レビュー 出現する参加型社会その似

今、課題図書として、エマニュエル・トッドを初めて読んでおります。

今世紀最高の知性、という形容句すごいですけど、若い時に歴史的研究を踏まえ、フロイトが気付かなかった、潜在的意識には、親子関係だけでなく兄弟関係があると、言い切り、イデオロギーも、結果に過ぎず、周りに生まれた時からある家族の形態分類により、生じてくる環境の影響によるもの、ということを緻密に(それを若さのあたりと、歳を重ねたトッドが言うのだけれど)実証しています。

この文脈で言えば、イギリスで産業革命が起こっていたときの工業人口の割合、何%だったかご存知ですか。

マルクスがプロレタリアートに向かって、檄を飛ばした時、農業人口が世界的に9割を超えていたのです。

つまり、インテリが自分の狭い経験をもとに論考だけ重ねると、見方が偏るという話です。

断定的いうこと自体は否定しませんが、コンプレックスをくどくど、環境のせいにするのはやめた方がいいんじゃないかと。

世の中、そんなにスッパリ割り切れるもんじゃないよね。


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