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オワコン大国ニッポンにおいて私達がすべきこと



0.はじめに

日本及び日本国民のオワコン化が止まらない。
政治は腐敗、経済はぐちゃぐちゃ。国民は分断され、自分たちのことしか考えない。もはや世紀末である。
さて、私は毎朝出勤時にゴミ拾いをしているのだが、先日、国民の腐敗ぶりをよく示すゴミを発見してしまった。
そのゴミとは、男さんと女さんがキャッキャウフフする際、男性の下半身に装着する器具であった。もちろん開封済みで、空き箱だけが落ちていた。
これを見て私は
「あ、終わったなこの国」
と思ってしまった(毎度のことだが)。
別にキャッキャウフフしたいなら勝手にどうぞ、ではあるのだが、問題はポイ捨てだ。
自分が出したゴミを自分で処理できない連中に、欲望をコントロールすることなどできまい。つまり、仮に彼らがキャッキャウフフして生殖・出産が行われた場合、子どもが墮落の生涯を送るだろうことは想像に難くない。
なぜなら、ゴミをポイ捨てするということは、公共心の欠如を意味するからだ。それが欠如すれば道徳教育などできないから、子どもに悪影響を及ぼしてしまうだろう。そしてその子どもが同じことを繰り返す。悪夢の螺旋構造が出来上がってしまうわけだ。

もちろん、全員がポイ捨てするわけではあるまい。というか、大半の人間はゴミを持ち帰るはずだ。しかし、残念ながらこのポイ捨てにこそ、この国の幼稚で利己的な精神が表出しているように思えてならない。それが証拠に、政治家も悪党だらけではないか。政治家のレベルは国民のレベルと一致する。街を平気で汚す連中の代表もまた街を、いや国を汚すであろう。
正直言って私は失望しているのだが、まあ最後の悪あがきということで、この腐敗した国で何をすべきか、今回はそのことを考える。


1.ゴミ拾い

まず1つ目。ゴミ拾いだ。
元々ゴミ拾いは、就職活動のネタとして私が大学3年生の時に始めたものだが、現在も継続している。車通勤時代は拾えなかったが、今はJR&徒歩に切り替えたので、ゴミ拾いしながら出勤できるようになった。
さて、ゴミ拾いの効用だが、街が綺麗になるのはもちろん、地域の人達との交流を深めることにもつながる。
先日ゴミ拾いをしていると、近所の人がゴミ袋をくれた。継続していた活動を見て、感心してくれたらしい。あるいは礼を言ってくれる人もいた。
あと、祭りの後にゴミ拾いをしようと現場へ向かうと、警備の人がいて、「ああそうか、警備の人が巡回しているんだな」と発見があったし、お互いに軽く挨拶してコミュニケーションを取ることができた。
このようにたかが清掃活動と侮れない可能性が、ゴミ拾いに秘められていると私は思う。「伝説の少女」との再会ひとつとっても、こうした地道な活動に天が応えてくれた結果だと、我ながら思っている。
まあそれはともかく、すぐにできる善行としておすすめできる。一人で行えるので、他人と関わることが苦手な人も大丈夫だ。とりあえず引きこもりやニートの方にはゴミ拾いから始めてみることを提案したい。


2.ベッドタウン的思考からの脱却

さて次に、「ベッドタウン的思考からの脱却」である。
これに関しては独立した記事を書く価値もある。それほどの重要テーマだが、ここでも簡潔に述べよう。
ベッドタウンとは文字通り「ベッド=眠るだけの街」のことである。教育・就業・消費活動はそこではあまり行われず、代わりに隣接する大都市で行われる。自虐的な類義語としては「植民地」がある。
代表例としては、
・北海道札幌市に対する江別市
・宮城県仙台市に対する山形県山形市
・東京都に対する関東各県
・愛知県名古屋市に対する岐阜市
などがある。

誤解を恐れずに言えば、これらのベッドタウンに住む人間の特徴は「軽薄」に尽きると思われる。要するに、そこには住めればいいので、積極的に街を改善する意欲が生まれにくいということだ。なぜなら、就業も消費も大都市側で行うからだ。それが先述のポイ捨てにつながる、と邪推ながら私は考えている。寝るだけなので、街が汚しても構わないだろう、というわけだ。情けない話である。
私は別にベッドタウンそのものを否定したいのではない。問題とすべきは「ベッドタウン的思考」という考え方・習慣の方である。自分たちの街など住めさえすれば後はどうでもいい、という自己中心的な発想。これが問題なのだ。こういう連中はその街を踏み台程度にしか思っていないので、将来的には東京などの大都市に移住し、戻ってくることはない。それどころか、地元を田舎呼ばわりして軽蔑する、ということすら起こる。
こう愚行はそろそろやめませんか?というのがここでの主題である。
では具体的にどうすべきか。

