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オワコン大国ニッポン最後の挑戦~素朴な心を取り戻し、復活することはできるか?~

先の衆院選の結果を受け、何かと経済政策が盛り上がりを見せている。まあ、国民が政治に関心を持つのは良いことだし、それ自体は問題ないが、ただ、ひとつ懸念点がある。
教科書的には、景気が悪い日本での大幅減税は確かに正しい。だが、皆さんもよく御存知の通り、この国には軽薄さ・横並びの付和雷同・事なかれ主義・拝金主義などの悪癖が蔓延っている。これに加え、乱痴気騒ぎが大好物という、諸刃の剣も抱えている。これが悪い方向に働かないか心配だ。
特に不景気は30年程ずっと続いている。仮に空前の好景気が訪れたとすると、待ってましたといわんばかりに馬鹿騒ぎを始め、学習能力のない有象無象がバブルの二の舞を演じる可能性も否定できない。
金にまみれた高度成長時代、公害に苦しむ人々を国・企業・国民総出で見殺しにしたように、バブル時代に海外の土地を買いあさり、現地の国民から猛反発を食らったり…とまあ、この国の悪業は挙げればきりがない。こうした悪業は、最近の移民問題、外資による買収問題を見ればわかるように、因果応報として、ツケが回って返ってきている。「自分たちのやったことは必ず返ってくる」これを肝に銘じるべきであろう。
だから、来たるべき好景気に備えて、こうした過去の悪業をしっかり反省し、節制ある活動をしなければならない。のだが、果たしてこの国にそれができるか、それともできないのか。そこが日本復活のための大きな分岐点になるだろう。
過去と同じ乱痴気騒ぎを繰り返すようなら、一炊の夢を見て終わりだ。けれども、過去の反省を活かし、健全な経済活動を続けるのであれば、人口も多く、モノづくりの技術もそれなりに持っているこの国が浮かび上がるのは、さほど難しくはないように思える。反省すれば、ね。反省すれば(大事なことなので2回言いました)。

特に、国民が政治に関心を持っている今がチャンス…というか、もしかするとこれがラストチャンスかもしれない。今の情勢を見る限り、生きてさえいればチャンスがある…などと悠長なことは言っていられまい。ここで目覚めなければ、外資と移民に国を荒らされ、再起は金輪際無理ともいえる。千載一遇の好機を逃すべきではなかろう。
で、再起のためには「心」が重要になってくる。いくら経済成長して金を手にしたところで心が汚れていれば、幸福にはなれない。それは高度成長やバブルを振り返ればよくわかるはずだ。あの時は人の不幸で快楽を得る、という非人道的なことを真顔でやっていたのだから。今の苦境は、あの時の悪業がもたらした必然的結果だということは、理解しておくべきだろう。
しかし、今回はそうはいかない。汚れた心を祓い、美しい心で再起を図らなければならない。
ではそのために何をすべきかという話だが、「庶民魂」を取り戻すことだと私は考える。
ここで私は、「貧乏人」と「庶民」を区別する。所得が多くないという点ではどちらも同じだが、前者は心も貧しいのに対し、後者は豊かな心を持つ。それも純朴で優しい心を。こうした心を宿した庶民が増えることが、日本復活の鍵だと考えているのだ。
今の日本を見てほしい。貧乏人はたくさんいるが、庶民は殆どいないことに気づくはずだ。クルマや「シンカンセン」、「ヒコーキ」、「こーそくばす」「えすえぬえす」「すまほ」、「いんたあねっと」(注:誤表記ではありません。敢えてこの表記にしています)などの文明の利器に己が魂を売り渡し、地域を歩くこともなく、書物に親しむこともなく、詩を作ることもなく、貧しさを楽しむこともなく、酒を飲み、金に目がくらみ、下半身を満たすことばかり考える。こんなことをやっていては、素朴な庶民魂は失われ、腐れきった貧乏性が増長されるだけだろう。
以前も書いたが、今こそ街を歩き、書を読み、詩を作り、身体感覚・時間感覚・物質感覚を取り戻し、優しく素朴な庶民魂を取り戻そう。
経済成長と精神成長を同時に成し遂げた国は歴史上、おそらくないはずだ。大抵の場合、経済成長した国は堕落と腐敗、搾取も横行した。
ならばニッポンが、この奇跡を成し遂げた第一人者になろうではないか。
今こそ作ろう。
国も豊かで、民の心も素朴で優しい、誰もが憧れるような国を。

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荒野の旅人
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