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東大生に学ぶ本の選書②


今回の記事を見てほしい人

・選書で迷っている人

・読書が好きな人



ベストセラーというのは、「今」を知ることのできる本でした。「どうして、今、その本が流行っているのか」、「その本が、今の時代にどういう問題に焦点を当てて、どういう議論を喚起しているのか」を理解することできるのが「ベストセラー」だったというわけです。


・古典を読む!



それに対して、「時代を超えて読み継がれている古典」というのも、読む価値のある素晴らしい本なのです。古典はとてもお勧めできる本です。


古典というのは、古いものです。50年前、100年前の作品を、今の時代になって読む意味は、一見ないように思えるかもしれません。


しかし、「時代を超えて読み継がれている古典」というのは、「時代を超える」だけの力が、「時代の流れに負けない」だけの魅力がある作品だということ。いくつもの時代を生き抜くだけのエッセンスが詰まっている場合が多いのです。


また、古典作品というのは現代に残る多くの作品の大本になっている、つまり多くの作品に影響を与えているのです。


その古典作品で何が言われていたのかを抑えていけば、そこを基礎にしてどんな本でも読み進められるようになります。確かに今の時代にはそぐわない部分がある場合も多いですが、しかし、アップデートすれば今の時代でも通用する内容になることも多いのです。


例えば、ドラッカーの「マネジメント」は名著として有名ですが、岩崎夏海著「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」をよんだら」で、35年の時を経てまたそのエッセンスが世の中に知られるようになりました。


同じように、昔の作品だからと言って学びにならないということはなく、むしろ今の時代だからこそ読む価値があるという作品も少なくないのです。


東大生に「今まで出会った本の中で、どの本が一番素晴らしかった?」と問うと、十中八九古典作品が出てくるのです。やはり時代を超えて読み継がれている古典作品はクオリティが高く、今を生きる上で役に立つと考える東大生が多いようです。


古典作品はどのような分野であれ「考え方のベース」になっていることが多いです。すべての学問の「土台」の役割を果たしているのです。なぜなら、古典の文章は普遍的なものとして世界中で受け入れられているからです。


なので、これらの古典作品をきちんと自分の知識にすることができれば、自分の考えの土台を得ることにもつながります。どのような分野であれ、古典作品を土台にして自分の考えを作り上げることができるようになります。


マックス・ウェーバーを読めば、経済学・社会学の土台が手に入り、フィリップ・アリエスを読めば教育学の土台を得られるのです。その「土台」は、現在のその学問に対する知識を得たり、理解を深めたりすることにつながるのです。


「ベストセラー」と同じですが、「時代を超えて多くの人の指示を受けている作品」というのは、「多くの人がいいという理由」どこかにあります。それがいったい何なのか? それを受けて、どうすれば現代に活用できるのか?


そうしたことを考えながら読むことで、多くの知識を得ることができるはずです。



私がおすすめする古典作品は「江戸川乱歩 D坂の殺人事件」です。江戸川乱歩は主に推理文学が多いのですが、それに出てくる犯人や犯罪はなかなか現代では考えられない過激なものや、奇抜なものが多いのです。そんな風に考えるなんて少し江戸川乱歩は狂っていたのか?と思ってしまうくらいにとがっているのです。話は短編小説みたいにパート別で分かれているのです。


文体はとても読みやすく、話の展開も読者に読みやすいものです。推理小説に興味がある人はとても惹きつけられる内容だと思います。



是非とも一読してください!


今回の記事は以上になります。ありがとうございました。


( 引用: 東大読書 西岡壱誠 著 )







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