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がん告知後も忙しい

この記事の続きです

がん相談センターの看護師さんに呼び止められて、近くの椅子に3人座った。

「この後、麻酔科の受診と検査、入院についての説明があります」

 看護師さんが話していた前半はあまり覚えていない。母が代わりに聞いてくれていた。
私はボーッとしていた。
L字型に椅子が並べられていたので、無意識に目の前の男性の方を見てしまっていた。
困っていたと思う、がん患者になったであろう人がなぜかこっちを見てる。なんで?と思ってたかもしれない。

ハッとして、看護師さんの話を聞こうとしても、またL字型の先の椅子に座っている男性の方を無意識に見てしまっていた。
本当にすみませんでした。怖かったと思う。

看護師さんが1枚のチラシを私に渡した。
「AYA世代 トーク」
どうやら、AYA世代の患者会を病院で定期的に開催してるらしい。
…もうしばらくすると、AYA世代終わっちゃう。
という表情を私はしていたのだろうか、すかさず看護師さんは
「あ。うちの病院平均年齢高いので、これから40代になってもAYA世代で参加出来るんです」
AYA世代延長が決定した。この病院に限りだけど。

先ず、麻酔科に受診に向かう。
今回は内視鏡手術で、全身麻酔で行うらしい。
先生は丁寧に説明してくれた。
その分起こるかもしれない副作用も説明も詳しく知ることが出来た。それを聞いた私たち母娘は、すごく不安そうな顔をしていたせいか、
「まだお若いので大丈夫だと思いますよ」
と言ってくれた。

若い。その言葉に0.5秒だけ反射的に嬉しくなる。
でも、(がん患者だからだ!)と我にかえり、脳内でセルフビンタをする。これは3ヶ月位続いた。

次は検査。
肺機能検査というものをするらしい。
せっかくなので、いい記録(?)を残したい。
検査技師さんの
「思い切り吐いてください」
の掛け声の後、思い切り息を吹き込んだ。
この検査が1番楽しかった。
後の検査は、検査入院の際の検査の記憶とごっちゃになっているのと、告知の精神的ダメージであまり覚えていません。
申し訳ないです。


 検査の後、がん相談センターに行き、先程の看護師さんと面談。
「とりのさんの『尿膜管がん』については、こちらの『がん国立研究センターのホームページに載ってます。あまり他のホームページとかは調べないほうがいいかも。やはりネットは危ない情報もあるからね』」

その後ネットで検索したら、怪しい治療を勧めるサイトが、沢山出てきた。これのことか。

看護師さんとの面談も終了し、入院の為の説明へ。
入院についてのパンフレットや、病衣とタオルのレンタルセットなどについて説明を受けた。

会計待ち母が
「こうが1番辛いよね」と言った
私は
「親の方が辛いでしょ」と言った。
 自分の人生こんな事になるとは、思ってもなかった。
夢みてるみたいだ。

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