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学力が高い人たちに混ざれば、自分の成績は上がるのか?
優秀な学校に通ってほしい、賢い友達を作ってほしい、というきもちをもったことはありませんか?
その思いは科学的に正しいのでしょうか?
そして、そのような状況で子供たちは優秀な成果を出せるのでしょうか?
今回の記事は科学的な考察からこれらのことが本当に効果があるのかをしょうかいします。お子さんを持つご家庭には必見の内容です。
是非参考にしてみてください。
今回の記事を見てほしい人
・お子さんの学力が気になる人
・お子さんがこれから受験を控えているご家庭の人々
まず、最初に親が子どもの学力や成績に関心を持つことは当然でしょう。子供にはなるべく、偏差値の高い学校に行ってほしいと思うのは、学力の高い友人から影響を受けて、、自分の子供の学力も高くなってほしいと思うからでしょう。
逆も言えます。子どもが友人たちから悪影響を受けてしまうのではないかと思うこともあるでしょう。
このように友人や周囲から受ける影響のことを、良いもの悪いもの、経済学では、「ピア・エフェクト」と呼びます。
こんな研究があります。スタンフォード大学のホックスビイ教授は、周囲の子供の学力が偶然高くなってしまったことが、子供たちの学力にどのような変化をもたらすのかを調べました。
小学生の間は、女子のほうが平均的に学力が高いことが多いことが知られています。
この教授の推計によると、同級生の国語の平均点が1点あがると、自分自身の点数が0.3~0.5点上がる効果があり、数学に至っては、同級生の平均点が1点上がると、自分自身の点数が1.7~6.8点上がるという大きな効果がみられています。
つまり、学力が高い友達の中にいると、自分の学力にもプラスの影響があります。
このような結果を見ると、優秀な子供と付き合うことが良いことと言えそうです。
しかし、優秀な子供さえいれば、子供の学力は大きく上昇するのかというと、必ずしもそうとは言えないのです。
実は、学力の高い優秀な友人から影響を受けるのは、そのクラスでももともと学力の高かった子供のみなのです。
中間層やもともと学力の低い子供たちは、何ら影響を受けないことがわかっているのです。それどころか、自分のクラスに学力の高い優秀な友人がやってきた場合、学力が低い子供にはマイナスの影響があったのです。
なぜ、もともと学力が低い子供たちにマイナスの影響があるのでしょうか?
スウェーデンの高校生のデータを用いた研究では、学力の高い同級生の存在が、学力の低い生徒の自信を喪失させ、大学への進学意欲を失わせたことを明らかにしています。
総合してみると、学力の高い友達と一緒にさえいれば、自分の子供プラスの影響があるだろうと考えるのは間違っているということです。むしろ、逆にレベルの高すぎるグループに子供を無理に入れることは、逆効果になる可能性すらあるのです。
優秀な子供の影響を受けるのは、同じく優秀な子供だけということです。これは何とも言えない結果ですね。
親御さんにできることは過度なプレッシャーを子供に与えるのではなく、そっと見守り、適切な友人関係を築くとこができているかを観察するのがいいでしょう。また、時間があれば子供たちとゆっくと話し合うことも大切でしょう。
成績が良くなるために塾を無理やりいかせたり、市販の教材を買ってきて半ば強制的に勉強をさせるということは子供の反発心を誘発させてしまうことになりかねないのです。
親御さんに限らず、大人たちが子供たちにできることはひたすら好奇心を刺激してあげることが大事だと思っています。子どもの純粋な好奇心というものは将来何かを学ぶ際の原動力や、エネルギーになります。
そのように育てられた子供たちは、大人になってもその好奇心を満たすことを進んで行い、わからないことは調べる、自分の努力で解決することができる力に変わるのです。
そのエネルギーを幼少期からどれだけ育ててあげられるか、私たち大人にできることはこれくらいなのかもしれません。
少しでも参考になったでしょうか?(笑)
小さな子供たちが自分で学び、生きる力を付けられるように私たちも学び続けなければいけませんね。
今回の記事は以上になります。ありがとうございました。
( 引用: 学力の経済学 教育経済学者 中室牧子 著 )