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2022.12 ティアラメンツ

こんにちは、こーたです。

今環境で主に使用していたティアラメンツについてデッキタイプ毎の認識と回し方を簡潔にまとめておこうと思います。


1.ティアラメンツの認識

はじめに、以前投稿したスプライトの記事のなかで次の話をしました。

ティアラメンツはデッキパワーが高く、爆発力があります。しかし、不確定領域(デッキ内)が影響するのでカードの捲れ方によって強弱が生まれます(この点に関しては、10月の新環境でまわすなかで、認識が変わってきています)。
2022. 9  スプライトより 
https://note.com/kouta_1996/n/nbfcb0c01b61c

新制限になる前から少しずつティアラメンツ(イシズ有)をまわすなかで、対面時での感覚と使用時での感覚にずれを感じていました。

どういうことかというと…

【対面時】落ちの強さによって盤面の強固さに影響がある
運要素の側面が強く出るタイプのデッキ
【使用時】落ちが概ね保証されており、強く対策をすることが難しいため
サイド以降も有利にゲームを進めることができるデッキ

このようにティアラメンツというデッキの認識が変化しました。この認識の変化によって、新環境でティアラメンツを使用することに決めました。

今環境のCSの結果を振り返ってみると、ティアラメンツ1強であることは明らかです。クシャトリラも一定の結果が出ていますが、クシャトリラというテーマの性質上、対策が容易かつ後攻時の捲りが困難な為、分布や入賞率は高くないです(柔軟性に欠けると考えています)。また、1強となるデッキには次のような条件があると考えており、ティアラメンツはその条件に該当するタイプのデッキでした。

1.再現性の高さ
2.柔軟性
3.メタに対しての強さ(対応力)

スプライトの記事のなかでも似た話題を出しましたが、今期のティアラメンツは柔軟性がスプライトやクシャトリラより高いと回していくなかで感じました。


簡単な例を挙げます。
スプライトとクシャトリラは召喚(特殊召喚)されたモンスターを爪音等で裏側にされることによって、追加札がなければその後の展開ができません。しかし、ティアラメンツは初動への妨害に強く、融合を封じられたとしてもリンク・エクシーズ+罠での盤面にイシズ等の妨害ギミックを用意する展開が可能です。

この部分は前期からいわれていましたが、制限改訂の影響(1枚初動かつ追加札であるスターターや鬼ガエルが規制されてしまったこと)でティアラメンツと台頭していたスプライトは、前期と比較して対応力に課題を抱えたデッキになりました。

また、ティアラメンツに対してネクロバレーや次元にかかわるカードが有効ですが、クシャトリラ・フェンリルが永続系統のカードに対して強いので1枚で詰むことが殆どありません。クシャトリラ・ティアラメンツの登場により、フェンリルがメインギミックとしても機能するようになったことは対応力を高めているといえます。



2.ティアラメンツの型について

ティアラメンツ1強といっても、構築には複数の種類がありました。その部分について簡単にまとめていこうと思います。

Ⅰ.気炎ティアラメンツ

【気炎ティアラメンツ:特徴】
①ふゆさくらをケアしながら展開することができること
②メタに対して強いドラガイトを出すことができること
③カルテシアによって、捲る選択肢が増えること
▲ティアラメンツとセットで引く必要があること
▲EXの枠を多く消費すること

Ⅱ.沼地ティアラメンツ

【沼地ティアラメンツ:特徴】
①ふゆさくらをケアしながら展開することができること
②通常では出すことのできないグラファ等を出すことができること
③融合の最大回数が増えること
▲手札に来たときに浮きやすいこと
▲EXの枠を多く消費すること

Ⅲ.イシズティアラメンツ

【イシズティアラメンツ:特徴】
①相手のデッキを判別できること
②ランク4がたてやすいこと
③妨害の最大値が上がること
④安定感・爆発力が上がること
▲引いたときに組み合わせて引かないと手札に残ること
▲墓地メタに耐性のあるデッキに対して弱いこと

Ⅳ.ティアラメンツ

【ティアラメンツ:特徴】
①1枚1枚のカードパワーが高いこと
②引いて浮くカードが基本存在しないこと
③他の型に比べてGに対して強いこと
▲展開の最大値が低いこと

以上の4つの型に大きく分けて分類されると思います。使用していた方については次の章で説明します。



3.現在の構築

1強環境であることから、ティアラメンツに対して他のデッキがどのようなメタをしてくるのかによって型を選ぶ段階からはじめます。

まず、現在の制限改訂でミラーを含めてティアラメンツの先攻展開が捲られることは考えづらいので最大値を上げる必要はないと考えています。

また、イシズティアラメンツはミラーに強いので、1強環境で使用する価値があると環境初期に考えていました。しかし、手札に来たときにイシズパーツもしくはシェイレーンと合わせて持っていなければ浮いてしまう(前期のケルドウ朱光が3枚投入されていたときと比べて浮くことが目立つ)のことやミラーにおいてお互いにイシズパーツを干渉しあうのでティアラメンツへの妨害として十分に機能していないと感じる場面がありました。このような理由から、哀唱と合わせることで先攻でも後攻でもミラーで強く使うことのできるふゆさくら等のほうが価値があると判断して純構築を使用しました。

