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2023.12 ラビュリンス

こんにちは、こーたです。

前回の記事に続き、その後もCSを中心に使用していたラビュリンスについてまとめていこうと思います。

前回の記事以降のCS結果になります。

バルガスCS   2人 5-0  ベスト8
松本CS         個人 4-2  ベスト8
朝霞杯          個人 2-2
YACS 横浜    3人 4-0
ユニ杯          個人 6-0-1 優勝
松本CS         個人 6-1-1  優勝
山梨CS         個人 5-0-1  優勝
太陽CS         個人 6-1     優勝
山梨CS         個人 4-2     3位
松本CS         個人 3-2  オポ落ち
松本CL         個人    2-2  オポ落ち 3-0 サブトナメ優勝
YACS 埼玉    3人   4-1-1  ベスト6

優勝×4 3×1 6×1 8×2の合計54-3-13で勝率80.6%でした。

採用理由や構築上で意識していることについては、前回の記事でまとめているので、そちらと合わせて読んでいただければと思います。


1.はじめに

デッキ選択する際に意識していることとして、次の5点があることをこれまで投稿した記事のなかで記述してきました。

1.再現性の高さ
2.柔軟性
3.メタに対しての強さ(対応力)
4.相手の展開を抑制することができる

5.展開されたとしても、返す手数が存在する(ギミックの強さ)

1~3の3点と4・5の2点のうち1点を満たすデッキをみつけて選択しています。

ラビュリンスは

1.家具ギミックを採用することで再現性
2.迷宮城の白銀姫による罠のセットで柔軟性
3.メタ(リブートや除外等)に対しての立ち回りが存在する対応力
4.家具を含めた手札誘発による相手の展開の抑制

以上の4点を満たすデッキだと考え、前期に引き続き選択しました。


2.炎属性の強化

7月以降の環境はディアベルスター、篝火、炎王、炎燐、咎姫を中心として新弾が発売されるたびに炎属性が強化され、炎属性が環境上位を占めるようになりました。

また、前環境に引き続き、R-ACEが苦手とする対象耐性を持つピュアリィや新たに登場した粛声、高い制圧力を誇る神碑も台頭しました。


3.構築の変遷

Ⅰ.ラビュリンスの立ち位置

1章の部分で記述したデッキ選択の部分を具体化すると、ラビュリンスには次の3点の強みがあると考えています。

1.家具ギミックによって、妨害札を展開札に変換できること
2.うらら(わらし)を除いて、有効な対策が存在しないこと
3.自由枠の多さを活かして、不利な対面を五分以上にできること

1について、前の記事で記述したように、家具ギミックは妨害札を展開札に変換することができます。これによって、先攻・後攻に合わせて安定した展開を実現することができると考えています。

2について、疑問を抱いた人がいるかと思います。また、その疑問を抱いた人の多くは、ライトニングストームや拮抗勝負が有効であると考えている場合が多いと思います。ラビュリンスは通常罠や永続罠に依存した構築をしなければ、そのあたりは有効札になり得ないと考えています。現に、およそ8か月に渡って使用するなかで、ライトニングストームや拮抗勝負を発動されて負けた試合は1本です。レッドリブートに対しても、サイドチェンジやデッキの認識次第で勝率が変わると観がています。

3について、ラビュリンスは自由枠が多く、手札誘発に寄せたり他のテーマを採用したりすることができる、言い換えれば、デッキタイプを大きく変えることができます。今環境で言えば、天龍雪獄やファンタズメイ、二ビルの採用によって不利と言われている炎王やR-ACEの対面に五分や微有利にすることができます(個人的には、炎王⇒微不利、R-ACE⇒五分の認識です)。


2章冒頭で記述した内容とラビュリンスの強みを合わせて考えると、R-ACEをはじめとする炎属性に寄せた構築を使用することが今環境を勝ち抜くために重要なことだと考えます。また、サイドデッキがロンギヌス やドロバ、ニビル等のラビュリンスに対して有効ではない誘発に寄っていることから、立ち位置は良いと考えます。しかし、炎王には微不利だと考えているためメインデッキから対策を考える必要があります。この枠が前環境での次元障壁(ピュアリィ)だった枠となります。


Ⅱ.構築の変遷 0812

YACS 横浜での構築 8月12日

YACS横浜における構築の主な特徴は、採用する通常罠の変化にあります。

ディアベルスター・リトルナイトの登場以降、ピュアリィよりR-ACEを意識するようになりました。その結果、日本一決定戦ではメインデッキに採用していた次元障壁をサイドデッキに落とし、迷宮城の白銀姫(以下 迷宮城)からセットする罠として天龍雪獄をメインデッキから採用するようになりました。

