「ある星団のおはなし」(3)
第三章
・シンプルな星・この星の住民はとても無駄がなく、何もかもが真っ白でできている。チリ一つ落ちていない。
もし何か問題が起きれば、多数決できめる。少数派はみんな(多数派)がそうなのであればそれが正しいと思っている。
殺人事件が起きれば、犯人は問答無用で死刑になる。
なのでイジメや暴力など、犯罪事件がとても少ない。みんな(多数決)で決めた。「悪い人が良い人を傷つけないようにいたるところに監視カメラをつけよう!」「なんだかそれはみんなを信用していないみたいだし、プライベートがないじゃないか。」「誰かが傷つけられたり、死んでからでは遅いんだよ!」
会社、学校、道路、公園、自宅、インターネット、あらゆるところでこの星は監視されている。
守られていて幸せなはずなのに、なぜだかみんな無口であまり心から笑顔を見せない。
多くの人がこう思う。「何かみんな(多数派)と違うことをすれば罰せられるかもしれない」
ある星団のおはなし
○・・Index・・○
1 幸せの星・
2 戦いの星・
3 シンプルな星・
4 イタズラな星・