光誕祭 HISTORY
「そもそも、光誕祭ってなんなの?」
という方も多いと思うので、説明いたします!
2017年から、山口市のサビエル記念聖堂前の広場で開催されている「ライトアップイベント」です。
クリスマス市の始まりを祝う、厳粛な雰囲気の中で、さまざまな光が交差しながら聖堂を映し出すのは、幻想的です。
サビエルがかつて、山口に来た時に「これほど霊的な満足を受けたことはない」と言ったことがよく分かります。しみじみと山口の歴史と美しさを感じることができます。
ライトアップイベントというと、どこにでもあるように感じてしまうかもしれませんが、山口のサビエル記念聖堂でしか、この光誕祭は行うことができません。
日本で初めてクリスマスが祝われたという史実をつなぎ、今、この時代でも引き継いでいく。
その想いのこもったライトアップイベントは、サビエル記念聖堂でしか見ることができません。
このライトアップイベントは、思いつきですぐにできるようになったわけではありません。
「12月、山口市はクリスマス市になる。」の取り組みが本格的に始まったのは、2008年。
2006年に、スペイン・ナバラ州から、山口市が「日本のクリスマス発祥の地」であることの認定を受けました。
それを契機に、商工会議所や関係団体が牽引役となり、12月に、中心商店街などでコンサートやイルミネーション、資料展示などが行われるようになりました。
その後、サビエルと大内義隆との出会いと「きずな」をテーマに掲げた市民参加のイベントとして発展していきました。
そうした流れの中、12月1日のオープニングセレモニーをサビエル記念聖堂でできないだろうか、との声が市民の間に高まり、教会への打診が始まりました。
セレモニーの内容は、一般市民が対象であり、祭壇に一般の歌手が上がることへの抵抗感や、不心得な観客が来るのではないかという懸念から、当初、教会側は消極的でした。
同様に、行政や商工会議所も教会との距離感にはとても慎重な姿勢でした。
2012年、渋々教会が「場所貸し」という形でセレモニーを受け入れたものの、信徒と市民の間にはわだかまりがありました。
しかしながら、市民ボランティアの献身的な働きぶり、聖堂への崇敬を忘れない観客の振る舞い、アーティストの真摯な姿勢と美しい歌声は、教会側の見方を少しずつ変えていきました。
また、市民と教会信徒によるセレモニーの実行委員会が設置され、双方の考えや立場の違い、共に目指す方向性などが共有できるようになりました。
その結果、セレモニーの内容も、聖歌隊や神父様によるお話など、教会がより積極的に関わる形となり、より充実していきました。
そしてついに2017年、聖堂前広場では、地元企業や市民グループの主催で、現在の「やまぐち光誕祭」が始まったのです。
一筋縄ではいかなかった、光誕祭。
しかし、過去3年間、2000人超のお客様が記念聖堂に集まってくださいました。
今年は、オンラインになりますが、沢山の方々のサポートにより今年も光誕祭を行うことができます。誠にありがとうございます。
12月1日、美しく幻想的な体験へ、みなさまを誘います。