また、R-ACEに対して迷宮城が有効に機能する場面が多かった(REINFORCE!の採用がサイドチェンジ以降若しくは採用されていない)ため、3枚採用していました。しかし、ピュアリィは有利対面ではないので、次元障壁の2枚目や応戦するGを採用して重くみる必要があると考えました。

公式戦におけるルール変更により、サレンダーが認められたことから白銀の迷宮城はサイドデッキでの採用で神碑に対策が取れるようになったことは今後に影響する部分だと思います。


Ⅲ.新たな勝利パターンの確立(ギミックの拡張)

3日連続大会に出場以降、リトルナイトの影響を踏まえて構築を見直しました。そのなかで、これまで評価の低かったカードの認識を改めたり、新カードによって対応力を上げたりすることができました。

その部分について記述していきます。


Ⅲ-Ⅰ.白銀の城の召使い アリアーヌ

このデッキに柔軟性をもたらすモンスターです。

初期から存在したメインギミックにかかわるカードです。罠をコストに展開するので、これまではアドバンテージの面で損するアリアーヌを不採用としていました。しかし、次の2つの理由からアリアーヌの評価が上がって採用するようになりました。

1.リトルナイトの登場による複数の勝利パターンの必要性(対策)
2.環境デッキに無効破壊が基本的に存在しないこと

1について、リトルナイトの登場以降、白銀の城のラビュリンス(以下 白銀姫)を除外されて相手ターンに妨害ができずに負けてしまう試合が発生するようになりました。また、リトルナイトを意識した立ち回りをすると、ビッグウェルカム・ラビュリンス(以下 ビッグウェルカム)やウェルカム・ラビュリンス(以下 ウェルカム)の発動場所にも影響が出るようになりました。

この問題点を解消するには、次の3パターンが存在すると考えています。

1.白銀姫を2枚採用する
2.通常罠等で除外から復帰できるようにする
3.別の勝利パターンを考案する

1については説明不要だと思います。

2について、通常罠で除外から帰還できるカードが存在します。

竜嵐還帰です。エンドフェイズの効果は通常罠の効果で場を離れることになるので、メインギミックを起動させることにもつながります。しかし、相手に依存するカードであり、リトルナイトを前提としたゲームを想定するならば、迷宮城の起動を軸として考えることに違和感を抱いたので不採用としました。

3について、白銀姫の破壊効果を妨害の要としてアドバンテージの差による通常の勝利パターンとは異なる白銀姫の除外を前提とした別の勝利パターンを意識した立ち回りを考えたときにアリアーヌが必要になりました。

具体的には、アリアンナとアリアーヌによる手札誘発を中心として妨害を構えてアンヘルでビッグウェルカムの墓地効果を使用する勝利パターンです。

自分のターンと相手のターンで最大4ドローするので、家具ギミックの強みを生かした誘発の多い構築だとその強みをより生かすことができます(基本的には、1回目のアリアンナはその状況下において必要なラビュリンスに触れることを優先するのでサーチ+3ドローになります)。

白銀姫の採用は、デッキの再現性を高めるものの、手札の安定性を落とすことにつながります。しかし、アリアーヌの採用は、デッキの柔軟性と対応力を高めるカードであり墓地効果をもつ通常罠が多いことから、①アドバンテージの面で想像よりも損しないこと②準初動として考えられることから1枚採用するようになりました。

また、アリアーヌの採用に伴ってロールバックを1枚採用しました。

ロールバックには、次のようなメリット・デメリットが存在します。

メリット
・墓地に妨害(リソース)として残すことができる
・デッキから墓地に送られた場合も妨害になる
・手札誘発(うらら・わらし)に対して強くなる(ケアができる)
・ギミックを回す速度が上がる
全体除去に対して耐性ができる

デメリット
・1枚で機能しない
・手札誘発(クロウ)に対して弱くなる
・モンスターではないので、召喚することができない
・基本的に、一度ウェルカム罠を介している必要がある

2023.07 ラビュリンス|KoutA (note.com)

日本一決定戦の頃とは異なり、R-ACEへの対策としてライトニングストームやハーピィの羽根帚の採用が増加したことから、新たにメリットの部分に全体除去に対する耐性の向上が含まれるようになりました。

<具体的に想定される場面>
①アリアンナ+迷宮城+ビッグウェルカム+α

メインフェイズ
ライトニングストーム⇒ビッグウェルカム⇒迷宮城
処理
ロールバックをセット⇒白銀姫を特殊召喚⇒ロールバックが破壊される
白銀姫で1破壊⇒アリアンナで1ドロー 墓地ロールバック


