膝枕外伝 実況!膝枕ダービー2

まえがき 

こちらは、脚本家・今井雅子先生の小説「膝枕」の2次創作です。お馬さん擬人化アニメ勢、原作にわかなので間違っている箇所もあるかと思いますが許してください。先に言っておきますが、ハリボテエレジーは出ません

今井先生のエピローグ
それからの膝枕(twitterの画像をご覧ください)

下間都代子さんによる朗読

kaedeさんによる朗読
(stand.fm)今井雅子作 膝枕

Noteに投稿されたスピンオフ
下記のマガジンをご覧ください。

Note以外に投稿されたスピンオフ
藤崎まりさん作
(stand.fm)今井雅子作・膝枕 アレンジバージョン

やがら純子さん作
落語台本「膝枕」

下間都代子さん作
ナレーターが見た膝枕〜運ぶ男編〜
(Youtube)大人の朗読リレー「膝枕は重なり合う」(朗読:下間都代子さん、景浦大輔さん)

kana kaede(楓)さん作
「単身赴任夫の膝枕」

賢太郎さん作
(stand.fm)「膝枕ップ」

松本ちえさんも「からくり膝枕」をお書きになりました。
(限定公開のようでしたので紹介に留めます)

本編

実況!膝枕ダービー
〜今井特別、ダート1800M〜

このあと第11レースが行われます中京レース場です。引き続き細かい雨が降っております。風向きが変わってきているようで、旗などを見ますとスタンドから見て左から右へということで、スタンド前では追い風に、向正面むこうじょうめんでは向かい風という状況です。12じゅうにてで行われます今井特別。実況は〇〇〔ご自身のお名前〕、解説は浅見あさみ舞子まいこさんでお送りします。浅見さん、よろしくお願い致します。

解説 よろしくお願い致します。

さあそれでは出走膝をお伝えしましょう。

出走表(ヌレソボロ)pptx

1いち枠1番、1番人気《ヌレソボロ》。1番人気《ヌレソボロ》。1番人気です。
2枠2番《ツマノニクジャガ》。単身赴任中はその味が恋しい。
3枠3番《パワフルヒサエ》。2番人気。
4枠4番に《オモシロイヒザ》。最後に笑う膝は誰だ。
5枠5番《ヒサミニクギヅケヤ》は関西から。
5枠6番《イマカライクワ》。外堀は埋められている。
6枠7なな番に《ヒサユガクル》。隣に入った《イマカライクワ》の半弟はんてい
6枠8番《ハブラシヒサコ》。内堀も埋められた。
7枠9番《ダレカイルノ》。言われる側はドキッとします。
7枠10じゅう番、3番人気の《フタマタナノネ》。これは誰のセリフなのか。
8枠11番《アナタニニアウ》。ブリンカーのスタイリスト。
最後に8枠12じゅうに番《タナカラオカシ》。ケーキが大好物です。

1番人気は最内さいうち1番手《ヌレソボロ》、2番人気は3番《パワフルヒサエ》、3番人気は10じゅう番《フタマタナノネ》。ほとんど差がなく4番人気は11番《アナタニニアウ》。5番人気は9番《ダレカイルノ》となっております。浅見さんはどの膝に注目していますでしょうか。

解説 1番人気の《ヌレソボロ》もですが、個人的には3番の《パワフルヒサエ》を挙げたいと思います。末膝すえひざが切れますから、最後の直線での伸び膝に期待したいところです。

1枠1番《ヌレソボロ》と3枠3番《パワフルヒサエ》、どちらも今回は単枠の膝ということで、最後まで目が離せないレース展開になりそうです。さて、今回のコースを紹介しましょう。左回りダートコース1800メートル。実況席は地図の下側、ゴール前にあります。スタート地点は実況席から見て左手、上り坂の途中にあります。一旦ゴールを通り過ぎまして、第1、第2コーナーを回って向正面むこうじょうめんの直線に入ります。直線中央付近から第3、第4コーナーにかけては下り坂。スピード調整が難しいところです。最後の直線で坂を登ってゴールへ向かいます。

コース(中京ダ)

▲中京レース場ダートコース平面図。外側の芝・障害コースは省略。

ではファンファーレです。

中京第11レース、特別競走のファンファーレでした。引き続きもちろんダートは不良のコンディションで進んでおります。先程よりもさらにダートコース、水の浮き加減がひどくなっているなという印象があります。ゲートのすぐ後ろ、こちらはちょうどスタンド前ということになりますけれども、こちらも膝をにじらせて踏みしめられたのか、田んぼのような形でかなり水分が浮いているという状況です。さあ枠入りの方ですが奇数番号の膝が収まったところです。順調に進んでおります。偶数番号の膝も次々と収まります。最後に大外12じゅうに番の《タナカラオカシ》がゲートに向かいます。12膝が揃いました。中京の第11レース、今井特別です。今、係員が離れました。

