リメンバーミー
昨日、家族で映画「リメンバーミー」を観に行った。
音楽と家族の物語だった。
ネタバレになるのであまり詳しくは書かないが、パパが娘にギターを弾いて歌を唄ってあげる場面で、涙腺がまずいことになったが、なんとか抑えた。
なんせ隣に娘と妻がいる。
僕も娘が小さいころ、ギターでたくさん歌を唄ってあげた。
「みんなの歌」の本を買ってきて、知っている童謡を片っ端から唄った。
よく覚えているのは、こんな場面だ。
あれはまだ娘が一歳ぐらいのころだろうか。
その当時は車を所有していて、どういう理由だか忘れたけれど、僕と娘だけで市場に花を仕入れに行くことになった。
僕は運転席、娘は後ろでチャイルドシートに座っていた。
道すがら、ちょいちょい娘がぐずりそうになる。
運転席の僕は何もできない。
どうしようどうしようとなって、苦肉の策で思いついたのが歌を唄うことだった。
とっさに出てきたメロディは、
「ラブミーテンダー」
歌詞は、ひたすら娘の名前を繰り返すだけ。
大きな声で、大丈夫だよーという気持ちを込めてうたいあげる。
意外と譜割がいい感じだった。
「〇〇ちゃん〇〇ちゃん、〇〇ちゃん。〇、〇、ちゃん。」
すると、娘は不思議とぐずりをやめてくれたのだった。
それで味をしめた僕は、ラブミーテンダーのコード進行を覚えて、ギターを弾きながら、娘の前でときどきそれを唄った。
その思い出が、映画のシーンと重なってグッときてしまったのだった。
娘は覚えていないだろうなぁ。
無意識のどこかに何か残ってくれているといいのだけど。
今、お風呂に入っている娘から麦茶を持ってこいという司令が来た。
はいはい、了解ですよ!