ハント症候群が教えてくれた2つのこと
2013年5月、ハント症候群 (顔面神経麻痺)になった。
私の場合は、目の周りはよく動いていたものの、口が思うように動かず、食べることと飲むことに苦労をした。
その状況を通して学んだことがあり、それらは今も私の人生を支えてくれている。
その1つは「3週間後に病気がよくなっているかの心配をするより、目の前のジュースをこぼさずに飲むにはどうすればいいかを考えるほうが建設的だ」ということ。「心配だ、心配だ」と言いながら3週間を何もせず過ごすより、1つでもできることを増やしながら一瞬、一瞬を過ごして3週間後にたどり着くほうが建設的だ。
もう1つは「どんなときも、心だけは自分の自由に使える」ということ。「こんな顔だから外に出るのが恥ずかしい」と考えるのも、「こんな顔だけど、外に出て楽しもう」と考えるのも、自分がすべて選ぶことができる。
私は、ウルトラマンレジェンドステージに行かなければならなかったし、美容院の予約もあったので出かける道を選んだ。でも、食べ物をこぼさなくなるまでは、外食することが怖くて、控えていた。
外見の変化に臆さず、人前に出ていくほうがエライなんていうつもりはない。だけど、本当にやりたいことが家の外にあるのなら、いつかの段階で勇気を出さなければいけない。そして、思い通りにならない肉体とは違い、心だけはいつでも自由に使えると気づけは、いつでも人間は勇気を出すことができる、きっと。
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