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眠る女(ひと)

noteを久々に更新しました。
やっぱり昔からあるblogとか
こういう更新する類いのものって
苦手だなぁ〜なんて思いながら
更新しなきゃなぁとも思いながら
ダラダラきてしまいました…笑

現在僕は今、八尾市の『茶吉庵ギャラリー』さんにて
選抜展【ジャパンあるてぃすと展2020えくすとら】
に参加させて頂いています。

これは、去年の展示『ジャパンあるてぃすと展2020』にて
上位入賞をした作家の選抜展となり
僕もありがたい事に賞を頂いたので参加させて頂く事が出来ました。

新作や未発表作品を7,8点持っていってたんですが
今回人気なのが
【眠る女(ひと)】という作品が
来ていただく方の心を奪うようです。

今回はそんな人気な【眠る女(ひと)】の
作品解説をしてゆこうと思います。

今回未発表だった作品【眠る女(ひと)】


暗い気持ちで描いた作品

この作品は去年の今頃に描いた作品なんですが
じつはかなり暗い気持ちの時に
感情が溢れて一心不乱に描いた作品なんです。

だから、作品自体は完成しても
額装をすぐしようなんて、中々そこに意識がむきませんでした。
暗い作品だから、発表することもないだろう。と。

ちょうど去年の今くらいはしんどくて
まだバイトを続けていましたが
自分に向いていない事を頑張って無理して無理して続けていて
遂にはトラブルを出してしまい
「もう無理だ!!!自分なんて大嫌いだ!!!この世に居る意味なんてない!!!」
そう思った時に絵に昇華したんです。

絵のなかで花に横たわる女性は
静かに眠っているような
または死んでいるような
微妙な表情をしています。

果たしてこの女性は寝ているのか死んでいるのか…


恐らく死んでしまいたいけど
まだこの世で色々活動したい!
そんな心の叫びがこの女性に反映されています。

露骨に死んでいる絵はあまり発表しにくいなと
思ったのもあり、
見る方に解釈を委ねるような表情にしました。


そして女性がつけるアクセサリーには
模様が刻まれている(描かれている)
のですが、その模様は

全て『死』という漢字をアレンジして描いています。

モロにこの時の感情が出ていますね…笑

ブレスレットやネックレス、数珠全てに刻まれている『死』の模様。


かなり切迫つまっていたのだろうなぁと
今見返すと思います。

しかし手首の数珠は千切れて弾け飛んでいます。

『死』が刻み込まれた数珠が千切れる意味とは…。


背景にはダークな緑色と
そこに迫り来る漆黒が端に描かれています。

それはまさに自分の中に闇が迫り来て
飲み込まれてしまいそうな緊張感を表現しています。

それとは対照的に
額のほうには金色が迫ってきていて
額の金色と絵本体との黒が繋がっているかにも見えます。


対照的な額の金と本体の黒。

生と死が隣り合わせになる。

まさにこれは

飛び立ちたい(プラス思考な自分)気持ちと
消えてしまいたい(マイナス思考な自分)気持ちとが
混雑している現れです。

生と死とが隣り合わせな心理状態を表現しているのでしょう。

今回あまりにも自分にとってはダークなテーマの作品だったため
お披露目するかは悩むとこでしたが
言っても自分が生み出した作品、謂わば子供のような存在である為
やっぱり皆さんに観ていただきたいと思い連れて行きました。

自分の思惑とは違い
お客様の注目はこの作品に集まり
面白いなぁと感じました。

3日間在廊させてもらいましたが
お話しするほとんどの方が
この作品に興味を持ち
感想を言ってくださいます。


実はこの作品は
自分では実は暗い作品としていましたが
羽ばたいていきたい、死にたくない
まだ生きていたい
プラスな絵なんだな、と気付かされました。

額をどうしようか考えた時も
作品が出来て間もない時も、最近になって額装する気になった時も
考えは変わらず金を迫らせようと思っていたので
無意識に心の根底にある羽ばたきたい叫びを反映していたようです。

だから絵って面白い。
人の精神状況がモロに出るんですから。


この作品を好きだと言ってくれてありがとう。

きっとこの中の女性も

正式に『死』から
『スヤスヤ眠る』状態になれたと思います。

今回の展示は27日までしています。

ぜひ画像ではなく
生で細かい部分まで見てください。

僕も一歩前に進めた気持ちになれました。

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