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中学野球 クラブチームの選び方【硬式野球 軟式野球 編】
年が明けると6年生は卒業と同時に、少年野球もそろそろ終わりです。
そしてもうすぐ卒団式。
今までの汗と涙の思い出に感傷に浸る時期ですね。僕もそうでした。
僕はこれまで20年間、少年少女をサポートしてきましたが、やっぱり別れの時期は寂しさがこみ上ます。
ここまで一緒に野球を成長できたのに、これからもっと上手くなるところで、、お別れかー。。 っと卒団式の夜の晩酌はヤケにが染み入ります。
で、指導者としてその後いつも気になることが、
「あの子たち、これからも楽しく野球を続けてくれるかな?」
ということ。
せっかく野球という素晴らしいスポーツに出会えたのに、いろいろな理由で野球を辞めてしまう子も、、残念ながら、、いました。。
野球を辞めた理由はそれぞれありましたが、その中で
入部したクラブチームが自分に合わなかった
ということがありました。
この記事では、どの中学野球クラブチーム【硬式/軟式共通】がいいのか迷われている親からよくいただく以下の質問について解説します。
高校進学をどう考えていますか?
悪しき勝利至上主義が残るチームの見分け方
ホームグランドがあるチームとないチームについて
私は、少年ソフトボール、少年野球の監督・ヘッドコーチを20年以上経験し、指導者免許を所持しています。
息子2人(長男→現在は引退。高校は、多くのプロ野球選手を輩出した名門校で1年秋から4番レギュラー。県ベスト4。次男→中学硬式クラブチームに所属。2年時に投手として上級生のチームに帯同。全国大会ベスト8。全ての試合に先発登板。) 含め200名以上の指導経験があります。
私の経験を通じて少しでも野球少年や親御さんの参考になれば幸いです。
強豪校への進学を見据えたチーム選び
中学野球クラブチームに入部する大きな理由の一つに、
スポーツ推薦での野球名門高校への進学
があるのではないでしょうか。
クラブチームによっては野球強豪校とのパイプを持つチームも多くあります。
まずは、入団を希望しているチームのホームページを調べましょう。OBの進学先を細かく記載しているチームはその高校進学の実績がありますので参考になります。
ただし、以下のようなチームには野球強豪校とのパイプが少ない場合があります。
部員数の少ないチーム
部員数が少ないチームのメリットは、レギュラー争いが少なく、選手が試合に出場しやすいというものがあります。
しかし、部員数の少ないチームは、強豪クラブチームとの練習試合が少ない傾向があります。
これは、強豪クラブチームは1日で3試合消化できるチームとしか練習試合を組まないからです。よって部員数の少ないクラブチームは強豪クラブとチームとの試合は少なくなります。
野球強豪校の監督やスカウトは、強豪クラブチームの練習試合を観に来ます。
よって、強豪クラブチームとの練習試合が少くなくなるチームは高校の監督やスカウトの目に留まる確率が減ります。
そのクラブチームの歴史
私の地方の話ですが、クラブチームの歴史にも少し調査した方がいいでしょう。
特に、結成が新しいチームに多いのですが、どこかのチームから分裂して結成されたチームは注意が必要です。
分裂したチームの指導者に問題があった場合(分裂元もにあり得ますが)、他チームからよく思われていないことが多く、高校の監督が今後の影響力をから選手を獲りにくくなっているケースがあるからです。
リーグを移籍した歴史があるチームも調査が必要です。
出身クラブが載っているサイトを調べましょう
以下のサイトを検索することでクラブチームと強豪校とのパイプを調査することが可能です。
よく新聞や雑誌に載っている選手の情報には、出身中学が載っていたりします。
私たちが知りたい情報は出身中学ではなく、出身クラブチームですよね。
球歴.comの情報は、身内の方や関係者の方による投稿によって記載されているため、情報に信頼感があります。
高校野球ミュージアムは、最近の情報だけでなく、過去の情報も充実しているのでお勧めです。
これらのサイトから、ベンチ入りメンバーに多くの選手を輩出しているクラブチームはどこかがわかります。
あなたが進学を希望している高校のベンチ入りメンバーから、入部を検討するクラブチームが見えてきます。
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悪しき勝利至上主義が残るチームの見分け方
はじめに、
勝ちにこだわるチームが悪しき勝利至上主義が残るチームということではありません。ここを間違えると話がややこしくなります。
野球選手は勝つために練習し、日々努力します。
チームも勝つために努力し、励ましあい、補いあって強くなります。
勝ちにこだわって努力する経験は貴重な経験となります。
全く勝てず、対戦前から負ける雰囲気のあるチームでは、選手のモチベーションも上がりませんよね。
ではどのような悪しき勝利至上主義が残るチームでしょうか。
勝つために特定の投手を酷使してる
息子が進学した高校で、いきなり肘を故障した状態で入学してきた投手がいました。
その投手は多くの高校から勧誘を受ける好投手だった(彼の本気のピッチングは見れませんでした)そうですが、結局3年間背番号をつけることなく引退しました。
中学クラブチーム時代に相当登板数を重ねたそうです。
高校野球で甲子園を目指すために中学時代がんばってきたのに。。
悲劇としか言いようがありません。
このようなケースを避けるために、ピッチャー場合は必ず入部前に以下の点を確認しましょう。
試合の連投に関するルール
通常練習時の投球数
試合、練習の登板間隔
チームとしてのコンディショニングの確認方法
経験上、このような質問にパッと答えられないチームはイエローであると思います。
もし知り合いにチームのOBがいれば聞くことができますが、
一球速報↓ で試合における投手の起用法を確認しておきましょう。
一球速報アプリでそのチームの過去の試合を調べることで特定の投手に偏った起用や投球数を調べることができます。
試合に出る選手がいつも同じ、1日全く試合に出ない選手がいる
クラブチームの練習試合は、1日に3試合程度行います。
チームによってはその日一回も出場機会が与えられなかった選手が出ているチームもあります。
このケースは指揮官に問題があり、パターン的に「試合の途中からどうしても勝ちたくなっちゃってる」っていうことが多いです。
その結果出場できなくなってしまう選手が発生してしまうというわけです。
練習試合での指揮官は、その日の選手のコンディションを確認し、試合前に出場計画を立てるべきです。
そして計画通りに出場させるべきです。
良いチームは在籍している選手が満足しています。
しかも、
補欠選手やその親からチームに対して良いコメントが得られるのであれば、そのチームは間違いなく良いチームと言えます。
これは間違いありません!
