![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/86250131/rectangle_large_type_2_108fb2ad7f64a77ee29e0f2bf5da8e77.png?width=1200)
6 - 賦得躬桑(1/2)
菅家文草(菅原道真)
「躬桑(きゅうそう)を賦することを得たり」
宮闈修內禮
春事記躬桑
候節時无誤
齋心採不遑
鉤留枝掛月
粉落葉凝霜
宮闈(きゆうゐ) 內禮(だいれい)を修む
春事(しゆんじ)躬桑(きゆうさう)を記(しる)す
節(せつ)を候(ま)ちて 時(とき)誤(あやま)つことなし
心を齋(つつし)みて 採(つ)むこと遑(いとま)あらず
鉤(すみかぎ)留(とど)まりて 枝 月を掛(か)く
粉(しろきもの)落ちて 葉 霜を凝(こら)す
「后妃は宮廷で礼を修めるが、春になるとみずから桑を摘みとる」(1-2)
「時候が来るのを待ち、それを誤ることはない。心をつつしんで、いとまなく桑を摘む」(3-4)
「手かぎが引っかかって、枝が月に掛かるかのようだ。花粉が落ちると、葉には霜が降りたかのように見える」(5-6)
宮闈(きゅうい):宮中の奥殿。后妃のいるところ。
遑:いとま