スタートしました。ちょっと伸び上がる感じのスタートになりましたが1番の《ヌレソボロ》大きな出遅れにはなっておりません。むしろ、まずまずといったスタートになっております。ちょっとダッシュがつかないのが緑のゼッケンは7なな番《ヒサユガクル》、最後方からです。かなり足音が大きくなっておりますが、水分を含んだダートコース。まずは9番の《ダレカイルノ》がもも半分ほどリードを取って行きます。さらにその内を通る形で1番の《ヌレソボロ》。ちょっと外に逸走いっそう気味でしょうか、9番の《ダレカイルノ》。今ちょうどラチ沿い、柵沿いに戻ってまいりました。さらに外目から8番《ハブラシヒサコ》が二番手追走。三番手は11番の《アナタニニアウ》続いて行きます。うち並んでいるのが1番の《ヌレソボロ》、前まではだいたい膝差2ふたつ程。その直後に10じゅう番の《フタマタナノネ》、こちらもそこそこ迫って来ている、第2グループの前です。そのあと3番の《パワフルヒサエ》がうちからスーッと上がって行きました。そしてその直後、膝差2ふたつ、黄色のゼッケン5枠の2ふたひざ。外から5番の《ヒサミニクギヅケヤ》、さらには6番《イマカライクワ》続いて行きます。先頭は第2コーナーから向正面むこうじょうめんの直線に入る。あとは4番の《オモシロイヒザ》が後ろから四・五膝目。さらには12じゅうに番の《タナカラオカシ》続いて行く。さらにそこから、どうでしょうか膝差8やっつから9ここのつ程大きく置かれて2番の《ツマノニクジャガ》、そして最後方ですが7なな番の《ヒサユガクル》最後方です。先頭から最後方まで、後方2ふたひざを除きますと、だいたい膝差7ななつ圏内ぐらいと固まって、向正面むこうじょうめん中程なかほど。改めて順位を確認しましょう。先頭は4膝広がりまして、内からは9番の《ダレカイルノ》。さらにその外並んでいるのが緑のゼッケンは8番の《ハブラシヒサコ》。さらに大外おおそとの方からは11番の《アナタニニアウ》。大外おおそとの方からはさらに5番の《ヒサミニクギヅケヤ》、この4膝が広がりまして先頭集団。1番人気ゼッケン1番《ヌレソボロ》はそのうしろにぴったりつけて隙をうかがう。そのうしろに2ふたひざ、内から3番《パワフルヒサエ》、12じゅうに番《タナカラオカシ》。膝差1つ後ろに10番《フタマタナノネ》。さらに4番《オモシロイヒザ》、大外おおそと6番《イマカライクワ》。大きく離れて2番《ツマノニクジャガ》、さらに7番《ヒサユガクル》苦しい展開です。先頭集団は残り600メートルの標識を通過。わずかに、最内さいうち9番《ダレカイルノ》わずかにリード。しかし8番《ハブラシヒサコ》、11番《アナタニニアウ》、5番《ヒサミニクギヅケヤ》もまだわからない。第4コーナー回って最後直線コースの攻防。勢い十分に5番の《ヒサミニクギヅケヤ》先頭に変わった。もも半分から1つリードを取ろうとする。うちで抵抗するのは11番の《アナタニニアウ》。最内さいうち盛り返そうと9番《ダレカイルノ》。外から追って来るのは12じゅうに番の《タナカラオカシ》。その直後に1番人気の1番の《ヌレソボロ》、《ヌレソボロ》、さあどうでしょうか。ちょっと前が壁になっているか。外の方から12じゅうに番《タナカラオカシ》が現在五番手・六番手当たり。さあ前が空いたぞ。《ヌレソボロ》がちょうど膝群ひざぐんの間を割って上がって行った。ラチ沿い上がって行った。先頭に出た。1番の《ヌレソボロ》先頭。残り200メートルを通過。先頭は1番の《ヌレソボロ》、《ヌレソボロ》が膝差1つ程リードを取っている。二番手には5番《ヒサミニクギヅケヤ》。さらにそのあと三番手は12じゅうに番の《タナカラオカシ》続いて行く。その直後3番《パワフルヒサエ》が三番手争いに加わった。三着争い2ふたひざ接戦。しかし先頭は1番《ヌレソボロ》! 後続こうぞくに膝1つから2ふたつリードでゴールイン! 《ヌレソボロ》やりました!