さらに、先攻での負け筋はふゆさくらが、後攻での負け筋は先攻展開が通ること、増殖するGが絡むことが大部分を占めるのでそこにスポットを当てる必要があると考えます。

この段階で重要なのは、マッチを通して負ける可能性が一番高いのがミラーであると認識していることです。この認識があれば、メインにふゆさくらを投入することができます。また、多少構築がメインからミラーに寄っていたとしても、デッキパワーが頭1つ抜けているので、EXでの対応が可能です。環境がもっと割れていれば、はるうららのほうが優先されますが、採用していない理由はこの後に書いていきます。



4.採用理由

Ⅰ.クシャトリラ(準ギミック)の枚数

今環境では3枚以外ないと考えています。

イシズティアラメンツが主流だった場合に、ケルベク・アギドから墓地に送られたフェンリルを蘇生されてしまうことを考慮して深淵獣に寄せるかによって、採用枚数や採用の有無の検討余地があったと考えています。しかし、イシズティアラメンツが大きく減少した現在ではその裏目がないので採用しない理由が手札で被った際に以外基本ありません。

また、先攻で爪音を優先して構えるのであれば大きな的となるフェンリルの採用について検討する必要があると思いますが、優先されているのは哀唱であることからもフェンリルを減らすほどではないと考えます。哀唱を使用する側はアウスを考慮して発動するか分岐が発生するので、手札を減らさずに場のモンスター数を増やすことも可能です。永続や1妨害以上を踏むカードとして強いだけでなく、先攻では冒頭でティアラメンツにアクセスするカードとなった今、減らす理由を探すほうが難しいと考えています。

残響の存在により、多くのカードに耐性がありましたが、このカードの登場によって対策カードに対してより強いデッキとなりました。拮抗勝負が通ったとしても手札から追加することで盤面を整えたり、皆既日食や闇の護符剣を打たれたとしてもティアラメンツモンスターを盤面に供給することが可能となりました(爪音や哀唱を打つことができるようになりました)。

また、フェンリルからサーチすることでエリアやアウス、レベル7エクシーズと多くのEXデッキのモンスターにアクセスすることができるので捲るうえでの選択肢が増えます。デッキから落ちても強いカードなので3枚入れることもありましたが、純構築にしたことでアクセス手段の多いこのカードの採用枚数を見直しました。先攻だけなら3枚で間違いないと考えていますが、後攻のときにクシャトリラの存在によって手札で浮くこともあったので2枚になりました。打点にもなるので、1枚はデッキにいる状態で試合を進めたいカードです。

フェンリルの総数を増やすことができるので、3枚で使用している期間もありました。環境によっては、枚数が変化すると考えています。

3枚目(2枚目までは場魔法の総数から、引いたときに打つことができるのかという問題がデッキからカードを墓地に送るギミックであることからも大きいと考えているので、比較するなら3枚目)のパライゾスと比較したときに盆回しのほうが択があるので優先してよいと考えました。最大枚数投入すると①1ターン目以降に引いたときに手札で浮くことが多くなること②メインデッキをサイドチェンジの枚数と合わせて考えたときに枠が必要かどうかの2点から決めました。

また、最大枚数はパライゾス3フェンリル3テラフォーミング1盆回し1の8枚ですが、後攻で7枚あれば期待値1枚を超えるので最大枚数にこだわる必要はないと考えました。


Ⅱ.1強環境での誘発の選択

構築の部分で次のようにいいました。

先攻での負け筋はふゆさくら、後攻での負け筋は先攻展開が通ること、増殖するGが絡むことが大部分を占めるのでそこにスポットを当てる必要がある
(ティアラメンツミラーを想定しています)

ここから、優先すべきカードは何かを考えました。今期勝つうえでミラーで高い勝率を維持することが求められます。そこからカードの選択をしていくと、手札誘発の優先順位が変化します。具体的には、はるうららよりもふゆさくらのほうが優先されます。

どうしてなのかかいていきます。

まず、後攻ではふゆさくらのほうが強いのは明らかです。ミラーの後攻が一番負ける可能性があります。ふゆさくらは負けを勝ちにするカードです。現在の構築でティアラメンツのメインに指名者の採用率が低いことも大きな要因であると考えています。しかし、はるうららはキトカロスのサーチは止められるものの、入れ替え効果を止めることができません(弦声が落ちてしまえば誘発が意味を成しません)。また、キトカロスは入れ替え効果が重要なので、その部分を止めることができないはるうららは価値が低いと考えています。

次に、先攻での強さを考えてみます。増殖するGに対しては、はるうららのほうが強いです。ふゆさくらは先攻で使用することができないと考えるかもしれませんが、増殖するGを打たれた場合にキトカロス+哀唱のように構えることによって、さくらを機能させつつ相手ターンに展開することが可能となります。増殖するGを打たれなければ、展開しましょう(展開が通るならば基本的に負けないので、ふゆさくらが手札に残ることが気にならないはずです)。フェンリルが手札にあり、相手が増殖するGをスタンバイフェイズに打たなかったときにフェンリルを場に出すかどうかを検討する必要があるので、そのときは考えましょう。

