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もし明日世界が終わるとしたら。

名づけられない関係性なら、それは存在しないのか、存在する価値がないものなのかといわれれば、そうじゃないでしょ、と思う。昔の自分が聞いたら、男女なんて、恋か恋じゃないかくらいでしょ!と地団太を踏んで怒りそうだ。

こんなことならいっそ、男とか女とか、性とか愛とか、恋とか、そんなくくりがぐちゃみそに溶けてしまえばいいのに。そうしてから、この人と居たい、が純粋に許されればいいのに、と思う。



友人から、夜にラインが来ていたことに、朝になって気がついた。

「世界が明日終わるとしたら」ということについて考えたことだった。

読みながら考える。私だったらどうしようか。

自分で選べるなら、子どもたちと過ごしながら、こうやっていまのままメッセージ送るかなぁ。
「明日世界滅んじゃうんだよねー」
って。新幹線に飛び乗りたい気持ちをそのまま綴って、それでも子供達を抱きしめる。

きっとあなたは、いつもの日常と何も変わらずにすごすのでしょう。
「滅んじゃいますねー」ってくらい返してくれるかな。電話には、出てくれなさそう。

世界が滅ぶなら、ライフライン終わってそうだけど。と、考えたら悲しくなってきたので、会えるうちに会いたい人と会うし、行きたいところに行っておくし、抱きしめたい人抱きしめておく。





乗り換え駅について、最寄駅まで後少し、とおもったらなにやらホームがざわついていて
なんとなく、あーと思ったらやはり人身事故。最寄駅でだそう。珍しい。
これは動かないね、と思ってGoogleマップで経路を調べる。45分。

歩き始める。いつも自転車か車でしか見ていなかった景色と、知らなかった道、知ってる道。

こういう時、体は弱々だけど歩くことについてだけ、日常的にする仕事で良かったなと思う。歩くことが苦でない仕事。
迷子のためにいつでも走れる靴でいる仕事
(これは仕事場で履き替えてもいいのだけど、面倒なのでいつだってそのまま走れるのです)

初めて徒歩で多摩川を渡る。
空の、錦紗にぼかしで染めたみたいな色が綺麗で、向こうの丘は霞がかっている。春だ、と思う。

もう川を渡れば住んでいる街。




どうして、飛び込んだんだろう
川に潜る鵜を見ながら思った。
暮れてゆく空の色をなんて喩えたら良いんだろう、と思って、電車は走っていない向こうの橋を眺めながら写真を撮った。
わたしは、今はもう、仕事なんて死ぬ理由には全く持ってならないと思っていて

死にたくなったら貯金全部おろしてどこかに行くんだ、とも決めていて

でもやっぱり、突発的に飛び込みたくなることがあるんだろうか。黄色い線の向こう側、と考えていたら 大きな青鷺が鳴きながら飛んでいった。

あと、あなたには、死んでほしくないな、とも同時に思った。
(子どもたちや家族は当たり前でしょレベルなのでここでは言及しない)
人が死んで(多分)電車が数時間止まっても、世界は滅びない
川は流れ続ける。

歩くと、冬の空の薄暮れに透明になってゆくようで、心地いい。
線路の橋まで来て、それをくぐる。初めて、くぐる。
向こう側には、たくさんの鳥たちが休んでいる。
いつも電車から見ていた景色。

最寄駅に着いた。まだ消防車が停まっていて、電車は止まっている。中華料理屋さんで夕飯を買って、駐輪場に向かう。
歩けるもので、よく自転車でウロウロしてたから、道も迷わなかった。
無事に帰り着いてほっとした。




人生最後の日
二人が巣立っていてそれぞれ大切な人がいたらその人と過ごしてくれたらいいし、まだだったらそばにいる。

でも、もし何も「しなくていい」なら、あなたとケーキを食べながら話してるうちに滅亡するのもいいなと思った。くだらない話と、真面目な話と、死後の世界の話なんてしながら。
(そんなのは嫌ですと言われそうな気もするし、いいよと言ってくれそうな気もする)
ま、それが必要ないと思えるくらい生きて会ってたいし、すでに会えて話せていて、嬉しいなと思った。でも、まだ足りない。欲は海の底のように深い。




子どもたちもねむって
わたしもひどく眠い。。さすがに仕事帰りに歩いたからかなぁ
なんか毎日目一杯。生きてる、生きれているかなぁ。
眠いと思ったら雨降り、、雨の日の夜は崩れるように眠い
そちらは晴れてるかな。オリオン座を見て思い出したのだけども
星めぐりの歌の季節。
オリオンはたかくうたい、露と霜とを落とす。
おやすみなさい。よく眠れますように。


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