まずは街を歩き、観察することだ。見ないことには始まらない。
街が広い場合は鉄道やバスも活用していこう。
ちなみにクルマで街を回るのはあまり効果的ではない。クルマだと狭い路地に入りづらく、街の全貌をつかみにくいからだ。
歩いてみるとわかるはずだ。何もないと文句ばかり口にしていた地元に、数多くの魅力があることを。昔ながらのラーメン屋。町内会の人たちが綺麗に整備している色鮮やかな花壇。木が生い茂り、くつろげる広い公園。
なぜ今まで気づかなかったのか不思議になるくらい、良いものをたくさん発見できると思う。こうした地元の良いものを多少知っているだけでも、大都市の植民地的思考からの脱却につながる。
「なんだ、これなら地元だけで買い物も完結できるじゃん!」
と思えればしめたものである。
仮にそこまで思えなかったとしても、そういう場所を知っていれば帰りに立ち寄ることができるようになり、大都市とベッドタウンをただ往復するだけの人よりは地元の良さを感じることができる。それが地元に貢献したいという意志を育てる。そういう意志を持った人は東京などの大都市に移住したとしても、そこで得た知見を活かし、必ず地元に還元できるはずだ。そうでない多くの人はお土産を持って、期日が来たら新幹線か飛行機で帰るだけである。この差は大きい。

徒歩による観察は粘り強く、何度も行うことが大切だ。1回、2回見ただけでは見落としもあり、魅力が充分わからないこともある。特に景色は季節や時間帯によって大きく変わる。朝焼けや夕日が綺麗に見える場所を探してみるのも良い。大半の人は無機質な通勤電車の中で、例の端末に夢中だろうが、実にもったいない話だ。
千里の道も一歩から。大都市の植民地扱いされたくないのなら、今日から地元観察を始めよう。


3.詩作

次は詩を作ること。
まあ実際には詩以外でも良い。小説でも彫刻でも何でも良いのだが、とにかく身体を使った芸術・文化的活動を生活に取り入れよう、というお話だ。
現代人はすっかり端末世界に没頭し、しなやかな思考力・想像力が失われている。ネットでどうでも良いことをつぶやき、どうでも良い情報を調べ、眠りにつく。毎日がこの繰り返し。これを改善しよう。
詩とは言うなれば抽象化作業であり、物事の本質を捉える基礎が身につくと思う。詩だと堅苦しいなら、ギャグやダジャレでも構わない。
とにかくここで言いたいのは、言葉を用いて語彙力や想像力を豊かに育むことの重要性だ。Youtubeのコメント欄を見ればわかるが、教養や気品が感じられない野蛮なコメントも多いし、仮にあったところでそれは所詮、キーボードの打ち込みによって出力された画一的な文字列でしかない。つまり、そこには生命力がないのだ。生命力を失うと、我々はどんどん野蛮で粗野な性格に墮落していく。現代はとくにネットがあるので、そのリスクは極めて高い。
ネットで詩を発表している人もいるだろうが、ここでは手書きの詩をおすすめしたい。筆者がアナログ人間なのもあるが、キーボードで打ち込んだだけの文字は、散文であれ、詩であれ、生命力を感じない。それは何より、自分の身体感覚とかけ離れた情報でしかないから、であろう。
ここでは生命力を蘇らせることが目的なので、自分の身体感覚を取り戻す意味でも手書きで詩作しよう。
手書きを続けているうちに、現代社会の堕落した一面が垣間見えるだろう。それが見えたらそこから距離を取って生活するように心がけると良い。


4.おわりに

というわけで、以上が堕落した現代社会を生きる上での処方箋である。
正直言って今のままだと日本、というか世界のオワコン化は避けられないだろう。文明の進歩に対し、精神の進歩は追いついていないばかりか、むしろ劣化しているように思えるからだ。この点については小島秀夫氏が『メタルギアソリッド2』において予見している通りである。
現代に蔓延している価値観として、「今だけ金だけ自分だけ」というものがある。それぞれ、刹那主義、拝金主義、利己主義と呼ばれるものだが、文明の普及によってこの考え方は急速に増長した。
仮に読者が現代社会に精神的・身体的不適合、違和感を覚えているとしたら、上記の価値観にも同じく違和感を感じているはずだ。
となると、この価値観と距離を取る必要がある。答えは簡単で、逆を目指せば良い。
今だけではなく、過去や未来とのつながりを考える。大切なものは残す・壊さない。負の遺産は残さない。
金で買えないもの、金に馴染まないものを大切にする。風景、歴史、文化、思い出…なんでも良い。
自分の外にあるものを大切にする。自然、地域の人々、世界中の人々、生きとし生けるものと自分との関係を考える。
まあ言うは易く行うは難し、ではあるが、地道にやっていくしかない。
今だけ金だけ自分だけ、という価値観がどれだけ危険か、私は徒歩で街を観察することで理解したつもりだ。
今のままでは、人類の未来は危うい。最期の日が来るかもしれない。
同じ破滅に臨むなら、せめて穏やかな気持で臨もう。
もっとも、そうならないよう、我々も力を合わせる必要があるが…。
(完)


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