ネタメールがちょっとだけうまくなるテクニック「乗っかる」
今回は番外編です。
今までこの「ラジオでメールが採用されやすくなるテクニック」シリーズを読んできた方の中には、「…違うんだよう、構成T、自分が知りたいのは、大喜利みたいな『ネタコーナーに面白い投稿ができるテクニック』なんだよう、このシリーズって、要するに『ふつおたを上手に書くテクニック』じゃないかよう、ネタメールを書くテクニック教えてくれよう。爆笑ネタをばんばん採用されて有名常連リスナーになりたいんだよう」
と思っている方もいらっしゃるでしょう、ではお答えしましょう、
ネタメールをうまく書くテクニックは存在しません。
身も蓋もないようですが、実際そうです。なぜならああいうおもしろいメールは「テクニック」ではなく「センス」で書くものだからです。
今まで他のシリーズで書いてきたような「ふつうのおたより」は結論、技術で書くことが可能です。しかしセンスは、これはもう磨くしかない。実際、メールの下読みをしていても、読むだけでPCの前で爆笑してしまう投稿は多いです。こちらが設定したお題なのに、想定の斜め上の発想でこちらを感心させる天才は多いです。
「そうか、じゃあ、自分のような笑いのセンスがないリスナーは、一生、ネタコーナーで常連になれないのだな…」と思われるでしょう、しかし今から、あなたのようないわば「凡才」が、ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ、ネタメールを上手に書けるようになる技術をお教えします。
具体的にご説明しましょう、あなたが聴いている大好きなラジオの大喜利コーナーに「新しいお題」が発表されたと仮定します。あなたは頭を絞って考えます。しかし、なにも思いつきません。あなたは「ダメだ、このお題の投稿はもう諦めよう」と考えます。しかし!ここで発想を変えてください!このお題自体を「諦めよう」ではなく、「今週は見送ろう」と思ってください。
次の週かその次の週に、新しいお題に対する常連リスナーの答えが紹介されます。やはり面白いです。あなたには全く思いつかなかった発想です。そんな面白い答えを聴いて…ここからあなたの戦いが始まります。「お題に対する答え」を考えるのはいったんやめ、今聴いたばかりの、「お題に対する面白い答えのさらにその先」を考えることから始めるのです。
「このAさんって方の答え、すごいセンスだ…でも、あえてこの逆を突いたら正反対の面白さが生まれないかな。このBの方の答え、好きだなあ。じゃあこの部分だけ違うものに変えることでまた別の面白さが生まれるかもしれない」
そう、ここまでお読みになったら気がつくでしょう。「お題に対して斬新な答えが出せる天才」のメールをベースにしちゃって、「それらの答えのバリエーション、アレンジを凡才なりに考える」のです。
それってパク…では断じてないです!そもそもラジオのコーナーってそういうものなのです。数人の天才だけが作るテレビのバラエティではなく、発想を広げたり、ねじまげたり、反対を向かせたり、いろんな人のいろんなセンスがちょっとだけ加わることによってコーナー自体が発展していく、そういう面白さがラジオのコーナーだと僕は思います。
そして、こういうことをくりかえすことで、センスが磨かれていく可能性はあります。よかったら試してみてください。