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Question1 メッセージ
午前5時26分 「スマホの調子が良くないから、ちょっと電源切るね。
またあとでm(__)m」
2泊3日の旅行中、頻繁に家族に送っていたメッセージがこの後、途絶えた。旅行最終日だった。
その20分後に宿泊していたホテルをチェックアウトし、同日13時20分発の
予定していた飛行機に乗らず彼女は消えた。
北海道 函館は彼女のお気に入りの場所。
「空港に着いた!」「久しぶりの函館♪」「まだ雪が残っている」
「大分寒い」「毛ガニ美味しい☆」
楽しそうな文面から、一人旅を満喫している様子がうかがえた。
初日に自宅の最寄り空港から飛行機に乗り込む際には、
「搭乗するからスマホの電源切るね」と律儀にメッセージがあった。
この後はまたメッセージがあったが、最終日との違いは何なのだろうか?
後にホテルにて発見したスマホは電源が切れた状態だった。
電源をいれる事も操作する事も出来たのだが。
機械に強いタイプの人間ではない。スマホの動きが遅いといえば遅いが、
使用出来ないレベルでもない。
慣れた土地とはいえ早朝に女性一人、安全行動を好む彼女がなぜスマホを
置いて出かけたのか?
人間一人一人を尊重する個人主義が彼女のモットー。
一見冷めているようにも見えるが、実は心配性の一面もある。
特に日本国内国外問わず移動する娘には、
「どこにいても連絡だけはしてね。
スマホゲームのハートが私から送られてくるのは生存確認と思ってね」
と、常に言っていた。現在はその生存確認ハートも止まっている。
長年の友人にも今回の旅行の事を伝えていなかったようだ。
最後に家族に伝えたかったメッセージには、どういう意味合いが含まれて
いたのだろう?