体験会や練習参加時にインタビューすることをお勧めします。
ホームグランドがあるチームが良い?悪い?
ご存じではない方もいらっしゃるとおもいますが、クラブチームであるからといってすべてのクラブチームがホームグランドを持っているわけではありません。
ジプシーとして毎週近辺のグランドを利用するチームも多くあります。
ホームグランドがあるチームと無いチームでもそれぞれメリット、デメリットがあります。
ホームグランドがあるチームのメリット
遠征は確実に少ないです。
常に決まったグランドでの試合や練習を行うため、集合時間が決まっています。
家族としても日々の予定が立てやすく、安心です。
チーム道具の運搬担当などの仕事もありません。これは結構メリット大きいです。
また、基本的に時間貸しに縛られないため、練習終了時間を気にすることなく野球に打ち込めるのではないでしょうか。
ホームグランドがあるチームのデメリット
ホームグランドの準備に親が駆り出されるケースがあります。特に試合日は相手チームよりも早くグランド入りして準備しなければならなないため、覚悟が必要ですね。
グランドの維持という意味では、夏場の草刈りは大変です。草を刈るまではまだいいのですが、刈った草の回収作業は、、かなりの重労働です。。
また、ホームグランドがあるからと言ってまったく維持が掛からないわけではありません。ネット補修、土の補充などに費やすお金を積み立てという形で徴収する必要があります。
ホームグランドが無いチームのメリット
都市部のクラブチームはホームグランドを持たないチームが多い印象です。
ホームグランドのないチームは、当たり前ですが維持費は掛かりません。
グランドのレンタル料金は掛かりますが、ホームグランンドの維持費に掛かる費用とは比較にならないほど安いです。
レンタル料金は月謝に含んでいるチームがほとんどではないでしょうか。
練習試合は、ほぼほぼ相手チームにご招待いただく形となります。
試合の手伝い(審判、スコアボード、BSO、アナウンス)は折半での対応がほとんどですので発生しますが、早朝からのグランドの準備はありません。
前日が雨だった時の対応など、相手チームに感謝しましょう。
練習は常にレンタル球場ですので、終了時間もきっちりと終らなければなりません。追加で練習したい選手には物足りないと感じる部分があるかもしれませんが、終了時間が決まっているので練習にメリハリがつくとも言えます。
お迎えの時間も読みやすいですね。
ホームグランドが無いチームのデメリット
練習場所がいつも違うため、当たり前ですが毎回送迎場所が違います。
近隣での場合ですといいのですが、特に、練習試合では結構移動が発生するします。
試合のグランドが毎回違うので、朝の出発時間が違います。
「明日の朝、雨が降る?降らない?」
お弁当の準備に悩む親御さんが多い印象です。
道具運搬が発生します。チームによっては専用のトラックを所持しているケースもありますが、親が分担して運ぶチームもあります。
グランドによってはベースや石灰が必要な場所もあります。
(石灰当番は超不人気です)
場合によってはグランド取りの登板がある場合もあります。
以上の点は入団前に確認をしておいた方が良いでしょう。
まとめ
この記事では、野球人生で大切な進路選択の一つである中学クラブチームの選び方について解説しました。
上に書いたこと以外にもそれぞれの家族の事情も違うことでしょう。
ただし、最近では親の負担を極力おさえたチームも多い印象です。
選手の獲得合戦の形相も呈している昨今、親の負担軽減は喫緊の課題ととらえているチームが増えてきました。
大切なことは選手が楽しく集中して野球をする環境が保証されるかどうかだと思います。
一度きりの野球人生、選手に合った素晴らしいチームと出会われることを願います。