(歓声)

そして二着なんですが5番の《ヒサミニクギヅケヤ》。そして三着争いなんですが、最後3番《パワフルヒサエ》がとらえきったか。12じゅうに番の《タナカラオカシ》と並んで三着争いです。そのあと11番の《アナタニニアウ》がよん番手・五番手入線ということになっております。ここは1番の《ヌレソボロ》、《ヌレソボロ》一着。残り300メートルぐらいまではちょっと壁になっているシーンもあるんですが、前が空きますと突き進みました《ヌレソボロ》。二着5番《ヒサミニクギヅケヤ》。そして三着争いですが、うち3番です、《パワフルヒサエ》、こちらが若干優勢。その後12じゅうに番の《タナカラオカシ》が体勢不利のよん番手。そのあと大きく離れました。五番手のところですがかなり引いて11番の《アナタニニアウ》、これが五番手です。1番、5番、3番、さらには12じゅうに番、11番、あっさり電光掲示板、数字が点滅を始めております。このまま行きますと1番人気、9番人気、2番人気の3膝の決着となりそうです。1番《ヌレソボロ》人気に応えて一着でした。いやぁ〜、浅見さん。1番《ヌレソボロ》一瞬ヒヤッとしましたが、勝ちました。

解説 そうですね。序盤から先頭集団について行く形が良かったと思います。直線で前が壁になって、冷静に間を見つけて割って行きましたね。これからも楽しみですね。

そうですね。二着に入った5番《ヒサミニクギヅケヤ》。9番人気でしたがよく頑張りました。

解説 向正面むこうじょうめんから第3コーナーにかけてでしたか。早めに仕掛けて行きましたね。それが功を奏したという感じでしょうか。先頭に立った時もありましたから実力は十分にあると思います。

そして三着の3番《パワフルヒサエ》。第4コーナーまでは中段につけていましたが、第4コーナーからの直線で差して三着につけました。浅見さんの予想通りでしたね。

解説 このレースでは《ヌレソボロ》、《ヒサミニクギヅケヤ》(*通常の読み方)が1枚上手でしたが、これから伸びていく可能性のある膝ではないでしょうか。

ありがとうございます。着順が確定しました。一着は1番《ヌレソボロ》、二着5番《ヒサミニクギヅケヤ》、三着は3番《パワフルヒサエ》、四着12じゅうに番《タナカラオカシ》、五着が11番《アナタニニアウ》。こちらで確定しました。着差は上から膝差2ふたつと2分の1、1つと2分の1、カシラ、大差という結果で確定です。

以上で中継を終わります。解説は浅見舞子さんでした。浅見さん、ありがとうございました。

解説 ありがとうございました。

ここまでの実況は〇〇〔ご自身のお名前〕でした。それではごきげんよう。

着順(ヌレソボロ)pptx

あとがき

このレースの元ネタは2021年9月18日に中京競馬場で行われた第4競争、2歳新馬戦(天候:雨、馬場:不良)です。5枠5番の『ナオミニデレデレヤ』が2着で健闘しました。この馬が《ヒサミニクギヅケヤ》の元ネタです。他に、このレースには出ていませんが『パワフルヒロコ』を元に《パワフルヒサエ》ができました。また、《ヒサユガクル》は実は《ヒサコガクル》で登録するつもりでしたが、担当者が「コ」と「ユ」を間違えて登録したという経緯があります(実話に基づくフィクション)。残りは正調「膝枕」と外伝「単身赴任夫と妻と膝枕と女」等から取っています。

ちなみに、解説の「浅見Asami舞子Maiko」さんはとある方のお名前のアナグラムです。綺麗にまとまったので、思いついた時ガッツポーズしました(笑)

実況部分はラジオ関西「GOGO競馬サタデー!」(実況:河本光正アナウンサー)を参考にしました。

ファンファーレ作曲:nakano sound様(https://www.nakano-sound.com/free/fn.html)

2021年9月21日(膝枕リレー114日目) 記事公開。徹夜明けの藤本幸利さん(膝番号1番)に読んでいただきました。ありがとうございました。
2022年1月10日(膝枕リレー225日目) まゆゆさん(膝番号91番)に読んでいただきました。ありがとうございました。


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