本の表紙

「言いたいことを1文で表す」習慣をつける

私の既刊本から、気に入っている部分をご紹介します。この本は、メニエール病という病気と共存する人たちのために運営してきたホームページから、生まれたものなので、患者さんへの呼びかけという形になっています。

私がこの本で目指したものは、病気を抱えながら、なんとか社会とのかかわりをもち、自分の人生をなんとかしていくための力をつけていただくということなので、資格取得や在宅起業などの話題がふんだんに盛り込まれています。

「言いたいことを1文で表す」習慣をつける

 患者さんはこれから、様々な人に相談をしたり、依頼をしたり、あるいはお礼を言ったりする機会が増えます。そのとき、言いたいことをだらだらと話すのではなく、コンパクトに1文で表現できるようトレーニングを積み重ねておきましょう。私が資格試験の勉強をしていたときに、
「本当に理解していることなら、一言で説明できるものだ」
と教えてくれた人がいます。

テキストにある文章を丸暗記しただけでは、試験で解答するときには、必要な部分とそうでない部分を選別できません。ただ丸暗記した文章を解答用紙に写してしまうのは、「私は理解していません」と採点者に伝えてしまっているのと同じです。本当に理解しているなら、余計な装飾語はそぎ落とし、必要な点のみを取り出すことができるはずなのです。
 1文で表すことは、初めのうちは難しいですが、「話したいことを。まずは1文で表し、細かい説明は後から加える」という習慣を身に着けましょう。こうすれは聞き手の負担にならない話し方ができます。
 「1文で表す」ためのトレーニングとしては、新聞を読んだり、ニュースを聞いたりしたとき、「今の内容を1文で表すと何か?」を考えるのがよいでしょう。この習慣が身につくと、いくつものニュースを幅広く憶えることができます。あるニュースについて思い出したいときは、まず「1文」を思い出せば、他の情報は芋づる式に思い出せるようになります。
  このことは、仕事でも役立ちます。私はライターですので、急にクライアントから電話がかかってきて、
「○○って話題を知っていますか?」
と聞かれることがあります。この時、1文であってもスムーズに返答ができる場合と、
「えーっと、ちょっと分からないですね……」
「必要なら調べておきますが……」
と答えてしまう場合では、その後の展開が変わることも多いです。ぜひ1文で表す訓練を続けてください。

河野陽炎の既刊本はアマゾンでもご購入いただけます。
また、私から直接、ご購入いただいた方には、本の最後にサインを入れさせていただきと簡単ですが直筆のお手紙をおつけいたします。お会いしたこともない患者さんと、年賀状やクリスマスカードのやりとりが、5年、10年と続いているケースもあるため、こういった機会に多くの方と出会いたいなと思います。

書籍購入のご希望は kagerou@ican.zaq.ne.jp まで。「@」を半角文字に変えた上でお送りください。
ご希望の冊数、サインの宛名、お送り先の住所、氏名、電話番号、連絡用メールアドレスをお知らせください。
折り返し、代金のお振込先などをご案内いたします。

いただいたサポートは、ライター志望、フリーランス志望、地方在住で起業を考える皆さんに向けたセミナー運営費用などに使わせていただきます。