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「フリーランス生活の入口だけでなく出口も考えましょう」とお伝えする理由

私は「フリーランスになりたい」「ライターになりたい」というご相談を受けるときは、
「フリーランスになる方法だけではなく、フリーランス生活に別れを告げる場合についても、考えておきましょう
とお伝えします。

理由はいくつかありますが、代表的なものをいくつかあげます。

1つめは、「フリーランスを辞めてから、次の人生を考えるのでは間に合わない場合がある」ということ。
私が、金融・経済関係に特化したライターとして、その方面だけで、安定した仕事量を得られるようになったのは、リーマンショックからおよそ半年後のことでした。
あれほどの不況下においては、もしもフリーランスという選択肢が合わなかった人が、経済的・精神的に追い詰められてから職探しをしても、求人がないという事態が当たり前だったのです。

既に、経済的・精神的に追い詰められてから、さらに職探しをして追い詰められる、ということになれば大変です。
だからこそ「フリーランスとして収入が得られなかったとして、貯蓄などで持ちこたえられるのはどのくらいか?」をあらかじめ計算しておき、その期間を意識しながらフリーランス生活を送るという慎重さも必要だと、今でも思います。

2つめは、「いつかは、正社員として企業で働くことを望んでいるけれど、今はそれができない」といった、フリーランス生活を1つの通過点と考えている場合のことです。
フリーランスとして安定した仕事量を得るようになると、「やめたい」と言い出せなくなり、本来の目標である「正社員としての生活」などが遠のく可能性があるのです。

子育てや介護などの事情があって、とりあえず少しでも収入が得られる在宅仕事をしたい、というご希望の場合も、
「数年後、子育てや介護が終わったときも、ずっとフリーランスでいいのか?」
「それとも、正社員などの生活を望んでいるのか?」
をはっきりさせた上で、フリーランス生活に入った方が、よいでしょう。

3つめは、フリーランス生活を始めると、生活が閉鎖的になり、外の世界へ出て行く心理的ハードルが上がることがある、という点です。
フリーランスとして「何を」仕事にするのか、ということでも違うのですが、たとえば自宅のパソコンで黙々と作業する生活が続き、買い物などもネットスーパーや近所のお店だけで済ませ、電車やバスで遠くに出かける機会が減ってしまうと、いざ外へ出なければいけないときに、心理的ハードルが上がります。
フリーランス生活をどこかで終わらせ、違う働き方をしたいと思っても、まず心の中の壁を打ち破る作業が大変になってしまうのです。

フリーランス生活の出口のことだけでなく、フリーランスとしての業務の拡大を考えたい場合などにも備えて、「外へ」出て行くということは、意識しておかなければいけません。

その他にも色々な事情はあるのですが、フリーランス生活の入口と出口の両方を考えることについては、ライターになりたい人へのメールカウンセリングでもご案内していますよ。
年末年始、自分の将来やキャリアプランについて、考えるのによい時期ですね。

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