②アリアンナ+迷宮城+ビッグウェルカム+通常罠(サイドチェンジ以降ではフリーチェーンの増加により次元障壁や異次元グランド等)

メインフェイズ
ライトニングストーム⇒通常罠⇒迷宮城
処理
ロールバックをセット⇒通常罠を適用⇒ロールバックが破壊される
アリアンナで1ドロー 墓地ビッグウェルカム+ロールバック

リブートを意識した展開で墓地に手札バウンスとうららわらしをケアした白銀姫による1破壊が残ります。

リブートやわらし等を意識した展開は複数存在します。

手札の質やライフの重要性等によって最善択は変化すると考えているので、場面ごとに思考して展開しましょう。


Ⅲ-Ⅱ.白銀の城の執事 アリアス

アリアスは次の理由から、狂時計と対になるカードだと考えています。

狂時計
・竜飾灯・火吹炉に反応する(能動的
・通常罠をセットしたターンに発動を可能にする

アリアス
・相手の効果に反応する(受動的
・通常罠を手札からセットして発動を可能にする
・手札のラビュリンスの特殊召喚を可能にする

通常罠に寄せた構築にすれば、アリアスの価値は上がるので、3枚採用してよいと考えています。また、狂時計は能動的に起動することに対して、アリアスは受動的に起動するので、試合に迷宮城やリトルナイト、アポロウーサといったチェーンが関係するカードがかかわって真価を発揮します。

基本的な考え方として、組み合わせで機能するカードよりも1枚で機能するカードを優先して採用しているので3枚採用ではありません。また①初動のうららやわらしの受け②増殖するGからの通常罠の起動を考えて0枚ではなく、1枚採用しました。


Ⅲ-Ⅲ.魔砲戦機ダルマ・カルマ

迷宮城からセットする新たな選択肢(通常罠)が生まれました。

ダルマカルマには、次のようなメリット・デメリットが存在します。

メリット
・破壊せずに墓地におくることができる(白銀姫と除去の仕方が異なる)
・裏側にすることで、モンスターゾーンが埋まる

デメリット
・プレイヤーに課される効果なので、メインギミックが反応しない
・自分の場も裏側にしてしまう

R-ACEをはじめとするリンク値を削ったり、ピュアリィ等を裏側にすることでノアール成立を防いだりします。

拘束力が高く、全体除去として評価して1枚採用しました。


Ⅳ.構築の変遷 1021

太陽CSでの構築 10月21日

Ⅲの内容を踏まえて、YACSから太陽CSまでの2か月のなかで細部の変更を重ねた結果、4連覇できました。

太陽CSにおける構築の主な特徴は、3種類の通常罠を採用していることにあります。3種類の通常罠を採用することで①パニッシュメント(破壊&アドバンテージ)②天龍雪獄(除外)③ダルマカルマ(裏側&墓地送り)と3種類の選択肢から除去方法を選択することができるので、対面に応じて柔軟な展開ができるようにしました。また、炎王対策として、墓地に残るわらしやスカルマイスターよりも墓地に残さないクロウを優先してサイドデッキに採用しました。


Ⅴ.構築の変遷 1202

松本CLでの構築 12月2日

松本CLにおける構築の主な特徴は、展開デッキに寄せていることにあります。太陽CS以降、海外で流行していた蛇眼炎王が日本でも流行をはじめました。蛇眼炎王の流行を踏まえて、メインデッキからファンタズメイや二ビルを採用した展開デッキに寄せたラビュリンスを使用することにしました。

ファンタズメイの採用は6枚目のドローも意識した採用であり、咎姫に対して①後攻で手札の質を高めて対象耐性を自分の場に維持しながら捲りに貢献するカード②咎姫を墓地から特殊召喚された場合、リトルナイト等を突破できるカードとして採用しました。また、蛇眼の炎龍によってマスカレーナを墓地から魔法罠ゾーンに置く展開やリンクリボーからリトルナイトやサンライトウルフにつなげる展開を意識して深淵獣を採用しました。マグナムートでファンタズメイやドルイドヴルムを状況に応じて手札に加えることができる部分も評価しました。

蛇眼炎王・R-ACEの増加とピュアリィの減少から、パニッシュメント(破壊&アドバンテージ)の評価が下がって不採用になりました。

サイドデッキにロンギヌスを採用することによって、R-ACEのメインギミックを意識するだけでなく、採用が増加傾向にあったコズミックサイクロンやサイドデッキに多く存在する拮抗勝負といった対策を無力化することができました。


