ファンクショナル・アプローチとは?GE流・問題解決の技術【ビジネス書の内容感想まとめ・要約ブログ】
この記事は3分で読めます。📚 2021/10更新
今回の記事も久しぶりに自身のアウトプットという目的でのnoteです。
新入時からこれまでで180冊読んできた中から、メモをぱらぱら見返しながら書籍の紹介記事を書いてまいります。最近も読書が増えています。
本日は最近読んだ「「誰のため?」「何のため?」から考えよう GE流・問題解決の技術「ファンクショナル・アプローチ」のすすめ 」のレビューです。これは当たりの本でしたのでお勧めです。さすが世界を代表するGE社の技術でしょうか。
個人的評価:☆☆☆☆☆
アメリカのGE社で誕生し、日米の製造業を中心にVA/VE(Value Analysis /Engineering)という方法論として広まり、今でも使われ続けている思考メソッド。改善の機能を最優先にして物事を捉えなおす。
しかもAmazon Kindle Unlimitedで無料で閲覧できます。
1.本書での基本的な考えかた
世の中のあらゆる製品、サービス、ビジネスなどには必ず機能(ファンクション)がある。これを見抜く力を身に付けると状況を正しく分析できるようになる。
※VE(バリューエンジニアリング:価値工学)と呼ばれるものでIE:人間工学、QC:品質管理と並ぶ三大管理技術ともいえる。
問題解決のフェーズは5つ(ISSUE)に分かれており、すべて実行されることで初めて問題が解決できる。
※特に重要なのは①問題の認識②改善点の特定で、問題解決の方向性を決定づけるものとなる。
2.問題の認識
認識にするには
①短期的に表れる変化から問題を知る。(事態が深刻になっている)
②わずかに表れている兆候から問題を見つける。⇒本書の焦点
③事前に問題の発生を察する。(予防。高度な管理システムが必要)
問題解決=改善点×解決手段
改善点:何whatを改善するのか?
解決手段:どのようにHow解決するのか?
つまり解決手段ばかりに目を向けるのではなく、改善点に大きなヒントがあるため改善点に焦点を当てる。
・固定観念に捕らわれず前回と異なる方法を試す
・手段に拘らず改善点に焦点を当てる
・見落とされている改善点を探す
・過去を手放し、未来のあるべき姿からは発想する
目のまえの課題を解決することに意識がいき、最終目的を見落としがちにⅡなるため、無駄な努力を見抜くことが必要である。
「それは何のため?」:努力を行う目的を問いかける質問
「それ誰のため?」:努力で得られる効果を確認する質問
⇒なぜ?ではなく、”未来”に視点を置く質問になっている。
問題解決は、今していることに対してひとつひとつ疑問をもつことが重要であり、必要不可欠である。
3.改善点を見つける5つのアプローチ
問題解決の上で重要な改善点を見つけ方は、何を足掛かりにするかでパターンは5つに分類される。
①仮説検証法(演繹的)
仮説を耐え、検証していくことで改善点を絞り込もうとする手法。トライアンドエラーを繰り返していく中から理論や法則を見つける。
②品質管理法(帰納的)
起こった結果から発生したプロセスを遡り、最終的な原因を究明して改善点を見つける。この方法で必要なのはプロセスの把握と記録
③情報解析法
データを収集し、個々の要素の相関係数から改善点を掘り起こす。
④類型置換法
過去の事例をパターン化し、類似のものに当てはめることで改善点を導こうとする手法。どれだけパターンを単純化させられるかがポイント。
⑤機能分析法
問題の対象を徹底的に分解し、抽象化された言葉に変換し、再構築することで改善点を浮き彫りにする手法
⇒機能本位で考えるため、ファンクショナルアプローチと呼ばれる。
4.ファンクショナルアプローチの手順
基本的なステップは「準備→分解→創造→洗練」であり創始者ローレンス・D・マイルズによるものである。
(1)準備 心構え、手順、対象の確認
(2)分解 問題を含む全体をファンクションに分解し、再構築する
(3)創造 ファンクションを発想の原点にし、アイデアを創造する
(4)洗練 創造されたアイデアを評価しながら磨き上げる
ファンクションは「名詞+動詞」で●●を●●するの形で記載する(ルール)
例)アイロン:熱を伝える、圧力を伝える、温度を上げる、電流を流す、水を貯える、部品をまとめる、操作を容易にする、等
系統的な整理としては目的手段型のロジックでダイアグラムを作成する(=機能系統図)
上位のファンクションをみて、不足ファンクションを追加する。
⇒会議室を決めるのには、さらに”関係者と合意する”が必要ではないか?等
5.まとめ
世の中のあらゆる製品、サービス、ビジネスなどには必ずファンクション(機能)がある。これを見抜く力を身に付けると状況を正しく分析できるようになる。
※VE(バリューエンジニアリング:価値工学)と呼ばれるものでIE:人間工学、QC:品質管理と並ぶ三大管理技術ともいえる。
問題解決のフェーズは5つ(ISSUE)に分かれており、すべて実行されることで初めて問題が解決できる。
※特に重要なのは①問題の認識②改善点の特定で、問題解決の方向性を決定づけるものとなる。
最も大切なのは本書で得る知識を実際の行動に落とし込んでいくこと。
内容は以上です。
本質から見れば、結果そのものでは本質から変えようとすることが大切だと分かる。この本を通じて視点を変え、その考え方とテクニックのエッセンスを身に付けることができれば良いという本です。
モグラたたきではなく、本質的な問題解決を目指す方には1つのアプローチとしてこの管理技術をぜひとも習得しておいて損はないと思います
やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学
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以上です。