無視できの備忘録 #13
一進一退が続く。そんな中、舞台監督さんより美術打ち合わせの打診あり。一進一退を繰り返している場合ではない。先に進めなくては。
しかし今日(というか昨日)書いていたセリフは恐らくボツになる。ボツにすると思う。明日の朝(というか今日の朝)、もう一度読み直してみてどうかというところだが8割はもう結論が出ている。きっと朝になってDeleteキーを押し続けるのだ。
私は台詞を書くのが好きだし、書くことに苦痛は感じないが、幸福な思いを抱くことはないしコメディを書いていても真面目に一ミリも表情に出さずに言葉を書く。
台本を書いていない時も、書き始める時も台本の世界のことばかり考えている。夢にも見るぐらいに考える。面白くするにはどうすればいいかとか考えるには考えるけれど、それよりもこの世界に生きている人間は何を考え、何を思い、だからどう行動するのか、その結果として何が起きるのか、何が起きると予感しうるのか、それを書くのが作家に過ぎない。世界を生み出しているわけでもなく、ただ誰かの生活を盗み見て書き取っているような感じだと思う。
今日は換気タイム(劇場内の換気をするために設けている時間)の台本を書いていた。ページ数にすれば5ページ。大体9分から10分程度の時間に相当するだろうか。もともとこういうシーンを書きたいというのがあったので書いてみたもののしっくりこない。リズムが悪い気がする。いや、恐らく稽古してみたらそこまでひどいものでもないだろうという予感はするが悪くはないが良くもないという感覚に付きまとわれている。そういう予感は外れるといいのだが外れてくれる保証も今はない。
(特に私はネタバレを気にしないタイプの人間なので結構このnoteに書いていることってあとあとになって書きすぎているんじゃないかって誰かにツッコミを受けるかもしれないがまあ何を観に行くのかお客様がわからない芝居よりは出せる情報を出したほうが絶対いいはずなのだ)
ライブハウスから出禁を食らった主人公、三原桜。その主人公を音楽フェスに担ぎ出したのが作詞作曲を担当していたメンバーに突如脱退されてしまった女子高生バンドの二人。最初はお互いにあーだこーだと言い合って手を組むことに否定的だったが、そのフェスにはレコード会社からスカウトマンが来るらしいという話もあり、一気に協力する方向で話が固まる。ただしフェスに参加する条件はメンバーの着る衣装を一緒に着ることだ。まあ、その衣装というのが制服だというのが(軽い)悩みのタネになる。主人公は女子高生ではなく、大学も卒業してもう2年も経っている、女の子というよりは大人の女性なのだから。
それなりに端折っても居るが、これが物語の前半部分になる。
後半部分は恐らくこういう展開になるだろうというのを明日(というか今日)以降で一気に書き上げていくだろうが、その前にこの換気タイムである。非常に悩ましいが一眠りしたら別案が降って湧いてこないだろうかという期待をしつつ眠ることにする。