6 - 賦得躬桑(2/2)
菅家文草(菅原道真)
「躬桑を賦することを得たり」
舉手頻鳴珮
低頭更滿筐
和風桃李質
暖氣綺羅粧
願助飢蠶養
成功供廟堂
「后妃の手があがると、しきりに珮(おびたま)が鳴る。頭を垂れて箱を桑で満たす」(1-2)
「おだやかな風が吹き、后妃は桃李の花のように見える。あたたかな気候のもと、美しい装いである」(3-4)
「願わくば飢えた蚕にたくさん桑を食べさせて、できたまゆを廟堂に供えたいものだ」(5-6)
筐:竹で編んだかご
綺羅:綾衣(あやぎぬ)と薄衣(うすぎぬ)。美しい衣装。