても心を揺さぶられます。新卒から17年勤めた古巣を辞める際も、このスピーチに背中を押されて、一歩を踏み出すことを決めました。

あまりにも有名なので、今さら僕が解説するまでもないかもしれませんが、今日は、このスピーチに散りばめられた素晴らしい言葉たちを紹介します。

※Youtubeに、字幕付きのものなど色々ありますが、これが一番音質が良い気がします。スピーチ自体は、7分40秒からです。 

"Connecting the Dots"

いまや、ビジネスでも日常的に使われるフレーズと言っていいでしょう。

ジョブズは大学を半年で中退してしまいますが、しばらくの間、友人の部屋で寝泊まりしながら、興味のある授業だけを聴講して過ごします。そのひとつが、美しい書体で字を書く手法を学ぶ Calligraphy(カリグラフィー)でした。

その授業が何の役に立つかなどは考えず、単純に面白そうという理由でもぐりこんだそうです。そして、そこでの経験がきっかけとなり、後にマッキントッシュの開発時に、様々な美しいフォントが実装されることになります。

誰も、将来を正確に見通すことなどできません。しかし、自らの価値観や直感を信じて行動しつづけることで、いつか点と点がつながる、というメッセージです。

"Keep looking. Don't settle."

ジョブズのキャリア観が語られるパート。「大好きな会社」と「海外でゼロから挑戦できるチャンス」との狭間で、悩みに悩んでいた3年前の僕にとって、刺さりまくった言葉でした。

Your work is going to fill a large part of your life, and the only way to be truly satisfied is to do what you believe is great work. And the only way to do great work is to love what you do. If you haven't found it yet, keep looking. Don't settle. As with all matters of the heart, you'll know when you find it.

仕事は人生の一大事です。やりがいを感じることができるただ一つの方法は、すばらしい仕事だと心底思えることをやることです。そして偉大なことをやり抜くただ一つの道は、仕事を愛することでしょう。好きなことがまだ見つからないなら、探し続けてください。決して立ち止まってはいけない。

※日本語訳は日経新聞のサイトより。https://www.nikkei.com/article/DGXZZO35455660Y1A001C1000000/

最近のキャリア論では、大多数の人にとって「天職」や「本当にやりたいこと」などというものはなく、目の前の仕事と本気で向き合うことによって情熱が生まれてくる、という考え方が主流です。

そして、2度の転職をしてわかりましたが、僕も恐らく「大多数」のひとり。ある日突然、運命の仕事に出会うということは、きっとないでしょう。

それでも、ジョブズの言葉に背中を押してもらって、新しい世界に飛び込んだことで、当時は想像もしていなかった景色を見ることができました。

”Follow your heart and intuition"

以下のパートの中の、自分の心と直感に従う勇気を持て という言葉です。

Your time is limited, so don't waste it living someone else's life. Don't be trapped by dogma -which is living with the results of other people's thinking. Don't let the noise of others' opinions drown out your own inner voice. And most important, have the courage to follow your heart and intuition. They somehow already know what you truly want to become. Everything else is secondary.

あなた方の時間は限られています。だから、本意でない人生を生きて時間を無駄にしないでください。ドグマにとらわれてはいけない。それは他人の考えに従って生きることと同じです。他人の考えに溺れるあまり、あなた方の内なる声がかき消されないように。そして何より大事なのは、自分の心と直感に従う勇気を持つことです。あなた方の心や直感は、自分が本当は何をしたいのかもう知っているはず。ほかのことは二の次で構わないのです。

※日本語訳は上と同じ日経新聞のサイトより

ジョブズは、このスピーチの1年前に、医師から「すい臓がんのため長くて半年」という宣告を受けます。結果的には手術が成功して、いったんは回復するのですが、まさに死に直面したわけです。

そのときの経験から、人間なんてどうせ生まれたときも死ぬときも裸なんだから、周囲の期待、プライド、失敗への恐れなんて、全てはどうでもいいこと、と悟ります。大切なのは 内なる声に従う ことだと。

これは、ジョブズのみならず、ジェフ・ベゾス や 僕がオンラインサロンや本作りプロジェクトでお世話になっている、北野唯我さんもよく言っています。重大な決断をするときに考えるのは、自分が死ぬときに後悔がないかどうか。

僕が転職を決めた理由もまさにこれ。正しい決断かどうかの確信なんて全く持てなかったけど、今やらなかったら何十年後かに必ず後悔する、ということだけは直感的にわかった。だったら、やるしかないよねと。

これから先も、何かを決めるときには、そこに立ち返ると決めています。

最後に

Windowsの生みの親であり、ジョブスのライバルでもあったビル・ゲイツは、「ジョブズは、魔法をかけて人々を魅了してしまう」と語りました。

ジョブズがこの世を去ってから10年。Appleが生み出した革新的な商品やエコシステムによって世界は一変し、もはや「スマホ以前」の生活を思い出すことすら難しいほどです。

僕も、世界も、ジョブズの魔法にかかったままなのかもしれません。

~ Stay hungry. Stay foolish ~





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