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なぜ落ちるのか?公務員面接を通過できない人の特徴5選
こんにちは。元県庁採用担当でキャリアアドバイザーの岩井です。
今回は、私自身が面接官をしてきた中で気がついた「公務員面接で落ちる人の特徴」について解説します。
いずれの特徴も、ちょっとした工夫や準備で改善できるものですが、案外、対策できていない受験生も多いです。
特に、これまで公務員面接で何度も落ち続けている方は、今回紹介する特徴が自信に当てはまっていないかチェックしてみましょう。
公務員面接を通過できない人の特徴5選
特徴1:清潔感がない
最低限の身だしなみが作られていない受験者は、面接でも低評価となりがちです。
受験者の身だしなみは、面接において重要な評定項目となっているため、それが守られていなければ大きな減点となります。また、「志望度を疑われる」という点でもリスクが大きいです。
面接官としても、身だしなみの悪い受験生に対しては、かなり厳しい目で志望度を確認します。多少、意地悪な質問も多くなるでしょう。
たとえば、以下のような状態は要注意です。
× ヒゲを剃っていない
× 派手すぎるメイク
× 寝癖が付いたままの髪
× ボサボサの無造作ヘア
× スーツとシャツがしわしわ
このような状態の場合、面接に対するやる気を感じられず、志望度も疑われてしまいます。したがって、面接に臨む際は最低限の身だしなみだけは必ず整えましょう。
特徴2:社会性がない
公務員は、国民の規範となるべき存在です。したがって、社会性がなさそうな人も減点リスクが高くなります。
具体的には、
× 姿勢・態度・言葉遣いが悪い
× 入退室時にノックや挨拶ができない
× 面接官と目を合わせない
× 声が小さく、指摘しても改善しない
などの傾向がある人は、必ず面接本番までに改善しておきましょう。
また、面接時の評定には必ずしも含まれませんが、事前連絡なしに遅刻する人や、面接前の待機時間にスマートフォンをいじる人も、特記事項としてチェックされる可能性が高いため注意しましょう。
■ ワンポイント!
少し細かい点を指摘すると、『たぶん』『だと思う』『かもしれない』など、曖昧な表現を多用しがちな人も注意しましょう。これらの言葉は、緊張や自信のなさにより引き出されてしまう可能性もありますが、実務においてはトラブルの元です。職務上の適性を鑑みて減点となる可能性があるため、意識的に改善しておきましょう。
特徴3:結論から答えない
質問に対して結論から回答しない人も、低評価となりやすいです。
結論が分からないまま話が延々と続いてしまうと、面接官も受験者自身も、結局何を話しているのか分からなくなってしまいます。また、発言時間が無駄に長くなりやすく、他の質問時間を圧迫してしまうこともあります。
面接官の心象を害してしまうケースも多いため、質問は必ず結論から答えるよう徹底しましょう。
特徴4:準備不足
面接試験において、受験者の準備不足はほぼ確実にバレます。特に、以下のような状態は面接官として見抜きやすいので注意が必要です。
× 自己分析をしていない
× 場当たり的な作り話をしている
× 自治体研究・組織研究をしていない
これらの状態は、受験者は隠し通しているつもりでも、深掘り質問への対応や回答時の表情、体験談の解像度などから、容易に察しがつきます。
特に、自治体研究や組織研究が不十分な人は、志望度が低いと見なされ落ちる傾向にあります。少なくとも、地域の行政課題や地理特性、組織の重点施策程度は把握しておきましょう。
面接は、準備で評価の8割が決まると言っても過言ではありませんので、基本的な準備は必ず本番前に済ませておきましょう。
特徴5:思想的な偏りがある
公務員は公正かつ中立な立場で職務を遂行することが求められますが、思想的な偏りがあると、施策の実施や行政サービスの提供において不公平が生じる恐れがあります。
したがって、質問に対する応答の中で以下のような傾向が読み取れる場合は、かなり厳しい評価となります。
× 過度な批判や盲目的な言動がみられる
× 特定の宗教や政治思想に強く傾倒している
× 偏見や差別意識がみられる
たとえば、公務員試験の面接では「公務員の不祥事についてどう思うか」「世間の公務員批判をどう見るか」など、あえてデリケートな質問を受験者に投げかける場合があります。このような質問に対し、盲目的に公務員を擁護したり、マスコミ批判を展開する受験者がいますが、これはNGです。いかなる問題も、複数の立場や視点から、冷静に解決策を模索することが重要です。先の質問の場合、「外部からの声に耳を傾けつつ、事実無根な批判や誹謗中傷には毅然と対処すべき」などの返答が望ましいでしょう。
また、「好きな書籍」や「最近気になったニュース」などを質問された場合は、政治色や宗教色が強い話題は避けるのが無難です。思想や信条により受験者を選別するのは許されないことですが、しかし現実問題として、過激な主義主張に傾倒する受験生は忌避される傾向があります。
また都市部など、多様性社会の推進を掲げている自治体では、マイノリティー(LGBTQや在留外国人など)に対する認識も注目される場合があります。当然ながら、公務員はすべての市民に対して平等にサービスを提供し、法律を公正に適用する責任があります。したがって、特定の人々や社会階層に対して偏見や差別意識を見せる人材は、公務員として不適格です。
まとめ
今回は、公務員面接を通過できない人の特徴について解説しました。ここでもう一度、おさらいしておきましょう。
<面接を通過できない人の特徴5選>
1. 清潔感がない
2. 社会性がない
3. 結論から答えない
4. 準備不足
5. 思想的な偏りがある
いずれの特徴も、事前の準備と心がけで改善できるものですので、当てはまる項目がある方は、必ず面接本番までに克服しておきましょう。