Ⅵ.嗤う黒山羊の評価

これまでの記事を読んでいただければ分かると思いますが、1枚で機能しないカードがあまり好きではありません。

具体的には、ロールバックの採用枚数について、2枚・3枚の構築と試しましたが、負けるときはロールバックを手札に抱えていることが多かったです。もちろん、ロールバックの採用によってメインギミックを回す速度は上がります。しかし、手札がすべて機能することのほうが勝利にするために重要だと考えているので、事故要素はできる限り排除したいです。

なぜこのような話をしたのかというと、嗤う黒山羊はロールバックと同じ類の通常罠だと以前は考えていたからです。しかし、嗤う黒山羊とロールバックでは、1枚で機能するという点で決定的に異なります。

セットから発動する効果は、相手の特殊召喚効果にチェーンしたり、事前に宣言(例:SPリトルナイトや蛇眼の炎龍)したりして虚無空間や次元障壁のように使用することができます。また、墓地での効果があるので2回使用することができます。

墓地での効果は家具ギミックの裏側と同様に、手札コストとして即時に発動できる無効化されないヴェーラーとして使用することができます。特に、タービュランスやガルドニクスに対して有効です。また、アリアーヌで墓地に送ってアドバンテージが取れる通常罠なので、場面に応じてどちらの効果を使用するのか選択することができます。

このカードの採用によって、後攻時に機能するカードが増加して安定性の向上につながりました。また、先攻時に家具ギミックのコストとして使用することで、損失が減ることも評価できる部分です。


Ⅶ.構築の変遷 1223

嗤う黒山羊の評価を踏まえて、YACS大宮でのデッキを決めました。

前日まで蛇眼炎王を使用する予定でしたが、チームから理解が得られたのでラビュリンスを使用しました。

YACS大宮における構築の主な特徴は、松本CLのときとは異なり、手札誘発で相手の展開を最低限に留めることを意識したことです。

蛇眼炎王を使用しなかった理由は、ミラーにおける魔封じの芳香に対する有効な対策がなかったことにあります。蛇眼炎王の手札誘発の枚数とラビュリンスの手札誘発の枚数(自由枠の枚数)を比較すると、ラビュリンスで展開を最低限にすることや墓穴の指名者や魂の解放を採用することのほうが勝利に貢献すると考えました。

蛇眼炎王で同じようにミラーの対策を考えると、手札誘発を十分な枚数採用できるわけではなく、かといって魔封じの芳香によって有効な対策がないことから、捲りきれない試合が十分に起こり得ると考えました。

サイドチェンジ以降は、ファンタズメイの採用によって、嗤う黒山羊や誘発の組み合わせでより強い立ち回りができるようになりました。また、嗤う黒山羊を採用したことによって、R-ACEよりも炎王を意識したサイドデッキにすることができました。


4.来期のラビュリンスについて

12月24日に新制限が発表され、環境トップである蛇眼炎王は何も変わらず、その他の環境に存在するデッキが弱体化しました。

ラビュリンスはビッグウェルカムの枚数が3枚から2枚となりました。

初動でありメインギミックを起動させるラビュリンスカードなので、枚数の減少はとても厳しいです。

しかし、閃刀姫のエンゲージと似たカードという認識であり、現環境では試合間のやり取りが短いことから2枚でも戦うことができると考えています。

5.今環境を終えて

ラビュリンスについて、構築の変遷や新たに登場したカードを踏まえた採用理由や構築の方向性を中心に考えていたことを簡単にまとめました。

立ち回りについては前記事で記述したように、ビッグウェルカムを主体として考えた場合に、どのように①または②の効果を使用してアドバンテージを獲得していくのかを意識して展開すれば、一貫性のある展開ができると考えます。

サイドチェンジについては、ラビュリンスではあまり起こりませんが、記事内で記述したように、ロンギヌスが対策として採用されるデッキでコズミックサイクロンや拮抗勝負等を採用するといった弱点に弱点を重ねる行為をしないように考えるようにすると勝利に近づくと考えます(今期のサイドデッキをTLでみているときに感じることが多かった環境でした)。

構築の確定枠だと考えている部分や一度不採用とした部分を再度検討し直すことで新たな発見が生まれることを感じる環境でした。思考が固定化されないように今後も検討を重ねていきたいです。

また、今環境でも勝てる可能性のあった試合を何本か落としているので、次に勝てるように、ここからまた精進していきたいと思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!!

何かあればTwitterより連絡いただければと思います(๑>◡<๑)!

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