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一流の軽さ

六本木ヒルズで開催されている、
「ジブリの大博覧会」に行ってきました。

一番見たかったのは、
宣伝コピーを決めるまでの
鈴木プロデューサーと
コピーライター糸井さんの
ファックスでのやり取り。

これが、「ふぁっ?」
って思うくらい軽いんです。

A案、B案、C案作りました。
よろしくですー。

みたいなノリなんですよ。

もちろんすべて手書きです。
決してうまいとは言えない、
糸井さんの手書き文字。

さすがに、もののけ姫のときは、
いろいろ悩んでいる様子が伺えました。
あの、「生きろ。」のコピーが生まれるまでの
思考錯誤が見れて面白かったです。

観客の顔がよく見えないんですと
糸井さんが書いていたのが印象的でした。

それでも、当時としては脅威的な目標である、
興行収入50億を目指す映画の
宣伝のコピーを決める大仕事のはずなのに、
ノリはあくまで軽い。。
糸井さんのファックスには
魚のイラストも書いてあったりして
この神経の図太さはなんだと思いましたよ。。
(結局、興行収入は193億円だったのですが。)

シリアスになりすぎないようにしながらも、
脳みそは、ものすごく動いている感じが
伝わってきました。

作曲家の久石さんと鈴木さんの
ファックスのやりとりも
1枚だけ展示してあったのですが、
こちらも軽い、というかフランクな感じ。

やっぱり、なにかを生み出すには、
思考の自由が重要なのかもしれませんね。

一流の軽さを感じた展示でした。

(追記)
上記のように言いながらも、
大博覧会というだけあって、
展示はえげつないほど、手の込んだものでした。
これだけの仕事量を誰がこなしたのか。
その熱量たるや半端なかったです。

ノリは軽く、でもやることはえげつない。

ただ軽いだけじゃないんです。
これこそなかなか真似できない部分
なのではないでしょうか。

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