執筆のスピードを上げるには「いきなり書き始めない」こと 【プロ資格マニアの執筆】
ライターの仕事は次のような流れを取ることが多い。
1.編集さんから打診
細かい内容の打合せではなく単純にスケジュールが空いているかどうかの相談が多い
2.しばらく経つと細かい企画内容が書かれた書類が届く
報酬、経費の精算などの話し合いもこのときに詰めておく
3.構成案作成
ライターはどのような原稿を書くつもりか、見出しと簡単な内容を書いて編集さんに提出する。エンドクライアントが構成案を確認して、そのままOKとなることもあるが、構成案に修正が入ることも多々ある。
エンドクライアントや編集さんが構成案を用意し、ライターは不明点を相談するのみのこともある
4.原稿執筆
構成案に沿って原稿を書き納期までに提出する
5.原稿の修正
6.経費の精算、請求書の発行
私は、構成案をしっかりと作りこんで「こういう原稿を書くつもり」ということをできるだけ細かく、また早く先方に伝えるようにしている。
お互いがエスパーではなく、心の中を覗きながら仕事ができるわけではないので、考えを形にしたものを早く共有して、お互いの考えを出し合い、練り上げていくことが大事だからだ。
また、執筆だけでなくセミナーや講演、コンサルティングの仕事でも言えることだが、「質・量・スピード」のいずれかに優れている人は、信頼を勝ち取るのも早いように思う。たとえば企画書の質が高いとか、何本も企画書を提出できるとか、提出のスピードが速いとか。
このうち、質と量については訓練するのに時間がかかるが、スピードについては「依頼があったらその場で企画書を書く」という習慣をつけたり、時間があるときに自主的に企画を練ってためておく、といった方法で実現することもできる。
先方と構成案を練り上げて「どういう原稿を書くか」が一致すれば、あとは文章をタイピングするだけだ。だから、構成案ができた時点で、仕事の6割くらいは終わってる感じがする。
執筆の仕事をたくさんこなし、質の高い原稿を書くには「構成案を作りこむこと」が大事。そして「構成案をスムーズに出せる」ようにするには、普段から「もしこのテーマが与えられたら、自分なら何を書くか」とあれこれ想像力を巡らせておくことだと思うのだ。
河野陽炎の本とコンサルティング
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