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定時帰りを目指す教師の仕事術〜「30%で伝える」〜

「30%で伝える」提案のコツ

運動会や学習発表会の企画を任されたとき、つい「完璧な計画を立てなければ」と意気込んでしまう人は少なくありません。

緻密に計画を練り上げ、全てのアイデアを100%書ききって提案することが、最善だと思うからです。


しかし、ここで立ち止まって考えてみてください。その提案が、管理職や他のメンバーに受け入れられなかった場合、どうなるでしょうか?


例えば、運動会の計画で「子どもたちが主体的に運営する運動会」をテーマにして、細かい進行内容やプログラムを完璧に作り込んだとします。

ところが、管理職が「効率重視の運営」を求めていた場合、あなたの案は全て却下される可能性があります。そして、そこにかけた時間や労力は大きな損失となってしまいます。

さらに、100%完成した案を提案してしまうと、「修正が難しい」「相手の意見を反映しづらい」という問題も生じます。

つまり、最初から全力を出すことは、逆に効率を下げてしまう結果になりかねないのです。

では、どうすればよいのか?

ここで重要なのが、「30%で伝える」というアプローチです。

「30%で伝える」

「30%で伝える」とは、まだ完全には成り立っていない段階で提案することです。

具体的には、全体の方向性やテーマを伝えつつ、細部は未完成の状態にしておく方法です。これにより、相手の意見を柔軟に取り入れながら進めることができます。

例えば、運動会の計画であれば、次のように提案します。

「子どもたちが主体となる運動会を考えています。入退場の合図や曲を流す役割を子どもたちに任せてみたいと思っていますが、いかがでしょうか?」

この段階で提案するのは、あくまで全体の方向性です。具体的な進行スケジュールや細かい運営手順は、まだ詰めていなくても問題ありません。

そして、相手の意見を聞いた上で、次のアクションを決めていきます。

肯定的な場合:そのまま進めながら細部を詰める。

否定的な場合:説得を試みる、または新たな案を提案する。

このように「30%で伝える」ことで、効率的に進めていくことができるのです。

ここで、具体的に「30%で伝える」メリットについて考えてみましょう。

「30%で伝える」ことで得られるメリット

1. 相手の反応を確認できる

 管理職や関係者からのフィードバックを早い段階で得られるため、方向性のズレを修正しやすくなります。

2. 柔軟性を保てる

 否定的な意見が出た場合でも、修正や別案の作成がスムーズに進みます。逆に肯定的な反応を得た場合は、そのまま細部を詰めていけばよいのです。

3. 労力の無駄を防げる

 最初から100%完成させるのではなく、方向性を確認しながら進めることで、大幅な手戻りを防ぐことができます。

30%で伝え、業務の効率化を図る

「30%で伝える」というアプローチは、提案における無駄を省き、効率的に進めるための強力な方法です。完璧な案を作り込むのではなく、未完成の状態で相手の意見を取り入れる柔軟性を持つことで、結果的により良い成果を得ていきましょう。




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