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数学検定一級を受検します
数学検定をご存知ですか?
数学検定は通常「数検」と呼ばれ、いわゆる英検、漢検と並んで三大検定と言われています。ただし、英検、漢検に比べるとやや認知度が低いようで、そこが個人的には残念なところです。
私は2022年に準一級を取得しました。この時が数学検定初受検で、一回で合格することが出来ました。点数も一次試験が満点、二次が8割強と悪くなかった記憶があります。そして今回、最上位の一級を受検しようと思います。
受検のきっかけはYouTubeの動画
今回受検することになったきっかけはQuizknock(ユーチューバー)の鶴崎さん(東大数学博士)が数検を受検した際の動画を観たことです。残念ながら鶴崎さんは一次試験は合格したもののあと一歩のところで二次試験合格とはなりませんでした。これが私のハートに火をつけました。
正直に申し上げると、私は数学は得意な方だと思います。もっと言えば大学での専攻も数学でした。とはいえ、大学を卒業して30年以上が経過しています。公式も忘れていますし、計算速度とその正確性も落ちています。また、数検一級の合格率は年によって波があるものの平均すると10%前後です。三度の飯より数学が好きという数学小僧、数学オタク、数学マニアがこぞって挑戦してその壁を突破出来るのはわずか10人に一人というわけですから合格を勝ち取るのは容易ではありません。
ではなぜそんな茨の道を選ぶのか
実は老後の過ごし方を考えた時に何か資格でも取得しようと考えました(老後はもう少し先ではありますが、今から考えておかないと急に思いつくものではありません)。そんな中、「三大検定(英検、漢検、数検)すべてで一級を取得したらどうか」というアイデアが思い浮かびました。かなり無謀ともいえる目標ではありますが、時間はあり余るほどあるし、簡単に手が届く目標だと返って「いつでもいいや」となってしまいそうだし、仮に目標が達成出来なくても何かに熱中して時間を送れるなら悪くないと考えました。それにもし「三大検定(英検、漢検、数検)すべてで一級を取得」したら「スーパーおじいちゃん」としてメディアで採り上げてもらえそうですよね。こんなことを思い描いていた矢先に上記の動画が飛び込んで来たというわけです。
数学検定ってどんな内容?
数学検定についてももう少し補足します。
数学検定一級は一次試験と二次試験に分けれており、同日に行われます。一次試験は計算技能を測り、二次試験は数理技能を測るもので、片方だけ合格しても「数学検定一級計算技能合格」または「数学検定一級数理技能合格」を名乗ることが出来ます。一次試験は7題で60分、二次試験は4題で120分です。一次試験と二次試験の間に小休止はあるものの、ほぼ3時間ぶっ続けで数学と格闘するわけですからなかなかタフな試験でもあります。
また一次試験は解答のみを記載する形式で、一題1点の7点満点。正解または不正解のどちらかでいわゆる部分点はありません。そして7割となる5点で合格になると言われています。一方、二次試験は解答までの導出過程を記載しないといけません。7題が出題され、指定された2題が必答問題で、もう2題を残り5題の中から選択して解答します。こちらは解答は間違っていても途中の過程があっていれば部分点が貰えます。4点満点で6割となる2.5点が合格の目安のようです。
試験内容のレベルは?
試験内容はおおよそ大学の教養レベルと言われています。ですから数学を専攻した私であれば当然合格しないとある意味おかしいわけですが、冒頭にも記載した通り鶴崎さん(東大数学博士)でも完全合格とはならないわけですから、私なんかいわんやおやです。
また教養レベルとはいえ、出題の範囲がとても広いのでこれらを網羅的に勉強して理解するのは至難の業です。加えて人それぞれに得意、苦手分野があるので、出題される問題によってかなり点数が振らされます。前回、あと一歩のところで合格に手が届かなかったと思ったら今回は問題の相性が悪く、ほぼ0点なんてこともあるようです。ですからそういう時は「今回は運が悪かった」と割り切ることが必要です。
現在の立ち位置は?
さきほど「三大検定すべてで一級を取る」と書きましたが、現在の立ち位置は、数検は準一級、漢検は二級、英検は未受験となっています。さすがに一級ともなるとどれも難しいわけですが、私の中で取得できる可能性が高いのは数検、漢検、英検の順だと思っています。とは言っても数検で5年以内、漢検は10年以内、英検となると不明といった時間軸になります。そうなると”老後の楽しみ”として取り組むのはちょうどいいのかもしれません。
今回の目標
さて最後に今回の目標ですが、一次試験に合格出来たらいいなと思っています。ただ繰り返しになりますが、出題される問題との相性で得点は大きく振れるのでまずは7問中3問は解きたいなと考えています。また二次試験は4問中1問正解を目指します。これは勉強する時間があきらかに足りないので二兎を追うのではなく、ひとまず一次試験に注力しようというひとつの戦略です。試験日は4月13日なので残りちょうど二ヶ月です。仮に合格しても合格しなくても何も起きないので(昇進・昇給等)、「数学を学ぶ」ということを純粋に楽しみながら取り組みたいと思います。
最後に
数検は良問揃いですし、実力にあったレベルから受検可能です。数学が好きな人にも苦手な人にも挑戦しがいのある試験だと思います。私のようなおじさんも頑張っていますので、興味がある方は是非挑戦してみることをおすすめします。