【倍率比較】労働基準監督官採用試験の難易度解説
労働基準監督官になりたい人が最初にぶちあたる壁、労働基準監督官採用試験(国家公務員試験)。
試験対策を始めるうえで、難易度(難しいのか簡単なのか)が気になる人は多いです。
そこで今回は、労働基準監督官採用試験の難易度(難しさ)を徹底解説します。また、数値として難易度を判断しやすい倍率を他の試験と比較しつつ紹介しています。
「これから労働基準監督官を目指したい」「受験勉強を始めたばっかり」という大学生、社会人の方は参考にしてください。
労働基準監督官採用試験の難易度
結論から言うと、労働基準監督官採用試験の難易度は比較的高いです。
理由は以下の3つ。
ボーダーラインと平均点の関係性
試験範囲の広さ
倍率の高さ
ボーダーラインと平均点の関係性
2023年度のボーダーライン(一次試験)は、基礎能力試験と専門試験(選択式)を合わせて3割程度あればパスできました。
こう見ると低難度に思えるかもしれませんが、これは合格最低点として設けられているに過ぎず、実際の平均点は5割を超えております。
つまり、受験者が高度な理解度と広範な知識を有していることを示しています。
試験範囲の広さ
労働基準監督官採用試験の出題範囲は、一般教養から労働法・刑法といった法律、経済学まで幅広いです。
それらの科目を一から勉強しないといけないのは、控えめに言って簡単なことではありません。
倍率の高さ
2023年度の倍率は3.8倍でした。同じ国家専門職である国税専門官3.1倍や財務専門官2.8倍と比べると競争率の高いことがわかります。
地方公務員に比べれば非常に高いわけではないものの、ある程度の競争があることを示しています。
これらの要因から、ボーダーラインだけでは試験の真の難易度を捉えきれないことが明らかです。試験範囲の広さと競争の激しさが、この試験の高い難易度を示しているといえるでしょう。
労働基準監督官採用試験の倍率推移
労働基準監督官採用試験の倍率を、同じ国家専門職で人気のある国税専門官、財務専門官と比較しつつ紹介します。
結論から言うと、労働基準監督官採用試験の倍率は、国税や財務に比べると高いです。
2024年度の結果は次のとおり。
倍率比較
$$
\begin{array}{|l|r|r|r|}
\hline
\text{職種} & \text{受験者数} & \text{合格者数} & \text{倍率} \\
\hline
\text{労働基準監督官} & 1,377 & 431 & 3.2 \\
\hline
\text{国税専門官} & 8,555 & 3,358 & 2.5 \\
\hline
\text{財務専門官} & 1,277 & 527 & 2.4 \\
\hline
\end{array}
$$
倍率=難易度とは直接的には言えませんが、一つの指標として参考にしましょう。以下に労働基準監督官採用試験の倍率推移をまとめているので、参考にしてください。
倍率推移
☑️A区分(法文系)
$$
\begin{array}{|l|r|r|r|}
\hline
\text{年度} & \text{受験者数} & \text{合格者数} & \text{倍率} \\
\hline
2024 & 1,186 & 336 & 3.5 \\
\hline
2023 & 1,146 & 298 & 3.8 \\
\hline
2022 & 1,216 & 319 & 3.8 \\
\hline
2021 & 1,217 & 336 & 3.6 \\
\hline
2020 & 1,318 & 358 & 3.7 \\
\hline
2019 & 1,560 & 379 & 4.1 \\
\hline
2018 & 1,718 & 396 & 4.3 \\
\hline
2017 & 1,567 & 339 & 4.6 \\
\hline
2016 & 1,484 & 282 & 5.3 \\
\hline
2015 & 1,446 & 297 & 4.9 \\
\hline
2014 & 1,825 & 298 & 6.1 \\
\hline
\end{array}
$$
☑️B区分(理工系)
$$
\begin{array}{|l|r|r|r|}
\hline
\text{年度} & \text{受験者数} & \text{合格者数} & \text{倍率} \\
\hline
2024 & 191 & 95 & 2.0 \\
\hline
2023 & 273 & 115 & 2.4 \\
\hline
2022 & 409 & 144 & 2.8 \\
\hline
2021 & 411 & 160 & 2.6 \\
\hline
2020 & 355 & 118 & 3.0 \\
\hline
2019 & 546 & 194 & 2.8 \\
\hline
2018 & 605 & 216 & 2.8 \\
\hline
2017 & 613 & 139 & 4.4 \\
\hline
2016 & 547 & 120 & 4.6 \\
\hline
2015 & 406 & 120 & 3.4 \\
\hline
2014 & 581 & 90 & 6.5 \\
\hline
\end{array}
$$
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