このように、先攻でふゆさくらが弱いということも基本ミラーであれば起こりづらいのではるうららよりふゆさくらのほうが優先されると考えます。


Ⅲ.1強環境での対策を予測して

はるうららを不採用にするかはわかりませんが、さきほども引用した以下の内容をもとにふゆさくらをメインから採用してくる人が多いと考えます。

先攻での負け筋はふゆさくら、後攻での負け筋は先攻展開が通ること、増殖するGが絡むことが大部分を占めるのでそこにスポットを当てる必要がある
(ティアラメンツミラーを想定しています)

ふゆさくらに対して、強くすると考えたときに別のギミックを採用すること(型を参照)が頭に浮かぶと思います。


そこで、型を変えようと考える前に一度冷静に考えてみてください。


気炎ギミックや沼地ギミックを採用することと指名者を採用することでは、(主にふゆさくらへ対策する)枚数に大きな差があるのか

どうでしょうか。


そこで、さくらをケアするカードの枚数を考えてみると、気炎=3枚、沼地=4枚+α(融合)、指名者=3枚となります(※沼地型が落ちによって後から機能することはありますが、ルベリオンを採用していないとキトカロスを回収することはできません)。

ここから、別のギミックを増やすよりも指名者を増やすほうが理にかなっていると考えます。また、他のギミックは複数のカードを使用して展開するなかで増殖するGを重く踏んでしまうことがあります。しかし、指名者は増殖するGに対しても強く出ることができます

先攻と後攻のどちらを考えてもふゆさくらと増殖するGが負けに絡むことが多いのならば、指名者に軍配が上がるはずです。

また、抹殺の指名者はミラーにおける哀唱を止めて最大2妨害止めることやクシャトリラ対面でのフェンリルを止める役割もあるので後攻からも広く機能するので採用しない理由がないと考えています。墓穴の指名者は手札誘発が入っているデッキに機能するのでずっと浮いているという状況は考えづらいです。ふゆさくらと同様、展開が通っていれば基本的には負けないはずなのであまり気にならないはずです)。

クシャトリラ対面をはじめ、うららのほうが良い場面もあります。しかし①メインデッキはミラーに重きを置いていること②サイドからの対策でクシャトリラ対面は有利となりやすいことから、メインデッキは指名者を優先するほうが良いと考えます。


Ⅳ.その他の採用理由

デッキをサイドチェンジ込みで考えたときに1枠ミラーで強いカードを採用しようと考え、投入したカードです。また、三戦の才はミラーだけでなくどの対面にも基本的に機能するカードかつ対象に取ることのできないモンスターへの解答となります。

デッキの安定を図るならば、おろかな副葬が良いです。ただ、クシャトリラ対面やスプライト対面(ネーレイマナス、アストラム)を考えると三戦の才のほうが今期は価値が高いように思います。

ふゆさくらのメイン採用に伴い、EXデッキに必要となったカードです。

アライズハートはふゆさくら用だけでなく、クシャトリラ対面でフェンリルの上にのせてアーゼウスにつなげたり、そのままクシャトリラを処理して使用したり、クシャトリラ・ユニコーンを採用している場合が主となりますが、7×3で直接エクシーズ召喚したりします。

バロネスは自身の場も破壊することができるので、哀唱を割って展開を狙う手札もあります。フェンリルの
存在とチューナーの枚数から、ドラゴサックで同様の展開を狙うこともあります。

対象耐性のあるモンスターおよび効果を受けないモンスターへの解答として入れています。環境に応じて、ヴァレルロードやカオスソルジャー、アストラム等にすることもあります。

また、マスカレーナと合わせて妨害をティアラメンツと分けて増やすこともあるので、EXは環境に応じて変化する部分でした。



5.まとめ

今期を振り返ると、公認大会計15-2、CSおよび非公認計8-1の総合23-3で88.5%でした。

落としたなかで取れる分岐のある試合が2マッチ存在しているので、その部分は採用カードとサイドチェンジをティアラメンツにどこまで寄せるべきだったかもっと検討する必要がありました。また、デッキの認識をなんとなく記載しましたが、イシズを入れた構築が環境に合っていれば、それが最も勝率を出しやすいと思います(回し方の認識が上位層は期待値をどんどん高めていく回し方で中間層以下はそうでない回し方です)。

これは、前期でイシズティアラメンツで入賞している人が固定化されていたことからもその性質を理解しているかどうかで勝率が10%も20%も変わっている部分だと思いました。

最後になりますが、ティアラメンツは大きく規制されると思いますが、規制が難しいのでキトカロスが1枚残れば別の型で環境にいることになると思います。強ければまた使いたいなと思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!!

何かあれば、Twitterより連絡いただければと思います(๑>◡<๑)!


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