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0-3.Kindle出版は儲かるのか?(印税シミュレーション)

いきなりの結論とともに、夢を壊してしまうかもしれませんが……

Kindle出版”自体”では、儲かりません。

「商業出版」の世界でも、本だけで食べていけるのは、それこそ名前を挙げれば、ほとんどの人が知っている! という超有名著者くらいではないでしょうか。


【商業出版】印税シミュレーション

ビジネス書を「商業出版」したとしましょう。

イメージ共有が目的ですので、数字をシンプル化して計算していきます。

  • 価格:1,500円

  • 印税:10%

  • 部数:10,000部
    ※ビジネス書では10,000部でベストセラーと言われます

著者の印税は1冊につき150円(1,500円×10%)。
◯ 10,000部の印税合計は150万円(150円×10,000部)

出版社にもよりますが、初版以外は実際に売れてから印税が支払われることもありますし、印税率がもっと少ないこともありますので、最大数が上記の計算となります。

【電子書籍出版】印税シミュレーション

Kindle本を出版したときに、Amazonから支払われる印税(ロイヤリティ)のパーセンテージには、35%と70%の2種類があります。

どちらかを選べるとすれば、もちろん印税70%ですよね。そのためには条件があります。

▼印税(ロイヤリティ)70%にする条件
・「KDPセレクト」への登録
・販売価格を250円~1,250円に設定

「KDPセレクト」に登録したKindle本は「Kindle Unlimited」の対象となり、「Kindle Unlimited 加入者は無料で読める」ことは知っておいてください。せっかく丹精込めて書き上げた書籍を無料で読まれることに違和感を感じる人も多いのではないでしょうか。

しかし、無料で読まれるとはいっても、Kindle Unlimited加入者が無料ダウンロードできるだけで、1ページ読まれるごとに約0.5円のロイヤリティが発生します(読者は無料で読めます)。価格設定やページ数にもよりますが、場合によっては普通に買われるよりも印税が高くなることもあります。

Kindle Unlimitedのロイヤリティは考慮せずに、購入された書籍の売上だけで、印税シミュレーションをしてみましょう。ここでは計算しやすいように販売価格を500円にします。

  • 価格:500円

  • 印税:70%

著者の印税は1冊につき350円(500円×70%)。
◯ 10,000部の印税合計は350万円(350円×10,000部)

10,000部は相当シンドイので、スケールダウンしてみます。
◯ 1,000部の印税合計は35万円(350円×1,000部)
◯ 100部の印税合計は3.5万円(350円×100部)

あなたが販売できそうな部数で、印税をイメージしてみてください。

Kindle出版は儲かるのか?

さて、冒頭に
Kindle出版”自体”では、儲かりません。
と書きましたが、経営者や起業家は、Kindle出版”自体”の印税はお小遣い程度に考えて、印税で儲けようとは思わないでください(複数出版していけば、大きめのお小遣いが毎月入ってくるようになりますが)。

印税が目的ではないなら、なんのためにKindle出版をするのか?

Kindle出版の印税以外で重要なことは、こちらに書きました。

瞬間風速で売る vs 長期的に売れる

私は、書籍の種類は大きく「トレンド狙い」と「ロングセラー狙い」の2つに分かれると思っています。

1.トレンド狙い

その時のトレンド(流行や傾向)をテーマにして、短期間勝負でガッツリ売る(長期的に売れる資産にはなりにくい)。

たとえば、2021年の年末のトレンドで考えると、
・NFT(非代替性トークン)
・メタバース
といったテーマの書籍であれば、市場の関心が高く、Amazonでも検索されやすいので、結果としてトレンドが続く限り販売数を伸ばしやすくなります。

自分の専門がトレンドになったタイミングであれば、その波に乗ったほうがいいです。個人的には、トレンドを追いかけていくスタイルはお勧めしていません。

トレンドに翻弄されてしまったり、専門でもないテーマで内容の薄い書籍を出版することで逆ブランディングになりうるからです。

経営者や起業家が自身のビジネスを加速させるために、Kindle本を活用することが長期的な発展につながっていきますので、次の「ロングセラー狙い」を推奨しています。

2.ロングセラー狙い

あなたの専門テーマを掘り下げて、じっくり長く売れる(長期的に売れる資産にはなる)。

具体的にはこの note に書き綴っていきますが、あなたのビジネスから逆算して戦略を立て、テーマを決めていきます。

ロングセラーのイメージとしては、出版開始時にしっかりと売れるようにマーケティングしながら、Amazonのベストセラーやカテゴリ1位を目指し、実績をつくります。そして、そのあとも、「ロングテール*」で、じわじわと売れ続けていく。

せっかく書いた、わが子のような書籍は、少し愛して、なが~く愛してほしいじゃないですか。

「ロングテール」とは
インターネットを用いた物品販売の手法、または概念の1つであり、販売機会の少ない商品でもアイテム数を幅広く取り揃えること、または対象となる顧客の総数を増やすことで、総体としての売上げを大きくするものである。

ロングテール現象 : 富士通総研
ロングテール現象 

黄色の部分が「ロングテール」となりますが、私のロングセラーのイメージは、まさにこんな感じです。

このように売れる状態を作れれば、Amazon(Kindle本)がずっとお客さんを連れてきてくれます。書籍の数が増えていくほど「Amazon資産」は積層されていき、あなたのビジネスに安定をもたらしてくれるはずです。

書籍の印税というお小遣いをもらいながら、Amazonが営業してくれる、ありがたいシステムを活用しない理由はないですね。

【この記事のまとめ】

<商業出版の印税シミュレーション>
・10,000部の印税合計は150万円(150円×10,000部)

<電子書籍出版の印税シミュレーション>
・10,000部の印税合計は350万円(350円×10,000部)
・1,000部の印税合計は35万円(350円×1,000部)
・100部の印税合計は3.5万円(350円×100部)

<瞬間風速で売る vs 長期的に売れる>
書籍の種類は大きく「トレンド狙い」と「ロングセラー狙い」の2つに分かれる。
・トレンド狙い:短期間勝負でガッツリ売る(長期的に売れる資産にはなりにくい)
・ロングセラー狙い:あなたの専門テーマを掘り下げて、じっくり長く売れる(長期的に売れる資産にはなる)
※ロングセラーのイメージは「ロングテール」

このKindle原稿(20,731文字)は、45分で書きました!
といったら、信じてもらえますか?


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