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東大生に学ぶ本の選び方①


今回の記事を見てほしい人

・読書嫌いを直したい人

・どんな本を選んだらいいかわからない人


今まで読書について書いた記事は読書法が多かったのですが、今回は読書をする前の本の選び方をを紹介します。皆さんはどのように本を選んでいますか?


書店や図書館に行ったときに本選びで迷う方もいるのではないでしょうか?迷うのも無理もないです。あれだけの本の量から自分が読みたい本や読むべき本を選ぶという行為はとても難しいです。いわば、宝探しのようなものです。


この現代においても壱日に日本で出版される本の数は、およそ8万冊だと言われています。その中から自分に合う本の探し方はどのようなものでしょうか?


まず一番良い本の選び方は「自分が得るものが多い本を選ぶ」ということです。誰にとっても、読んでも少しでも多く自分の知識が増える本を選ぶことが望ましいです。また、「考える力」を付けることができる本も良いでしょう。


ここで問題なのは、「人によって得るものが多い本は違う」ということです。例えば、心理学をよく知っている人が「心理学入門」のような本を選んでも得られることは少ないはずです。逆に、心理学をよく知らない人がその本を読めば、得られることは多いはずです。


得るものが多い本というのは、人によって、その時代・状況によって変わってしまうものなのです。つまり、「自分が得るものが多い本を選ぶ」ためには、「その時に自分に合った本」を選ばなければならないのです。


理想的な選書というのは、「自分に今必要な本」を選ぶことなのです。そして、そのためには「自分には今、どんな本が必要で、どんな本が読めば知識が多く得られるのか、考える力が身につくのか」を考える必要があるのです。


まず、最初は「売れている本・ベストセラーを選ぶ!」です。



当たり前ですが、ベストセラーになるということは多くの人がその本を読んでいるということなのです。これは一番賢い選択肢なのです。


しかし、ベストセラーだからと言ってあなたにとって良い本とは限らないのです。売れているけどもあまり良い知識が得られない本も多いです。多くの人が良いと言うからといって、本当にいいものだとは限らないですし、あなたが読んでも得られるものが少ないかもしれません。


それでも、売れていることにはそれなりの理由があるはずです。その本を多くの人が「いい」と言ったのなら、その本の中には多くの人が「いい」という理由がどこかに隠されているのです。それを知ることは、どんな人にとってもプラスになるのです。



多くの支持を集める主張や意見を知っておくことは無駄にはなりません。「世間のトレンドは今ここに向いているのか」を知ることで、その分野やその問題に対して理解し、自分で考える良い機会になるはずです。


また、ベストセラーにはもう一つ読むべき意味があります。それはベストセラーは必ず「議論を呼ぶ」ということです。


実はベストセラーには、肯定的な評価ばかりではなく、批判的な評価を下されることも多いのです。Amazonレビューでベストセラーの本の評価を見ると高いものは案外少なくて、評価が低い本も多いのです。


読んだ人の心に、肯定的な感情であれ、危機感であれ、嫌悪感であれ、何らかの感情を残す。ベストセラーは往々にして「議論を呼ぶ」というわけです。


本当に読むべき価値のない本というのは、誰にも何の感情も残さない本です。誰もが知っている、誰もが読んでも同意できる、誰もその本を否定しようとは思わない本こそ、意味のない本なのです。


ベストセラーが良くも悪くも誰かの心に何かしらの感情を残してくれる確率が高いのです。肯定的なレビュー、否定的なレビューも含めてネット上には数多くのレビューがあるはずです。それを読めば、そのベストセラーが喚起している「議論」が何なのかも理解することができるのです。


なので皆さんも本を選びに迷っているのであれば、「今、売れているベストセラー」を選んでみましょう。


その本を「正しいもの」と受け入れるのではなく、「記者」になったつもりで「なぜ今、その本が売れているのか?」を「疑問」として持ちながら読み、他の本を読みながら「論点」を整理し、「なぜ、この本が今売れているのか?」を検証しながら、自分なりの結論を出してみるようにしましょう。


そうすれば、「ベストセラー」の次に読む本も見えてくるでしょう。「今度はこれに反する本を読んでみよう」、「この本が紹介している参考文献の本を読んでみよう」と、「ベストセラー」を読んだ後にどんな本を読めば得られる知識が多いかもわかるのです。


というわけで、迷ったらベストセラーを選んでみてください。


そこから新しい発見があるかもしれません。


( 引用: 東大読書 西岡壱誠 著 )














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